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ロジカルライティング実践マニュアル|例文で学ぶ「伝わりやすい」文章の書き方

最終更新日:2022年8月17日)

リモートワーク(テレワーク)が普及した昨今では、メールやチャットなどによるやりとりが以前にも増して重要視されるようになりました。文字によるコミュニケーションに苦手意識を抱えている方にとっては、苦しい時代になってしまったのかもしれません。
肌感覚ではありますが、こうした悩みを持つ方は世の中にたくさんいるように思えます。弊社が運営するライター講座「あなたのライターキャリア講座」の受講生の中にも、文字によるコミュニケーションに苦手意識を持っている方が非常に多くいました。

ずばり申し上げます。文章が読みづらいと言われてしまう原因は、ロジカルに書けていないからです。ロジカルな文章の書き方さえ身につければ、あなたの書く文章は劇的に改善されるでしょう。
当記事では、あなたのライターキャリア講座を主宰する私が、「ロジカルライティング」というものについて解説したいと思います。同講座の教材を引用しつつ、具体的かつ実践的なノウハウをご紹介します。

ロジカルライティングとは

ロジカルライティングの定義

ロジカルライティングとは、一言で表すと「論理的な文章の書き方」です。そして「論理的/ロジカル」という言葉は、物事の筋が通っている状態を意味します。

例として、以下の文章を見てみましょう。

こちらの文章は、「今日は寝不足である」という主張と、その主張を支える「徹夜で仕事をした」という情報によって成り立っています。これら2つの要素が正しく結びついているので、こちらの文章は論理的であると判断できます。
なお、上記の文章では「主張⇔原因」という構図になっていましたが、主張を支える情報のパターンとしては、他にも根拠手段などが挙げられます。

ちなみに、「ロジカルライティング」という言葉に明確な定義はありません。メディアによって様々な定義・解釈がなされています。こちらの記事では「筋が通った文章の書き方」と定義したいと思います。

ロジカルライティングの効果

ロジカルライティングを実践した際の効果としては、以下の2点が挙げられます。

  1. 情報を齟齬なく正確に伝達できる
  2. 情報を端的に分かりやすく伝達できる

物事の筋が通った論理的な文章は、一読して簡単に理解できるようになっています。そして、伝えたいことが明白であるため、認識の齟齬も生じづらいです。

こうした文章術は、特にビジネスシーンで効果を発揮します。ビジネス文書には、「報告」「連絡」「相談」などといった何らかの目的が必ず存在します。そしてどのような目的であれ、「齟齬なく端的に伝えること」は必須の要件です。ロジカルライティングのスキルは、ビジネスシーンにおいて必要不可欠なスキルと言っても過言ではありません。

ロジカルライティングの2つのコツ

コツ1:結論ファーストで書く

ロジカルライティングの基礎とも言える考え方が、結論ファーストです。ここで言う結論とは、伝えたいことの要点、もしくは主題のこと。結論ファーストは文字通り「結論を最初に書くこと」を意味しています。

詳細な解説をする前に、まずは以下の例文を見てみましょう。とあるビジネスパーソンがトラブルを起こしたため、現状を報告すべく上司にメールを送っています。

こちらの報告は、最後まで読まないと要点がつかめない内容になっています。連絡を受けた上司には「分かりづらい」という印象を与えてしまうでしょう。この文章は起承転結の順番で書かれており、要点が最後に書かれています。結論ファーストとは真逆の構造です。

今回の報告の要点は「トラブルが起きたこと」であり、こちらを結論として扱うべきでしょう。この結論を冒頭に書き、そのあとに補足情報として、トラブルの原因や以降の対応について言及するのが適切です。これが、結論ファーストな文章の書き方です。

上記の文章を、結論ファーストな構成へと書き換えてみました。

結論ファーストな構成に書き換えたことで、「報告が目的であること」「トラブルが起きたこと」「対応中であること」が端的に伝わるようになりました。これなら上司も即座に状況を理解できそうです。

このように、相手に正しい情報を点滴に伝えたい場合には、結論ファーストの文章が適しています。

コツ2:MECE(ミーシー)を意識する

MECE(ミーシー)という言葉をご存知でしょうか。こちらは「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の頭文字をとった略語であり、直訳すると「お互いに重複せず、全体に漏れがない」という意味になります。

「漏れがなくダブりもない状態」と表現すると理解しやすいかと思います。ロジカルな文章を書くためには、情報の漏れやダブりがない、MECEなまとめかたをする必要があります。

それでは、MECEの例を見てみましょう。こちらは、「日本の紙幣」という情報を複数の要素に分類した図です。「千円札」「二千円札」「五千円札」「一万円札」という要素が並んでいます。

