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第四回プロライター勉強会「インタビューライターのお仕事 大矢幸世さん」

第四回プロライター勉強会「インタビューライターのお仕事 大矢幸世さん」 を開催しました

最終更新日:2022年2月4日)

5月16日、第四回プロライター勉強会「インタビューライターのお仕事 大矢幸世さん」 を開催しました。

第四回プロライター勉強会「インタビューライターのお仕事 大矢幸世さん」

講師の大矢幸世さんは、2011年からフリーランスのライター・編集者として活動されていて、鹿児島、福井、石川など地方を中心に取材執筆を行うプロインタビュアーです。著書に『鹿児島カフェ散歩』、編集協力に『逃げる自由』、『グーグル、モルガン・スタンレーで学んだ日本人の知らない会議の鉄則』なども手がけていらっしゃいます。

そんな大矢さんに、インタビュー技術についてや、「またあの人にインタビューを頼みたい」と思われるために必要なことなど、沢山のお話を伺いました。

第四回プロライター勉強会「インタビューライターのお仕事 大矢幸世さん」

今回は、セミナー中に話題に上がった「インタビューの流れ」について、現場の臨場感を残した形で、司会のライター・大山さんと大矢さんの掛け合いを紹介いたします!

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大矢:まず準備・調べるというところと、取材・現場でどうするか・対話する、文字起こし(文字起こししながら構成案・方向性を具体的に落とし込んでいくこともある)、執筆・構成する、推敲・チェック。そこで初校出して終わりの時もあれば、再校とか、編集の方からのフィードバックがあったりとか、色々あると思うんですけど。

大山:ちなみに大矢さんは、これをどこかで学びましたか?

大矢:学んでないんです(笑)。完全に独自です。

大山:独自だよね。

大矢:ではつぶさに追って行こうと思います。まず準備から。準備はざっくりと、どういう記事の内容になるか、編集者と打ち合わせがある場合と、口頭で全部済ませる場合とあると思うんですけど。

大山:メールだけって時もありますよね。

大矢:ありますね。掲載される媒体の特性、媒体の目的、読者層・どういう方々がターゲットになっているのか、媒体でどういう文章が載ってくるのか、構成イメージ・文字数などを事前に編集者さんとすり合わせます。ライターにオファーがある時に既に企画が決まっている場合もあれば、企画から入るってところもあると思うんですけど、一旦企画に関しては決まってるっていう前提で進めたいと思います。
取材対象者について調べる。本当にネットの時代なんで、いくらでも色々調べられるかなと思うんですけど、過去に掲載されてる・インタビューされてる記事・メディアとか、その方が書いている著書だったり、掲載誌とか、プロフィールとか、著名な方だったらそういう調べ方ができるんですけど。もちろん一般の方、そういう媒体に載ってない方ももちろんいらっしゃると思うので、何らかの形で接点・ポイントはあるかと思います。
例えばお店に取材に行くなら、お店に行ったことがあるとか、どういうメニュー出してるとか、色々あると思うんですけど。何らかの事前情報を見つけて調べる。

大山:僕、これ結構聞きたいんですけど、どれくらい調べます?キリなくないですか?

大矢:キリないですけど、時間限られてるので……。想定質問を考える時に一緒に色々調べながら考えるっていうところが多いですね。

大山:自分で「ここまで調べたからもう大丈夫」みたいな線ってあったりします?

大矢:ないです(笑)。あとはもう時間だけですね。例えば、1週間前に想定質問を出さなきゃいけなくて、それまでに出すために、1時間くらい使ってばーっと調べて想定質問を考えるってことはありますけど。

大山:時間に余裕があれば、例えば大宅図書館とかに行って、芸能人・著名人の方でしたら過去の出てるインタビューとかが全部読めるんですよね、有料なんですけど。時間があればそういうところに行って調べたりもできるんですけど。何日前のオファーなら受けるかってのもあるじゃないですか。僕、「明日インタビューしてください」って言われたら断りますよ。2日前でも断りますよ。

大矢:流石にそれは……!大山さん、そんなのあるんですか?

