
Webライターに将来性はあるの?職業の実態・長く稼ぐための方法を解説
( 最終更新日:2025年1月15日)
駆け出しのWebライターには多くの不安がつきまといます。副業やフリーランスとしてWebライターを始めてみたものの
「そもそもWebライターに将来性はあるのか……」
「低単価の案件ばかりで稼げない!いつまでこの状態が続くのだろう?」
「この先、長く稼ぐために何をすれば良いのか分からない……」
などと悩んでしまう人も多いでしょう。
確かにWebライターの仕事は将来性を疑問視されがちです。また、実績・経験が浅いうちは生計を立てるのも簡単ではありません。詳しくは後述しますが、多くのWebライターが収入の低さや営業活動に不安を感じています。
しかし、現実的には文字コンテンツの需要が無くなる可能性は低く、長く稼げるWebライターになる方法もあります。
実際に当社からの支払い額だけで月収50万以上の報酬が発生する方もいらっしゃいます。業界の実態に沿ったキャリアプランを立てれば、十分に収入アップを狙える職種なのです。
そこで本記事では、10年以上にわたり記事作成を担ってきた当社が、
- Webライターの将来性
- 業界の実態(うまくいく人と苦労している人)
- 長く稼ぐための現実的な方法
をご紹介します。
ご自身のWebライターとしての先行きに不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次
Webライターの将来性が疑問視されてしまう理由
先述したようにWebライターとして生計を立てる方法はありますが、将来性に不安を感じる人がいるのも事実です。まずはWebライターの将来性が疑問視されてしまう理由を4つご紹介します。
Webライターの数が多すぎる
Webライターにチャレンジする人は多く、案件獲得競争が起きています。クラウドソーシングサービスでは、文字単価が1円以下の案件を大勢で奪い合うケースも珍しくありません。
Webライターが増加した背景には以下が考えられます。
- 副業解禁
- ビジネス系インフルエンサーの発信
- 参入障壁の低さ
Webライターを始めるには特別な資格や大きな初期投資は必要なく、副業として始める人は多いです。フリーランスの職種としてもライターの人気は高く、フリーランスクリエイターネットワークサービス「hitch+(ヒッチプラス)」が2022年3月に実施した「フリーランスの業務受注に関する実態調査」では、「エンジニア(21.2%)」「営業事務(14.4%)」に次いで、全体の12.9%が「ライター・編集者」の職種を選択していました。
以上のように、ライバルが多い職種のため、過当競争が起こりやすいと言えます。「本当に稼げるのだろうか」と不安に思うのも無理はないでしょう。
動画・音声コンテンツの台頭
動画・音声コンテンツの台頭で、文字コンテンツへの需要が低下するとの意見があります。動画・音声コンテンツには、文字だけでは伝わりづらい情報(旅行風景や食べ物など)や難解な情報を、文字やイラストにはないような多彩な表現方法を使って発信できるメリットがあるからです。検索結果からも動画コンテンツに対するニーズの高さがうかがえるため、代わりに文字コンテンツの需要が減るという見方もあります。
なお、音声コンテンツについては世界中で市場規模が広がっており、本を朗読してくれるオーディオブックなどは日本でも知名度を増してきました。昔からあるPodcastに加え、stand.fmやVoicyといった音声配信サービスを日常的に使っている人もいるのではないでしょうか。こうしたサービスを使えば情報収集や学習の負担を軽減できる可能性がありますし、家事をしながら・ドライブをしながらといった「ながら聴き」によって時間を有効活用できます。
いずれにしても、動画・音声コンテンツは文字コンテンツにないメリットがあるので、文字コンテンツの需要は先細りしていくのかという懸念を覚える方もいるでしょう。
AI技術の進歩
AI技術でライティング業務が自動化され、Webライターの仕事が不要になるとささやかれています。人間の数倍の速度で記事作成を行うツールがすでにいくつも生まれており、人が書いた文章と遜色ないものを生成することができています。記事作成のほか、SEO対策のキーワード選定、企画構成、校正、校閲といった作業も今後は自動化していくことでしょう。
AIライティングを既に導入している国内企業も存在します。例えば、気象情報大手の株式会社ウェザーニューズでは、アナウンサーの原稿作成でAIを活用しています。具体的には降水確率などの数値の引用や文章構成はAIが、そして文章を整える作業は人が行っています。
(参考)人間とAI記者が一緒に執筆、文章精度上げるウェザーニューズ | 日経クロステック(xTECH)