現在の日本で流通している紙幣はこの4種類しかないため、列挙した要素に漏れもダブりもありません。こちらの分類はMECEであると言えます。

では、以下のような分類はいかがでしょうか。「九州地方」という情報を、複数の要素に分類しています。

こちらの分類には漏れやダブりが含まれているため、MECEとは言えません。

九州地方を都道府県名で分類する場合、「宮崎」が漏れています。そして、「山口」という無関係な要素も含まれています。また、「北部九州」や「那覇」などといった、粒度(詳細さ)の異なる要素が含まれている点も問題です。

ロジカルライティングを実践する上では、こうした問題点を排除し、伝えたい情報をMECEにまとめることが求められます。必要な情報を漏れやダブりなく書くこと並列させる情報の粒度をそろえることを心がけましょう。

ロジカルライティングに最適な3つの文章の型

文章をロジカルにまとめたい場合は、文章の型、すなわち文章のテンプレートを上手に活用するとよいでしょう。以降では、ロジカルライティングに最適な文章の型を3つご紹介します。

【1】逆三角形型

逆三角形型は、「要点→詳細→補足」という順番で情報を並べる文章の型です。冒頭で要点を伝え、以降はより具体的な詳細を補足していく、という構成になっています。

逆三角形型は、事実を端的に伝えたい場合などに適しています。以下は、逆三角形型を用いて書かれた、台風情報に関するニュース記事です。

冒頭で「台風が接近している」という要点を伝え、以降は規模や進路などの詳細を説明しています。冒頭を読むだけで要点が把握できるので、理解しやすい文章になっています。

【2】情報列挙型

情報列挙型は、文字通り情報を列挙していくタイプの文章の型です。冒頭で主題を提示し、以降はその主題に関する情報を順番に並べ、必要に応じて最後に総括を入れる、という構成になっています。

情報列挙型は、体系的な情報を発信する際に効果を発揮します。以下は、情報列挙型を用いて書かれた、台風対策に関する記事です。

冒頭で「台風対策の紹介」という記事テーマを提示。以降では複数の対策を列挙しつつ、それぞれを具体的に解説しています。記事全体の構造やストーリーがひと目で把握できるので、最後までストレスなく読んでもらえるでしょう。

【3】PREP法

PREP法は、「結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)」という順番に情報を並べる文章の型です。冒頭で結論を示し、その結論に至る理由や根拠、具体例を示した後、最後に総括として結論を書く、という構成になっています。それぞれの頭文字をとって「PREP法」と名付けられています。

PREP法は、相手を納得させたい場合に効果を発揮します。例としては、プレゼン資料などがあるでしょう。以下は、PREP法を用いて書かれた、台風発生時の傘の使用に関する記事です。

冒頭で「台風発生時の傘の使用はNG」という結論を提示します。その後に、結論を支える理由を提示。以降は、上記の論理を補強するかたちで、傘による被害の具体例を紹介しています。具体例とともに論理を提示するので、説得力が高まります。

シーン別・ロジカルライティングの活用例

ここまで説明してきたノウハウを踏まえて、ビジネスシーンにおけるロジカルライティングの活用方法について解説します。具体的な2つのシーンを想定しながら、NG例とOK例を見比べてみましょう。

シーン1:上司への進捗報告

あなたは、複数のプロジェクトの進行管理を任されています。ある日、上司から「各プロジェクトの進捗状況をメールで報告するように」という指示を受けました。そして、以下のような文章を作成し、上司へメールを送りました。

ただいまプロジェクトAのタスク2を進めているのですが、思うように進んでいません。一つ一つの作業自体は単純なのですが、作業量が多く、なかなか終わらない状況です。タスク3はちょうど着手し始めたばかりです。タスク1はもうすぐ完了します。明日は昼過ぎまでMTGがあるため、夕方くらいには終わらせられると思います。プロジェクトBは、どのタスクも今のところ困ることがないため、進捗に問題はないと思います。

直後に上司から「報告内容が分かりにくい」という旨の返信が……。

さて、このメッセージのどこに問題があったのでしょうか。

問題点

上記のメッセージは、思いついた情報を上から並べているだけであり、内容が整理されていません。読み手である上司からすると、どこをどのように読めばいいのかが分かりにくいです。

また、「明日は昼過ぎまでMTGがある」などの情報は、今回のケースにおいては上司に伝える必要のないものです。その他、具体性に欠ける記述も多いため、結果として非常に読みづらい(理解しづらい)報告となってしまっています。

改善方法

複数のプロジェクトについて報告したい場合は、情報列挙型を使うとよいでしょう。報告内容をプロジェクトA・プロジェクトBで切り分け、具体的な数値とともにそれぞれの進捗状況を説明します。

また、列挙する情報は必ずMECEな状態でまとめましょう。タスクごとに見出しを作り、階層を分けながら進捗率や期日を記載します。あわせて、重要な情報の抜け漏れがないかどうかもしっかり確認しましょう。

改善例

以上を踏まえ、上司への報告をこのように書き換えてみました。

プロジェクトの進捗をご報告します。プロジェクトA、プロジェクトBに分けてご説明します。

【プロジェクトAの進捗】
タスク1で遅延が発生しています。見積もり以上の時間がかかるタスクであることが判明したためです。本来の期日は6/13としていますが、完了は6/15になる見通しです。
以下、詳細です。