大山:なくはないよね。

大矢:よっぽど誰かが飛んだとか…。

大山:そうですよね。でも大矢さんだったらあります? あんまりそこまでルール化してないとは思うけど。

大矢:基本的にはスケジュールがその時点で空いてるかどうかで決める。大体2週間、3週間くらいですかね。

大山;そうだよね。自分のそれまでの別の仕事もやらなければいけないし、調べものもしなきゃいけないってことを考えると、2週間前くらいのオファーくらいじゃないとなかなか受けられないですよね。

大矢:怖いですね。それを切ると若干炎上の気配があります(笑)。工数が増えちゃうとか。

大山:「想定質問」は大体どれくらい考えますか?

大矢:その時々によるんですけど、例えば構成案が既にそこで編集者の方とのすり合わせで大体決まってて、3段構成で決まってると、各項目に3~4問ずつ、10問前後くらいですかね。

大山:大体出来上がりの記事が3部構成になってたら、そこにはめてくのが重要な質問・聞かなければいけないことを3つずつで、合計10問。でも面白い、具体的ですね、それは。

大矢:これは私個人的にそう思ってるんですけど、事前情報で調べられる範囲って限られてるというか。実際に会ってみないと聞くことわかんないじゃんってこともあると思うんですよね。そこをちょっと余裕を持たせておきたい。もちろん、想定質問も場合によっては先方に展開する時もあるんですけど、それはプラスアルファで、「これ以外のことも伺いますが、よろしくお願いします」みたいな感じで。

大山:今は事前に質問を渡す場合が結構増えてきましたね。

大矢:そうですね。企業取材とかになると、その前に広報の方もある程度確認しておきたいってニーズがあるので、そういうことは多いですよね。

大山:想定質問っていうのは、大きな柱くらいのイメージですかね。細かく決めていくというよりは、柱を決めていく、何を聞かなければいけないかってことですね。

大矢:そうですね。押さえておきたい最低限。
あと、媒体特性・読者層を踏まえてってところなんですけど、その媒体でどういう記事をイメージされているのかっていうのは、もともと編集者と打ち合わせた上でですけど、想定質問を考える時によくやるのが、読者になりかわる・読者層が聞きたいことって何だろうって考えるんですね。なので、現在の働く上での課題感だったり、最近こういうことに悩んでるみたいなものをある程度イメージ・代弁できるような感じで、想定質問を考えるってことをしてます。

大山:読者になりかわるってことですね。

大矢:そうですね。取材当日の手順みたいなのもちょっと考えてみました。
まず事前確認。その場で集合して、その場で顔合わせて、挨拶とかするんですけど、その場で今回の取材の主旨だったり、こういう風なことを聞きたいんですみたいなことを再共有・方向性を確認しておくって感じですね。

大山:やっぱりそれ面白いなって思うのは、企業関係の取材もの・インタビューって、関係者が異様にいっぱいいるんですよね。芸能系・エンタメ系でも、例えば役者さんだとマネージャーさんがいらっしゃったり、アーティストの方だったらレコード会社の方がいらっしゃったりとか、関わるプレーヤーが沢山いるんですけど、そういう現場で初めて会う人たちもいる訳ですから、その人たちと今日はこんな内容で、こんな主旨でインタビューしますよと。

大矢:その方が、何を聞かれるんだろうっていうのを、わかった方が安心すると思うので。慣れてる方もそうですけど、慣れてない方も事前にこういうこと聞きますということをある程度イメージできる方が安心かなと。

大山:編集の方がそれを代わりにお話ししてくれるケースも多いんですけど、場合によってはライターが一人でインタビューに行かなきゃいけないこともたくさんありますからね。

大矢:そうですね。今、本当に単独で、自分一人で行って、撮影も含めてってことも多いと思います。

大山:そうすると改めて媒体の説明、こういう主旨でってことを、質問する前にまず言っておくってことですね。

大矢:で、座る場所や立ち位置。

大山:これ、細かいですね!(笑)

大矢:カメラマンの方が同行されることが多いので、セッティングとか時間がかかるので、そこは確認しておきたいなと。どっちに座った方がいいとかを、色々確認して。

大山:注意してることとしては、あとどんなことがあります?

