【第6回ライター勉強会】ブックライター上阪徹さんから学ぶ書籍/原稿執筆のコツとお悩み相談会
( 最終更新日:2022年2月4日)
先週5月22日(月)に東京・上野の「いいオフィス」にて第6回のライター勉強会を開催いたしました!
今回は、ブックライターの上阪徹(うえさか・とおる)さん、ごきげんビジネス出版編集長 伊藤守男(いとう・もりお)さんをお招きし、「書籍/原稿執筆のコツとお悩み相談会」と題して、参加者からいただいた事前質問の内容を中心にお話いただきました。
30名の方々から寄せられた事前質問は、上阪さんから勉強会前に回答されたのですが、その一つ一つ丁寧に回答された内容だけでも多くの気づきが得られる内容でした。
今日のライター勉強会。
参加者のライターの方々から寄せられた事前質問やお悩みに対して、上阪さんが細かく事前回答くださって、それだけで8000文字を超えるという。
ライターにとっては垂涎の的といえるこの資料を、現在編集中。完全に俺得。#ライター勉強会— Koji Miyazaki / 宮嵜幸志 (@miya___miya) 2017年5月22日
当日は、第一部が上阪さんによる講演。第二部が参加者の方々の質問やお悩みに答える相談会という構成でした。
第一部では、「本づくりのコツ」「長文のコツ」「売り込みのコツ」「キャリアづくりのコツ」「お金を稼ぐコツ」をお題に、ライターが陥りがちな固定概念を取り払う「脱洗脳」というテーマでお話いただきました。そちらの内容は、『ブックライター・上阪徹さんに学ぶライターの脱「洗脳」の秘訣(フリーライターのよりどころBlog)』にて紹介しておりますので、ご覧ください。
第二部では、事前にいただいた質問への回答以外にも、その場で挙手いただき、悩んでいることや疑問に思っていることなど、ざっくばらんに上阪さん、伊藤さんへ質問があいつぎ、会場は盛り上がっていました。
当記事では、事前にいただいた質問内容と、上阪さんの回答を一部ピックアップ。さらに、「#ライター勉強会」にて上がっているツイートをまとめる形で紹介してまいります。
目次
Q.Web系ライターから書籍ライターに転身するには
A.正直に申し上げますが、これがとてもハードルが高いです。まだ書籍制作の経験のないライターに、いきなり仕事を出してくれる編集者はなかなかいません。ひとつのヒントは、これは私もそうですが、「この人はこういう分野に強い」というタグを持つことです。そこがきっかけになります。あとは「書籍ライターをやってみたい」とあちこちで発信することでしょうか。実際にできるか、私の「職業、ブックライター」なども読んでいただいて、練習してみるのもひとつの方法です。それと、目の前の仕事を一生懸命にやっていると拓けていく場合もあります。私の場合がこれでした。「いつかは書籍を」と夢見ながら、目の前の仕事を真剣にやるのもひとつの方法です。
Q.ライターの仕事による給与が安定しない
A.給与が安定しないのは、フリーではいたしかたないかと思います。連載や定例の仕事を受けて、安定化させている人もいますので、それを目指すのも、ひとつの方法です。私は基本的に、ほとんど固定の仕事を持たずに20年以上やってきました。目の前の仕事を一生懸命やってきただけです。あとは何も考えず。考えてもどうにもなりませんので。お金を安定させるというより、いつも半年は何もなくても食べられるだけのストックは持つようにしていました。これで精神的にはかなり安心できます。
Q.記事執筆スピードをもっと上げるには
A.執筆スピードを上げる方法は、素材をきちんと用意し、整理しておくこと。また、事前にしっかり構成を考えておくことです。準備をしっかりやらないと余計に時間がかかります。構成は「文章」で考えるのではなく、しゃべって相手に伝えるならどうするか、で考えます。「文章」は単なる道具です。大事なことは相手に伝わること。いわゆる「文章」を書こうとするから時間がかかります。しゃべって伝えると思えばいいのです。
不安はとにかく書き出して言語化し、それぞれしかるべき対応を
Q.版元の編集者が頼りなくて不安です
上阪さん「不安っていうのは、漠然としてるから不安なんですよ。編集者に感じてる不安をとにかく書き出して言語化し、しかるべき対応をすればいいのでは。僕は編集者に対しては厳しいですよ。飲みにも行かないし、きちんと問い詰める」#ライター勉強会— フリーライターのよりどころ (@w_yoridokoro) 2017年5月22日
採用される企画内容、提案方法とは
Q、通る企画を作るためには?