  • タスク1
    • 進捗率66%
    • 6/13期日
      • 遅延あり、完了は6/15になる見通し
  • タスク2
    • 進捗率20%
    • 6/24期日
  • タスク3
    • 進捗率0%
    • 7/8期日

【プロジェクトBの進捗】
オンスケジュールで進行中、トラブル等は生じていません。
以下、詳細です。

  • タスク1
    • 進捗率20%
    • 6/30期日
  • タスク2
    • 進捗率0%
    • 7/8期日
  • タスク3
    • 進捗率0%
    • 7/22期日

まずは冒頭で、当メッセージの目的が各プロジェクトの進捗報告である旨を伝えます。そして、プロジェクトごとにパラグラフを分け、その中で詳細な情報を共有します。

このとき、各パラグラフの冒頭で要点を先に伝えることも重要です。今回のケースでは「つつがなく進行しているかどうか」という部分が報告の要点となります。

シーン2:上司への相談

先程と同様、あなたは複数のプロジェクトの進行管理を任されています。とあるプロジェクトでトラブルが発生しました。体調不良で休んでいるスタッフがおり、人員が不足しているようです。ヘルプの人員を手配してもらうべく、上司に対して以下のような相談メールを送りました。

プロジェクトBを担当している田中が、体調不良で昨日から休んでいます。私が代わりに対応すると、各プロジェクトの進行が遅れてしまいます。作業自体はそこまで難しくないので、誰でも対応できそうです。よろしくお願いします。

直後に上司から「つまりは何が言いたいの?」という旨の返信が……。

さて、このメッセージのどこに問題があったのでしょうか。

問題点

このメッセージには、肝心の「ヘルプの人員を手配してもらいたい」という主旨が書かれていません。「休んでいるスタッフがおり、プロジェクトの進行が遅れている」という報告になってしまっています。

また、「ヘルプの人員を手配してもらいたい」という結論が書かれていないため、後半の「作業自体は難しくない/誰でも対応できる」などの補足情報が意味不明なものになっています。

改善方法

要望を端的に分かりやすく伝えたい場合は、逆三角形型を使うとよいでしょう。そのためにも、まずは論理を整理するところからはじめます。

今回の相談の要点(あなたの主張)は「ヘルプ要員を手配してもらいたい」というもの。そして、こちらを支える情報として「プロジェクトBに遅延が発生していること」「スタッフの病欠により人員が不足していること」などがあります。こうした要素を逆三角形型に当てはめながら、文章を作ってみましょう。

改善例

以上を踏まえ、上司への相談をこのように書き換えてみました。

プロジェクトBに関するご相談です。ヘルプの人員を1名を手配していただきたく、ご連絡いたしました。
プロジェクトB担当の田中が体調不良で昨日から休んでおり、これ以上休みが続くとスケジュールに遅延が発生する恐れがあります。こちらにヘルプの人員を1名手配していただくことは可能でしょうか?
作業自体はシンプルですので、どなたでも対応可能です。期日は6/15、ヘルプで5時間ほど対応いただければ完了できる見込みです。
なお、私はプロジェクトA・Bの進行管理に注力しているため、ヘルプで時間を使うのは難しい状況です。
以上、ご確認・ご検討のほどよろしくお願いします。

まずは冒頭で、当メッセージの目的がプロジェクトBに関する相談であることを伝えます。その後に、「ヘルプ要員を手配してもらいたい」という要望を伝えます。

以降では、その背景にあるトラブルの内容や、要望の具体的な中身について言及しています。このとき、人数や日付などといった重要な情報は漏らさずに記載しましょう。

まとめ

以上、ロジカルライティングの実践方法の解説でした。文章に関する皆さまのお悩みは解消されましたでしょうか。今回はビジネスシーンに焦点を当てて解説しましたが、ロジカルライティングの考え方は、どのような場面のコミュニケーションでも役に立つはずです。

ここまでの解説を見て分かるとおり、ロジカルライティングは非常にシンプルな文章術です。ただし、慣れるまでにはある程度の時間を要するかもしれません。日頃から「結論ファースト」「MECE」を意識しつつ、何度も繰り返し実践することをおすすめします。

なお、冒頭で述べた通り、当社ではライティング講座「あなたのライターキャリア講座」を運営しています。ご興味がございましたら、以下からアクセスしてみてください。

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執筆・編集協力:大町拓也

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伊藤謙三
横浜出身。青山学院大学経済学部卒業後、フリーランス活動を経て編集者・ディレクターとして株式会社YOSCAに入社。2020年に「あなたのライターキャリア講座」を立ち上げ、現在は講座の運営およびライターの育成・マネジメントに注力している。宣伝会議コピーライター養成講座修了。 趣味は音楽鑑賞、DTM、スケートボード、麻雀。
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