AIライターが生成する記事の品質は、現時点(2023年4月)では発展途上ですが、ライティング業界を取り巻く環境が変わっているのは事実でしょう。このような状況に対して、将来はWebライターの需要がなくなるのではないかと心配されているのです。
Webライターに求められる記事の質が上がった
Googleは、Webページの検索順位を決定するアルゴリズムを日々更新しています。その過程で、既存サイトの情報を流用しただけの記事では高い評価は受けにくくなってきました。
その結果、Webライターに対して、良質なコンテンツを作るためのスキルとして、文章力だけじゃなく、専門性や独自の体験などを求められるようにもなってきました。向上心やライティングスキルのあるWebライターしか生き残れなくなったので、それが将来性を心配される理由にもつながっています。

Webライターの将来性が期待できる理由
ここまでWebライターの仕事に対するネガティブな情報ばかりをお伝えしてきましたが、将来的に不要になる仕事かといえば、そんなことはありません。
次にWebライターの将来性が期待できる理由を3つご紹介します。結論を先に言えば、Webライターの働き方や報酬体系などが変化する可能性はあるものの、Webライターが不要になる事態は考えづらいでしょう。
文章の需要はなくならない
今後も文章コンテンツの需要がなくなる可能性は低いです。今後インターネットやスマートフォンが過去の遺物となる時代がやってきたとしても、文章コンテンツは形を変えて必要とされるはずです。
文章コンテンツには
- 欲しい情報を素早く見つけられる
- 流し読みするだけで全体像を掴める
- 動画化しづらい抽象的概念を説明しやすい
といったメリットがあります。動画・音声コンテンツとは性質が異なるため、文章コンテンツへの需要はなくならないでしょう。
別の観点では、そもそも動画・音声コンテンツの台頭は文章コンテンツの需要を減らすものではありません。高品質な動画・音声コンテンツを作るには台本が必要ですし、Webライターの表現力・企画力を活かせるからです。例えば、スマホゲーム業界や、最近流行りのYouTube漫画アニメではシナリオライターが活躍しています。実際に求人検索エンジンのIndeedには、下記のような案件がありました。
- 漫画アニメの脚本制作、マーケティング業務
- ソーシャルゲームのシナリオライター など
Webライターの活躍の場が変わる可能性はありますが、必ずしも文章コンテンツやライティング業務がなくなるわけではないのです。
AIは未知の情報や体験をもとにしたコンテンツを生成できない
AIによるライティングの精度は日進月歩で向上しています。不自然な文章になると言われることもありますが、それは人にも起こりうる程度の問題で、もはや人と遜色ない文章を生成することが可能です。
しかし、未知の情報や体験をもとにコンテンツを生成することはできません。人のような創造性・想像力は持ち合わせておらず、実体験の感想を述べることも不可能です。
また、読者が情報に対してどんな受け取り方をするか配慮することも難しいです。ふとした表現一つで炎上する昨今、たとえ炎上パターンをAIが学習したとしても、精緻に人間の感情を測ることは難しいでしょう。
AIに限らず、最新テクノロジーが普及する際、ハイプサイクルと呼ばれるテクノロジーの進化段階の指標があります。それによると、黎明期、流行期、幻滅期、回復期、安定期とあり、AIは現在流行期にあります。この段階では、技術に対する過度な期待と、その反面、恐怖感情が入り混じります。
AIが仕事を奪うといった、過剰な恐怖を煽る話題が目に付きがちですが、冷静に進化を見通し、最適な活用法をいち早く見出していくことが肝心だと感じます。
転職の選択肢が広がる
Webライターとしての経験は他の仕事にも活かせます。もちろんWebライターも続けられますが、ライティングで培った逆算思考力・論理的思考力・表現力・企画力は、転職の選択肢を広げるでしょう。具体的には、以下のような職業に転職するチャンスがあります。
- 編集者
- ライティング講師
- 動画コンテンツのシナリオライター
- Webコンサルタント
- 営業・広報
- マーケティング な ど
ライティング業務と直接的に関わりのある1〜3の仕事については、Webライティングで培ったスキルが転職には必須でしょう。例えば、編集者には記事の方向性を決める企画力が必要ですし、ライターの文章を添削する能力も欠かせません。ライティング講師には基本的なライティングスキルが必須です。動画コンテンツのシナリオライターについても、応募段階でWebライターの経験を問われる場合があります。
4〜6番の仕事も同様です。これらの仕事はトレンドの把握や情報発信力が重要なので、Webライターの情報収集力・表現力を応用できるでしょう。例えば、世の中の需要を知るにはSEOの知識が役に立ちますし、適切な情報発信にはライティングスキルが欠かせません。

明暗分かれる?Webライターの実態