大矢:カメラマンさんに確認しながら、どっちの方がいいですかねって。これは編集者に近いのかな。白バックの方がいいですよとか、ちょっと光入ってた方がいいですよとか、媒体でどういうイメージを載っけるのかは編集者さんにイメージがあることが多いので。そこを確認して、場所決めるんです。

大山:カメラマンさんはインタビュー中にインタビューカットというものを撮る場合がある訳ですね。よく「ろくろを回す」って言われますけど、喋ってる時(のポーズ)。あれを、どっちの背景にするか、雑然とした背景がいいのか、白バックの背景がいいのか、あらかじめ決めたり。あと偉い人がいたら、上座・下座みたいなものも気をつけなきゃいけないのかな。

大矢:そうですね。対面する時にあまり近すぎても、ちょっと困っちゃうかなと。若干ずらすとか……。

大山:遠すぎても困るしね。

大矢:そうなんです。行く先々によって状況って全然違うので、臨機応変に。
で、ICレコーダーやメモなど。本当、録音が動いてないとか全然あるので、そこは2つ一緒に回したりとかもたまにするんですけど。

大山:今はスマホ持ってれば、スマホにも録音機能があるので、ICレコーダー持ってれば、2つ回しは昔に比べたらやりやすくなったのかなと。

大矢:あと時間配分。これは経営者の方とかもそうなんですけど、時間がタイトな方も結構いらっしゃるので、何時まではOKとか。もしかしたら過ぎるかも知れないけど大丈夫かなってのを最初の方に確認しておくと後で慌てなくて済む。

大山:時間配分ってものすごい大切ですよね。

大矢:そうですね。なんとなく1時間くらいかなと思ってたら、実はもう40分しかなかったりとか。リカバーしようがないですから。

大山:そうすると、聞かなければいけないことが聞けなかったり、こぼれてしまう訳ですよね。ワンストロークが長い方もいる訳ですよ。一つ聞くと延々喋ってる人とかもいらっしゃるわけで。饒舌な方。話がどんどんずれていくんですよね。そういうのを修正しなければいけない、収めなければいけないって時に、あらかじめ編集の方・広報の方がいらっしゃったら、細かく「何時までに撤収しなければいけない」とか、撮影がある場合はカメラマンさんに何分必要ですかって必ず聞きますよね。

大矢:全然後ろ余裕あるよってことでしたら、ちょっと押してもいいかなって感じで。

大山:時計見ます? インタビューしながら。

大矢:そうですね。一応、何となく目線に入るように。腕時計とかで、手元でメモ取るふりして視界に入れてるって感じ。
次にアイスブレイク。時間限られてるので、アイスブレイク取れない時ももちろんあって、アイスブレイクと事前確認の中の、どういうことを聞きますってのが混ざる時もあるんですけど。私、こういうことしてるなってのが、先ほどちらっとプロフィールでも出しましたけど、親も転勤族だったので、結構全国各地に行ってるんです。取材対象者の出身地とかに行ったことありますってのが結構あって。共通項を交えて話すと、ぐっと距離が縮まるというか。取材ってすごい構えちゃうじゃないですか。

大山:構えられるとなかなか……。くだけた方が話を引き出しやすい部分もありますよね。あんまりくだけられてもって時もありますけどね。

大矢:あと、話す方の心境を考えると、どこの馬の骨とも知らない人に何か話すって考えるよりは、多少は「この人ってこういう人なんだな」って、ちょっとわかってもらえると、壁を取り払えるというか。

大山:共通項を探るって意味でも、準備って必要なんですよね。準備がないと共通項もわからない訳ですよね。逆に言うと、共通項を話すことで、「私はあなたのことをこれだけ知ってますよ」ということが相手に伝わる訳で。そうすると、「この人は大体俺のことわかってる人なんだな」と思うと、ちょっと話しやすくなります。一から喋んなきゃいけないのかと思われる方とか…。

大矢:共通項、別にない場合ももちろんあると思うんですけど、今ってSNSを通して何らかの形で発信されてる方も多いので、最近こういうことに興味を持ってらっしゃるんだな、こういうことがあったんだなと、リアルタイムでキャッチアップできるのがすごくいい時代だなって。

大山:その分、準備に時間がかかるね。ツイッターとかブログとか読み始めると本当に時間かかるからね。

大矢:ざっくばらんにとか、録音してますけど映像じゃないのでそんなに緊張しないでくださいとか…なるべく、取材って構えられがちなので、普通に対人(たいひと)としての対話にしていきたいなと。割と私、芸能人の方とも取材するんですけど、そんなに緊張しない。「人だし」って。

大山:緊張しない?

