第4回ライター勉強会「弁護士に聞く!ライター、編集者が知っておきたい著作権の話」開催レポート
( 最終更新日:2022年2月4日)
毎回多くの参加者の方にお集まりいただき好評を博している当勉強会も第4回を迎えました。
2017年2月6日(月)に東京・上野の「いいオフィス」にて開かれた第4回のライター勉強会。今回は「弁護士に聞く!ライター、編集者が知っておきたい著作権の話」と銘打って、IT・インターネット企業を専門として取り扱っている弁護士・中野秀俊先生をお呼びしてお話をうかがいました。
中野先生は大学生の頃に起業した後、その事業を閉じて司法試験を受験。弁護士になった後は、グローウィル国際法律事務所の代表としてIT・インターネット企業の法律問題を専門に活躍されています。
最近何かと話題になる著作権の問題をテーマに、
引用って何?
フリー画像って使っていいの?
何をやったら訴えられちゃうの?
など、具体例を挙げながら突っ込んだお話をうかがいました。
参加者によるアイスブレイクを経た後は、中野先生による著作権に関する講義が始まりました。そもそも著作物とはどういうものを指しているかというところから、著作権侵害の判例をクイズ形式でご紹介いただいたり、「引用」の定義について詳しく教えていただいたりしました。
冒頭で先生が特に強調されていたのが、「なんか、ヤバそうって感覚を持つことが大事」ということ。
今でこそキュレーションサイトの問題などで著作権や法律に関しては関心が高まっていますが、時間が経過するにつれて意識は風化してしまいがちです。しかし、著作物を生み出すライターとして他人の著作権を侵害することはあってはならないこと。「難しい法律用語などを覚える必要はないが、なんかヤバそうと立ち止まって人に相談できる感覚を持つことが大事」とのことでした。
また、著作権侵害の事例について取り上げていただきは、会場の予想と裁判所の判断とに乖離があり、驚きの声が挙がっていました。また、社会問題ともなった「引用・転載」の問題については、法律によって定義はされていないということを紹介した上で、判例によってどのように判断されているかも詳しく解説していただきました。
引用や転載をする場合、量的にも質的にもあくまで自分のコンテンツがメイン(主)で他人の著作物はサブ(従)になるように。#ライター勉強会
— 株式会社LIG公式アカウント (@LIG_J) 2017年2月6日
中野先生による講義の後は、ファシリテーターのLIGブログ編集長 渋谷氏とのパネルディスカッションが開始。事前に用意していた質問から、参加者からTwitterで投げかけられた質問に対して丁寧に答えていただきました。
Q:キュレーションメディアなどが話題になりましたが、記事のほとんどが引用によってできている記事って著作権的にどうなんですか?
A:実際はアウトです。引用の範囲を超えているので、やってはダメ。#ライター勉強会 pic.twitter.com/4CFoz1H51F— フリーライターのよりどころ (@w_yoridokoro) 2017年2月6日
ちなみに、TwitterなどのSNSの埋め込みについても質問がありました。
Q:記事で、他人のTwitterのつぶやきを埋め込んだりしてるのですが、それは著作権的にまずいですか?
A:原則、埋め込みなどの直リンクは著作権の侵害になりません。自分のサイトに入れてしまうとアウト。#ライター勉強会— フリーライターのよりどころ (@w_yoridokoro) 2017年2月6日
専門家の方に直接質問できる機会はめったにないということで、さまざまな立場から数多くの質問が寄せられ、質疑応答はかつてないほど活発なものとなりました。
次回のライター勉強会は3月14日。テーマは「ライターはこの先、何を目指すべきか」です。これからどんなライター人生を送ろうか考えている方は必見です!乞うご期待!
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