Webライターに将来性はありますが、人によって収入などに差があるのは事実です。生計を立てられずに苦しんでいる人もいれば、働き方に豊かさを感じている人もいます。ここではWebライターの実態として、
- 駆け出し(1〜2年目)
- 3〜4年目
- 5年目以降
のそれぞれの段階で、うまくいっている人・苦労している人の特徴を解説します。
駆け出し(1〜2年)
結論から言うと、初めから稼げる人はごく一部です。ネット上では「わずか◯ヶ月で◯◯万円稼げる!」と喧伝している人も珍しくありませんが、一部の成功例だけを取り上げている場合もあるので、真に受けないように注意してください。
駆け出しの頃の優先事項は、
- 稼ぐのが簡単でない現実を知る
- 現実的なキャリアプランを立てる
の2つです。
この時期にうまくいっている人は、これらの優先事項が意識できているため、焦って独立したりはしません。十分に稼げてはいなくとも、まずは副業として実績・スキルを積み上げて、万が一失敗したときのリスクを抑えているのです。なお、独立のタイミングに絶対的な基準はありませんが、「最低でも月に20万円は稼げる見通しを立てる」「半年間は収入がなくても生活できる貯金がある」などの条件を定めた方が無難でしょう。
反対に経済的・精神的に苦労してしまう人は、駆け出し期の現実を知りません。ほとんどの人が挫折や苦しみを経験すると思われますが、以下の現実を受け入れる準備だけはしておきましょう。
- 実績が少ないと契約を受けづらい
- はじめは生計を立てられるような収入は得られない
- 1記事を書くだけでも、とんでもなく疲れる
ただでさえ案件獲得は難しいですし、最初は低単価案件からスタートするのが一般的です。時給に換算すると最低賃金を下回る可能性も十分にあるでしょう。月収面については、副業ライターの8割〜9割が月収2万円以下といったデータもあるので、低単価案件から抜け出せない限りは稼ぐのが難しいです。
Webライター歴3〜4年
Webライター歴が3〜4年に差し掛かっても、一般的な給与所得者並みに稼げているWebライターは多くありません。ここではその根拠として、つなぐマーケティングの「フリーランス400人に聞いた!働き方や年収、悩みに関する実態調査」(2021年)の結果をご紹介します。
本調査はフリーランスとして働く400人の男女を対象に実施されたもので、フリーランスの労働環境・収入・満足度などを調べています。なお、結果の解釈については以下の2点にご注意ください。
- フリーランス歴が1〜2年目の方のデータも含まれる
- 集計にはライター以外の仕事も含まれる(ライターは全体の6割ほど)
まずは独立系フリーランスの収入に注目すると、最も多い年収レンジは100万円以下(約4割)で、次に多いのは101〜200万(約2割)でした。国税庁が出した令和3年分 民間給与実態統計調査によると、令和3年分の給与所得者の平均年収が443万円なので、独立系フリーランスの大半が収入に不満を抱えていると考えて良いでしょう。
実際に、苦労している(満足度が低い)人たちは、以下のコメントを残しています。
- 収入がなく、結局はアルバイトで生計を立てなければならないかも
- 自分のペースで働けるのは良いが、案件がなくなるのが不安
- 新規の案件を獲得しなければならないプレッシャーがある
- 良い依頼先に出会えず、貯金が減ってきている
一方、うまくいっている(満足度が高い)人たちは、以下のようにコメントしています。
- 仕事量を調整できるので満足している
アンケート結果を見る限りでは、収入に満足している人が多いとは言えません。うまくいっている人についても、収入についての言及はありませんでした。そのため、Webライターとして生計を立てるなら、駆け出しから4年目くらいまでは満足な収入が得られないと考えた方が良いでしょう。
Webライター歴5年〜
一般的な傾向として、WEBライターの年収は経験年数やスキルに比例すると言われます。
うまくいっている事例として、当社とお付き合いがあるライターの秋カヲリさんは独立してから1年半で年収1,000万円に到達されたそうです。彼女は会社員時代に新規営業やマーケティングに従事されており、早くから副業ライターとしても活動されていました。「1年半」はあくまで独立してからの期間なので、やはり収入を上げるには経験とスキルが大切だと言えるでしょう。
他の事例として、当社とお付き合いがあるライターさんの中には、当社からの支払い額だけで年間600万円ほどお支払いしている方もいらっしゃいます。ライターさんは複数の企業と取り引きされる場合がほとんどなので、年収1,000万円は実現可能な範囲でしょう。
ちなみに、当社からの支払い額だけで月収50万以上報酬が発生するライターさんの特徴で言うと、以下が挙げられます。
- 執筆スピードが速い
- 返信が早い
- 幅広いジャンルでの執筆が可能
- 平均単価は文字単価換算で5円程度