大矢:多少緊張はします。ない訳ではないですけど、話し始めると全然気にならなくなる。

大山:そうですよね。多少の緊張は必要ですけど、いちいちこっちがガチガチになっててもってのはあります。

大矢:向こうが「大丈夫?」ってことになっちゃうと……。

大山:気を遣われることがあるので。なるべくマインドとしては、緊張しない方がいいですし、それには「人だから話せばわかるよね」みたいな。

大矢:基本はそういう感じで。
あと、取材対象者の温度感、雰囲気、性格を探る。これは、心理学でミラーリングみたいなことがあると思うんですけど、相手との歩調を合わせるというか。例えば、話し始めると止まらない、場慣れしてる方ももちろんいらっしゃるので、雄弁にぶわーっと語られる方がいたとしたら、その人に対してすごくゆっくり質問するのって、ちょっと向こうが「おぅ…」ってなっちゃう(引いちゃう)というか…。

大山:そうですね。取材対象者のペースや正確に合わせる。臨機応変に。

大矢:逆に、すごいよーく考える方に、黙ったら「それってそういうことですよね?」ってすぐに話をかぶせようとしちゃうと、本当はその人、考えてたかも知れないのに、その人が本当は考えていたことも忘れちゃうみたいなこともあると思うので。沈黙を恐れない。その人が本当に考えてる沈黙だったら全然待つし、何か質問わかんなくなっちゃったなって感じの沈黙だったら、具体的に「こういうこともありますよね」っていう風にガイドライン引くとか。その気配を感じながら聞きますね。

大山:人によっては声のトーンまで合わせる人もいますね。低い声で喋ってるんだったら、自分もわーって行かずにゆっくり低く聞いたり。相手がテンション高い方だったら、自分もちょっとテンション上げていくとか。

大矢:それは割とやるかも知れないです。例えば、のんさんとかは結構ゆったりされてるので、私もゆっくり話してましたね。
準備段階で知った知識は一旦頭の片隅に追いやるっていうのは、調べてると「同じこと聞いたな」「記事でこれ読んだな」っての、多分出てくると思うんですよ。でも、それは読者をどこに置くかにもよるかも知れないですが、基本それを読む読者は取材対象者のことを知らない前提で、きちんと順を追って、その人を理解できるような質問は必要になってくるので、仮に重複してもそこは新鮮な気持ちで話を聞く。

大山:たまにいらっしゃるんですけど、インタビュイーって知ってることを聞いている相手に言われると、「あー!それ知ってます!」って盛り上がっちゃう人がいて。これ(記事を)起こすと何も書かれてないんですね、そこには。そうではなくて、どこかで語ってたエピソードでも、もう1回その場で語ってもらう。後から合体させて、知ってることを補足してってインタビューもないことはないですけど。

大矢:でも聞く人が違うと、違う要素って出てくるはずなんですよね。私がこの人に会ったのは初めてってことであれば、話をその場で聞くことによって違う疑問・違う展開が考えられるので、そこは重複は本当に関係ないかなって感じですね。
さっきもちょっと言いましたが、入りは想定質問通りでも全然いいと思うんですね。想定質問自体は絶対逃さず聞きたいことだったりするので、そこは丁寧に追いながら、アイスブレイクからの流れで話してもいいですし。相手の話していることっていうのを、きちんと受け取りながら解釈して、質問を返すっていうようにしています。
多分、これはあると思うんですけど、質問していたら想定質問から外れちゃうこととかも、「あれ聞いてない」ってことも、順を追っていくと出てくると思うんですけど。そこは「ちょっと話が戻りますけど」っていう便利な言葉があるので。

大山:便利ですよね(笑)!「繰り返しになっちゃいますが」とか。

大矢:そうそう。そこは全然恐れなくていい。
あとは、話がループしてきたなって時とかに、「ちょっと意地悪な質問かも知れないですけど」とか。

大山:便利ですね(笑)。良いですね。

大矢:あくまでも自分がそう思ってる訳じゃないけど、読者ってこういうところが気になっちゃうんですよね。例えばすごい立派なことをおっしゃってる方に対して、「そうは言っても読者そこまで頑張れない」っていうのはあるので、読者目線みたいなことを持ち出して、なりかわって聞くみたいな。

