American Expressの事例から考える効果的なエンゲージメントの生み出し方

Robin James Patrick氏

引き続き、先日取材してきたContent Marketing World Sydneyのレポートを更新して参ります。

Robin James Patrick氏American Expressのセッションでは、同社が行っているコンテンツマーケティングの事例を紹介していました。その内容もとても興味深いものでしたので、ここで紹介いたします。セッションテーマは「BEHIND THE SCENES: American Express Content Marketing」、American Expressのコンテンツマーケティングの舞台裏というものです。

American Expressのマーケティングを統括しているRobin James Patrick氏からは実際に彼らが通ってきた道をリアルに聞くことができました。マーケティング担当者必見のセッションです。

スモールビジネスオーナー向けのウェブサイトを開設

THE BUSINESS ROOM

こちらはアメリカンエクスプレスのオーストラリア法人が開設しているスモールビジネスオーナー向けのウェブサイトです。内容を見ていくと、American Expressのサービス、商品には一切触れずに、スモールビジネスにとって有益な情報が数多く掲載されています。それはブランディングだったり、ソーシャルメディアの効果的な使い方だったり、ビジネスアイデアの育て方だったりするのですが、そこにはAmerican Expressの商品はおろか、資金調達などの話題すらもありません。内容も素晴らしく、ビジネスオーナーであれば是非チェックしたいというものになっています。

 

Facebookページの活用

American Expressのスモールビジネス向けfacebookページ

こちらはオーストラリアのAmerican Expressが運営しているスモールビジネス向けのfacebookページです。こちらも上記ウェブサイトと同様にAmerican Expressの商品などには一切触れずにビジネスオーナーにとって有益な情報を発信しています。
Facebookページにおいても、徹底的にビジネスオーナーに有益な情報を提供することで自社のエンゲージメントを高めるという手法をとっていることがわかります。

重要なポイント

Amexのコンテンツマーケティング事例における重要なポイントは以下の2点です。

1. 徹底的に顧客に有益な情報を提供する

これはJay氏のセッションにあったYoutilityと共通する考え方です。これらのページではAmerican Expressの商品も、ファイナンスに関する説明も全く出てきません。このコンテンツを通じてAmerican Expressというブランドに対するエンゲージメントを高め、いざ資金需要が必要な際に連絡をしてもらうという戦略です。まさに、コンテンツマーケティングそのものと言えるでしょう。

2. 市場に合わせてローカライズする

今回ご紹介した2つのウェブサイトですが、どちらもAmerican Expressのオーストラリア法人が開設しているものです。英語圏であれば、アメリカも、ヨーロッパも、オーストラリアも同じウェブサイトで良さそうなものですが、Amexは各地域ごとに行っています。
今回の例では、スモールビジネスオーナー向けの情報ということで税制やビジネス環境などが各国それぞれ変わってきます。消費者から「自分の求めている情報がある」と思ってもらうためにはこのようなローカライズは欠かせません。

3. 状況に応じて常に修正をする

Robin James Patrick氏がものすごく重要だと言っていたのが、常に修正を続けること。顧客ニーズは常に変化し続けており、そのニーズから外れてしまうと思うような効果は生まれません。顧客の求める情報に絶え間なく近づける努力を行うことで、大きな効果を実現できたとのことです。

American Expressの例を参考に、あなたのコンテンツマーケティングが本当に顧客視点になっているのか見直してみてはいかがでしょうか?

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