上阪さん「あくまで読者の役に立つことを考える。編集者ウケやお金のことなど、目的がブレると必ずバレる」
伊藤さん「類書研究ができていて、他の書籍ときちんと差別化できているもの。トータルで読者目線で落とし込まれているか」#ライター勉強会— フリーライターのよりどころ (@w_yoridokoro) 2017年5月22日
ニッチな分野の本も出しますが、ブログなど判断材料がほしいです。あと、市場規模は考えている。一番ニッチでも200万人はいてほしい。あと市場規模はあっても、あんまり本を読まない属性の人たちだと表現方法が本でいいのか考える。
byごきげんビジネス出版・伊藤守男さん#ライター勉強会— 坂口ナオ/福岡の件一旦OKす!あざした! (@skgc_n) 2017年5月22日
文章の書き方のコツ
Q、伝わる書き方のために意識することは?
上阪さん「読者にはほとんど伝わらないという前提で、それでも伝えるためには、を考える。推敲は必ず何度も寝かせながら繰り返す。取材直後はどうしても気持ちが熱くなるので、読者目線になるために冷ます」#ライター勉強会— フリーライターのよりどころ (@w_yoridokoro) 2017年5月22日
ネタ不足にならないようにするには
あとからネタ不足にならないためのとっておきの秘訣は?
→取材前にだいたい原稿ができていることが多い。足りないパーツを決めていくだけ。#ライター勉強会— 坂口ナオ/福岡の件一旦OKす!あざした! (@skgc_n) 2017年5月22日
取材依頼のコツ
Q、大手企業の社長など、著名人に取材依頼を断られないようにするコツは?
上阪さん「その記事が出ることによるベネフィットをきっちり書き出す。特に企業の社長などは、部下が依頼を伝えるわけなので、部下が“こんなメリットがありそうです”と伝えられるような企画書を作る」#ライター勉強会— フリーライターのよりどころ (@w_yoridokoro) 2017年5月22日
読者など相手をいかに慮れるかが全ての秘訣
上阪さんの熱量ある濃厚な講演
・読者が読んだ時に ベネフィットがあるかどうか
・いかに依頼者さんが喜んでもらえるか?考えているのか?
・依頼者さんの嫌がること、例えば 金曜日の夕方にメールを送ることは避けるなど、徹底されていることを知れました。#ライター勉強会
— おおひがし@親指シフトユーザー (@monochr) 2017年5月22日
「誰かのために仕事をする」これはそんな気がするなあ。自分のために仕事をしがちだけれど(私など絶賛自分のために仕事やってたわん)、結局そうでなくて、ものを書くこと・表現することは「繋ぐ」仕事ということなのですな。#ライター勉強会
— おおしろ実結 (@moshiroa1) 2017年5月22日
上記以外にもたくさんのことを上阪さん、伊藤さんから学ぶことができました!
次回、ライター勉強会を開催する際には、また弊社のtwitterやfacebookページでお知らせいたしますので、ご興味ございましたら是非お越しください!
- 【第6回ライター勉強会】ブックライター上阪徹さんから学ぶ書籍/原稿執筆のコツとお悩み相談会 - 2017年5月30日
- 第5回ライター勉強会を開催しました!今回のテーマは「原稿料を一桁上げるためのライター処世術」 - 2017年3月29日