大山:相手に合わせますけど、基本的には。別に相手の機嫌を取る必要はないんですよね。盛り上がることは大切なんですけど、全部「そうですか~そうですか~」って太鼓持ちのようにずっと言い続ける必要はないし、かえって良くないですよね。

大矢:そうですね。結局話が堂々巡りしちゃう。

大山:あんまりこういう言い方をしては良くないと思うんですけど、主導権は一応持ってた方が良い訳ですよね。インタビュー聞く側ですから。

大矢:そうですね。話が完全に逸脱しちゃうとか、その人が話したい話になっちゃう場合もあると思うんですけど。そこはもともと聞きたい・こういう記事にしたいってイメージがある場合には、一旦そこを自分から聞くというか。

大山:ちゃんと戻していくんですね。

大矢:そのためには時間のコントロールって結構重要なんですよね。

大山:そうですよね。その場に一緒に同席してる編集の人も一緒に盛り上がってるくせに、後で「あのことが書いてないです」みたいなことを言ってくる時があるんですよ。「ふざけんなこの野郎、じゃあお前その時言えよ」となるんですけど。結局苦労するのはライターの方なので、ちゃんと聞かなければいけないことは聞いておかなければいけない。

大矢:それを防ぐための展開みたいなのも(あります)。例えば1時間くらい時間があるとすると、大体40分くらいでざっくり聞いちゃうんですね。20分くらい残ってると、これは編集者にもよるかも知れない。完全にライターさんにお任せで、あんまり補足の質問も出ない編集者の方もいらっしゃるので、そういう場合は自分で時間取りますけど。編集の方によっては、自分が聞きたいこと沢山ある人っていっぱいいるんです。話を聞いているうちに、これも聞きたい・あれも聞きたいってなってる方も結構いらっしゃるので。そういう時には長めに時間を取ってあげて、その人中心に話を展開してもらって、そこで出た話を引き継いで「こういうこともあるんだったら、これってこういうことですか?」って、また私の方に戻ってくる。ボールがあっちで行き来していたものを、こっちに戻す。

大山:違う視点での質問が出る可能性もありますしね。僕もお任せの場合でも、最後終わる時に「大丈夫ですか?」って、一応同行してる人には聞くようにしてますね。

大矢:企業取材とか、著名人取材とかもそうですけど、広報の方に話を振って、話を展開するとか。例えばその人と普段接している人なので、その人(広報など)から見たその人(取材対象者)の視点が出てくる可能性もあります。そうなってくると、より物事を多面的に取材することができるので、補足的にそういう人に話を振ることもあります。
「言い残したことはないか」ということは…。

大山:これは相手の人ですね。インタビュー対象者に何かまだ言い足りないことはないかって(笑)。これ、言い方を変えなければいけないけど(笑)!ギャングの言い方ですよね。

大矢:今から死ぬんじゃないかって(笑)。

大山:殺されそうですよね(笑)。

大矢:「最後にありますか?」って感じに言うと、「さっきこう言っちゃったんだけど、もしかしたらちょっと語弊あるかも知れないから、そこは表現丸めてもらえませんか」みたいな…。さっきは盛り上がってこういうこと言っちゃったけど、実は「あ、しまった…」っていうのが、その場で出てくる可能性もあるので、そこは丁寧にフォローするって感じですね。
次に最終確認。なるべく最後の、撮影終わってカメラマンさんの撤収の時間もあるので、結構時間としてはあるんですよね。なので、取材の中で出た話の中で、オフレコがないか確認。例えば、記事を確認してもらった時にがっさり「ここ、オフレコです」みたいな感じで、広報チェックが来る時も…。「えぇぇぇ!?」みたいな…。

大山:それも力関係が働いてて。社長は調子乗ってべらべら喋ってるのに、その場にいた広報さんが止められなくて、後で広報的にそれはまずいって言われることもありますよね。

大矢:なので、そこは本当になるべくその場で確認して。

大山:言質を取っておくんですね。

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次回の勉強会は未定ですので、詳細はライターMeetupなどで連絡させていだきます。ぜひフォローいただけたら幸いです。

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YOSCAブログ編集部
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