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「外注費は妥当か」と聞かれたときに答えられる、BtoBコンテンツ投資の評価軸

最終更新日:2026年5月18日)

「記事1本〇万円、もう少し安くできないの?」

予算会議や上司への報告の場で、こうした言葉をかけられた経験を持つマーケ担当者は少なくありません。外注費の妥当性を問われたとき、すぐに答えられなかった。あるいは、「費用対効果を数字で示してほしい」と言われて詰まってしまった。そういった経験があるなら、それは説明力の問題ではなく、評価軸そのものがずれている可能性があります。

記事1本いくら、という計算式だけでコンテンツ投資の善し悪しを測ろうとすると、投資の真価を見誤ってしまう恐れがあります。その物差しでは見えてこないコストと価値があるからです。この記事では、社内説明に使える3つの評価軸を整理します。

◉本記事の著者
宮嵜幸志
編集プロダクションYOSCA代表 兼 星天出版編集者。10年以上に渡りライティング学習について研究。自らも執筆する傍ら、60冊以上のライティング本による学習から、「ライター」「編集」と名がつくセミナーやライター講座・スクールを30以上受講し、ライティングスキルの研鑽を積む。ライティングセミナーの講師としても活動。『入門 SEOに効くWebライティング サイトの価値を高める正しいコンテンツの作り方(出版社:SBクリエイティブ)』 を上梓。 ▶X(Twitter)

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「記事単価」という物差しの危うさ

コンテンツの外注費を「1本あたりいくら」で評価したくなる気持ちは理解できます。金額がシンプルに出るので比較しやすいからです。ただ、この見方には大きな抜け穴が3つあります。

まず見落としがちなのが、制作費しか見えていない点です。外注費の見積もりは見えやすいですが、社内でやった場合の人件費・工数・機会損失は見積もられていません。比較するなら、同じ土俵に乗せる必要があります。

次に問題になるのが、成果が出るまでの時間軸の無視です。コンテンツは公開直後に結果が出るものではありません。広告と同じ時間感覚で費用対効果を測ると、正しい判断ができなくなります。

そして、1本ずつ見るか蓄積として見るかで、結論が逆転することも見過ごせません。記事は積み上がるほど複利的に効果が出る性質を持っています。1本いくら、という単発の見方では、その価値が全く見えてきません。

では、どう評価すればいいのか。3つの軸から考えてみます。

評価軸1 社内工数で考える

社内制作コストの実態(1本あたり):執筆工数8〜20時間、人件費換算約38,000円、隠れコスト5,000〜10,000円を3カラムで示したインフォグラフィック

外注費と比べるべき相手は、「社内で作った場合のコスト」です。

1本の記事を社員が書くとき、どれくらいの時間がかかるでしょうか。テーマの選定・リサーチ・執筆・編集・社内確認まで含めると、8時間から20時間程度が一般的な目安です。品質を上げようとすれば、さらに時間がかかります。

月給30万円の社員の時給は、おおよそ1,900円前後になります。20時間であれば人件費換算で約38,000円、リサーチに時間がかかったり複数回の修正が入ったりすれば、それ以上になります。さらに「修正の手間」という隠れコストが存在します。担当者が初稿を書き、上司が確認し、修正を加えるサイクルが1〜2回あるとすれば、1回あたり2〜3時間の追加工数が発生します。

外注費と内製コストをフラットに並べると、外注の方が割安になるケースは珍しくありません。

加えて、担当者が記事制作に時間を取られている間、本来やるべき仕事が止まります。この機会損失も、内製のコストに含めて考える必要があります。

評価軸2 機会損失で考える

「コンテンツを外注しない」という選択には、コストがかかっていません。そう思いがちですが、実際には毎月コストが発生し続けています。

BtoBの購買検討プロセスでは、多くのリードが検索エンジンを通じて情報収集を行います。「〇〇 課題 解決方法」「〇〇 外注 費用」といったキーワードで検索したとき、自社コンテンツがヒットしなければ、競合他社のページが読まれます。潜在顧客が検討段階に入っているにもかかわらず、自社との接点がゼロのまま時間が過ぎていく。これが、目に見えにくいコンテンツ不在のコストです。

特に注意が必要なのは、検討初期層へのアプローチです。まだ課題を整理している段階の潜在層を自社に引き寄せるルートがないと、商談に至る前に離脱されてしまいます。

「月に何件のリードが外注費から生まれれば元が取れるか」を逆算してみると、判断の材料が大きく変わります。

例えば、外注費が月30万円で、自社の平均受注単価が200万円だとすれば、月に1件の受注につながれば十分ペイできます。この逆算を上司や経営層に見せると、説明の説得力が増します。

評価軸3 資産化される情報量で考える

広告との違いを明確にすることが、この軸を説明する一番の近道です。

広告は費用をかけている間だけ効果が出ます。予算を止めれば、翌日から流入はゼロに戻ります。コンテンツは違います。一度公開した記事は、追加費用をかけなくても集客し続けます。半年後も1年後も、検索エンジンでヒットすれば読まれ続けます。

さらに、記事が積み上がるほど効果が大きくなる性質があります。記事間の内部リンクが増え、ドメイン全体の評価が上がり、やがて指名検索(社名や商品名での検索)も増えていきます。1本の記事が単独で働くのではなく、記事群がひとつの資産として機能するようになります。

経営層への説明では「費用対効果」より「何本の資産を作れたか」という言い方の方が、具体的に伝わることがあります。

「今期は12本の記事資産を作り、検索流入が3倍になりました」という報告は、「1本あたり〇万円でした」とは全く異なる説得力を持ちます。

3つの評価軸で、社内説明の言葉を変える

コンテンツ投資を正しく評価する3つの軸:社内工数・機会損失・資産化量を3カラムで示したインフォグラフィック

ここまでの3つの軸を整理すると、社内への伝え方が変わってきます。

社内工数の軸では、「記事1本の外注費」ではなく「社内でやった場合との差分」で語ります。人件費・修正工数・機会損失を含めた比較を示すことで、外注費が高いという印象を覆せます。

機会損失の軸では、「効果が出なかったリスク」ではなく「やらなかった場合に流れ続けるリード」で語ります。コンテンツを持たない状態が毎月どれだけの機会を失っているかを示します。

資産化の軸では、「今期いくら使ったか」ではなく「何本の資産が積み上がったか」で語ります。コンテンツが長期的な投資であることを、広告との対比で明確にします。

予算承認のハードルを下げるには、「まず1本試す」という切り口で提案してみてください。大きな予算を一度に確保しようとせず、1本の記事で手応えを確かめてから継続投資を提案する。この順序が、社内で予算を動かす最短ルートになります。

まとめ

コンテンツ投資の費用対効果は、記事単価だけでは正しく測れません。社内工数との比較・機会損失の可視化・資産化量という3つの評価軸で考えることで、外注費の妥当性を明確に説明できるようになります。

外注費が「高い」かどうかは、何と比較するかによって答えが変わります。正しい比較対象と評価軸を持つことが、社内交渉の出発点です。

YOSCAでは、スポット1本からの記事制作に対応しています。「まず1本試してみたい」「どんな記事が自社に合うか相談したい」という段階からでも、お気軽にご相談ください。コンテンツ制作についてお困りの際は、ぜひお問い合わせフォームよりご連絡ください。

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宮嵜 幸志
編集者 / YOSCA代表 ライタープロデューサーとして試行錯誤中です。 Udemy講師として『1秒1文字!悩まず書ける ノンストップライティング 』、『現役プロライター・編集者に学ぶ 取材・インタビューの実践テクニック100分速習コース』を提供。
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