- 5000文字以上の長文コンテンツが得意
- 案件が継続する確率が高い(お客様満足度が高い)
- ほぼ毎日何かしら執筆している
依頼主である当社の立場では、色々な分野の記事に対応できるライターさんは依頼がしやすいですし、長文が得意なら尚更ありがたいです。そのため、Webライターとして収入を伸ばしたいならば、どんな分野でも調べながら執筆する姿勢が重要だと思います。
一方、詳細なデータはないものの、5年目を迎える前に挫折している人も一定数いると考えられます。先述の通り、独立系フリーランスの約6割が年収200万円以下であり、必ずしも経済的に恵まれているとは言えないからです。挫折する原因としては以下が推測されます。
- 低単価の案件から抜け出せなかった
- クラウドソーシングのシステム利用料が高い
- 文章を書くのに疲れた
- 営業や単価交渉がうまくいかない
このような辛い状態から抜け出すためには、現実的な打開策を知らなければなりません。

長く稼げるWebライターになる方法
ライターキャリアを築く上でつらい状況を乗り越えるには、具体的に何をすれば良いのでしょうか。ここでは長く稼げるWebライターになるための方法を3つご紹介します。
専門領域を持つ
AIの進歩により、二次情報をまとめるだけでは、AIと大差がなくなってしまう可能性があるなか、人に求められることは、特定の分野における良質な一次情報をいかに発信できるかになっていきます。
また、Googleの検索品質ガイドラインでも、これまでサイト評価基準の一つとして重要視されてきた「E-A-T(専門知識、権威、信頼)」の概念に、2022年12月より「E(経験)」が加えられ、「E-E-A-T」という新しい評価基準が生まれました。
今後、独自の経験や実体験といった一次情報が、Webコンテンツ業界でますます重要視されていくことになるでしょう。
対応できる業務範囲を広げる
Webライターとして長く活動するには、ただ記事を書けるだけでは不十分です。スキルの高いWebライターへの需要がどんどん増していくなか、原稿制作以外の業務もこなせるようになりましょう。具体的には、以下の知識やスキルがあると案件獲得のチャンスが増えます。
・マーケティングスキル(SEOなど)
・ディレクタースキル
・撮影、編集スキル
別の記事にて、Webライターに必要なスキルを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
人柄を磨く
Webライターを続けていくには、様々な関係者との密なコミュニケーションが取れなくてはなりません。対面で人と話す機会は少ない職種ですが、メールやチャットでやり取りする場面は非常に多く、報連相が徹底できる、挨拶がハキハキ言えるといった基本的なビジネスコミュニケーションは必須です。
こうしたコミュニケーション能力を磨くには、話し方やマナーなどのスキルを学ぶことも大切ですが、もっと重要なことは自身の人柄を磨くことです。
結局、仕事は人と人の間に成立するものです。人柄が良いから仕事が続いている例は多くあります。
松下電気器具製作所(現在のパナソニック)の創業者・松下幸之助氏も人柄を重視したことで有名です。中卒の松下氏は、学歴や知識では自信がない分、人柄を磨き、たくさんの人から協力を得られるようになったと言います。周囲に謙虚な気持ちで、何事にも寛容で、相手を慮った言行が取れるよう心を鍛え、人格を磨いていったのです。
知識を磨くのも大いに重要ですが、知識はAIに任せられるようになっていくなかにおいては、人柄を磨くことが長期的なキャリア形成につながっていくように感じます。
Webライターはこれからも活躍できる
Webライターの将来性や実態、長く活躍するための方法を解説しました。本記事の結論は以下の3つです。
- Webライターに将来性はある
- 収入面で苦労しないよう計画性を持つ(安易な独立は危険)
- 長く稼ぐためには知識/経験と人格を伸ばす
Webライターを長く続けるのは決して容易ではありませんが、スキル・経験に応じて収入も増えていくでしょう。Webライターとして行き詰まりを感じている方は、今回ご紹介した内容を実践してみてください。
ただし、独学でのスキルアップやキャリアプランニングは困難です。自分の実力を客観的に把握するのは難しいですし、キャリアプランを考えるにも一人だけで情報収集するには限界があります。そこで当社では、Webライターとしてキャリアを歩んでいきたい方に向けて、「あなたのライターキャリア講座」を運営しています。
「自分だけでキャリアプランを考えるのは不安」
「プロの手を借りて確実にスキルを伸ばしたい」
「仕事の取り方が分からない」
といったお悩みがあれば、以下のリンクから詳細をご覧になってみてください。



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