「ライタープロダクション」って何ですか? YOSCA役員に聞いてみた
( 最終更新日:2022年2月4日)
こんにちは、私はフリーでライターをしている園田菜々と申します。ライターとして、YOSCAと一緒に仕事をし始めてもう3年ほど。今回からこちらのブログを更新することになりました。
株式会社YOSCAとは、4000名を越えるライターを抱える“ライタープロダクション”で、コンテンツ制作サービスを提供しています。YOSCAという社名は、「身や心のよりどころとすること」という意味をもつ「寄す処(よすか)」から来ています。
4000名を越えるライターの他、20名を超える編集者をパートナーに抱えているYOSCA。しかし、大所帯に思えるこの企業のメンバーは、わずか2名。
そんな私が常々YOSCAに感じるのは、この一言です。
「面倒見が良すぎでは……」
下手な記事を書けば無言で切られるのがフリーランスの世だと思っていた私にとって、懇切丁寧なフィードバックや密なコミュニケーションが成り立っているYOSCAの環境って、異世界だったんです。
「次はここ直していきましょうね」と一緒に並走してくれる編集者がいるって、フリーにとってはすごく心強い。
でも、大勢のライターを抱えているはずなのに、なぜこれほど親身に面倒をみてくれるのだろう。なぜ社員が2名しかいないのに、そんな余裕がもてるのだろう。というか、HPに書かれてる「ライタープロダクション」って何? 編プロとどこが違うの?
実は、意外と知らなかったYOSCAのこと。じゃあ、聞いてみよう。ということで今回は、代表取締役である宮嵜幸志さんと取締役の阿部道浩さんに、「で、YOSCAってどんな会社なの?」ってところを丸っと聞いてみました。
「まずは目の前のライターが幸せになるきっかけを」という思いからYOSCAを立ち上げ
ーーフリーライターのよりどころの登録者数が4000名と聞いて驚きました。ライター界隈ではけっこう名前が知られているサービスではありますが、登録者の中には意外とYOSCA自体がどんな会社なのか知らない人も多いと思います。
宮嵜幸志(以下、宮嵜) 簡単に言うと、編集プロダクション事業をしている会社です。企業からのコンテンツ制作の相談を受けて、どんなコンテンツを作るかすり合わせる。ライターさんに記事を書いてもらい、編集者が校正をして納品する。
お仕事を相談しているライターさんは、「フリーライターのよりどころ」に登録いただいた方の中から、実績やプロフィール、課題案件のクオリティなどを鑑みて相談させてもらっています。
ーー公式サイトには「ライタープロダクション」と書かれていますよね。
宮嵜 そうですね。やっている事業は編集プロダクションと変わらないので、「事業は何をしてるんですか?」と聞かれたら編集プロダクション事業をやってます、と答えます。
ただ、うちはライターに重きを置いているところですよ、という意味で「ライタープロダクション」と名乗るのが一番しっくりくるんです。
編プロって言うと、制作物に重きがある感じがしませんか? YOSCAはライターの育成をベースに置いているので、芸能プロダクションならぬ、ライタープロダクションと打ち出すことにしたんです。
ーー確かにYOSCAはライターに対する丁寧なフィードバックや育てる姿勢が特徴的だなと思っていました。そもそもYOSCAはどのような経緯で立ち上げられたんですか?
宮嵜 YOSCAというのは2012年に立ち上げた企業なんですが、その前にモバイルサイトの運営を中心としたメディア事業を展開する会社をやっていたんですね。その中のひとつの部署としてwebライティング事業部があって。
その会社は事業を売却し、清算したのですが、そのライティング事業部を切り出して立ち上げたのがYOSCAです。ちなみに、その事業部を担当していたのが、今一緒にやっている阿部くんです。
阿部道浩(以下、阿部) 学生のときにインターンで入って、その後に新卒で入社したんです。SEO用のコンテンツ制作ということで、突然膨大な量の記事の依頼がきて。お客様から「来月までに100記事制作を頼めますか?」みたいな相談をされていましたね(笑)。
宮嵜 そうだったね。
当時はどうやって利益を出すのかばかりに主眼を置いてしまっていて、コンテンツの品質にはあまり力を割けていなかったですね。ただ、心の中で自分たちが作っているコンテンツというのが良いものだとは思えていなかった。
会社を清算する時に、「自分は何をしたいのか、何が自分の使命か」という部分を突き詰めて考えてみたんです。そうしたら、個人的には人の世話を焼きたいってところに落ち着いたんですよね。自分で自分のことをお節介な性格だと思っているから、人の世話を焼くことこそ天命なんじゃないかって。
そう気付いたときに、たまたまwebライティング事業部で関わっていたライターさんがたくさんいた。まずは彼らが幸せになることの手助けができないかと思い、阿部くんを誘ったことがYOSCAの成り立ちなんです。
ーーYOSCAを立ち上げる話を聞いたとき、阿部さんはどう思いましたか? 会社員を辞めて起業するのは勇気のいることだと思うのですが。
阿部 特に悩んだ覚えはないですね。webライティング事業の仕事にやりがいを感じていたんですよ。正直、当時のコンテンツはサテライトサイト用で質よりも量という感じで、毎月何百万文字という単位で記事を集めなければいけなかった。けっこうなプレッシャーでしたよ。
でも、ライターさんにきちんと誠実に向き合えばちゃんと返ってくる、という手応えは当時から感じてました。だからこれからもやっていきたいな、という想いがあったんですよね。
試行錯誤しながらも続けた丁寧なフィードバック
ーーお二人とも、当時作っていたコンテンツは良いものではない、という自覚があったということでしたが今はどうなんですか。正直ネット記事って玉石混淆で、いわゆる“ゴミ記事”と呼ばれるようなものも蔓延してしまっているのが問題視されることは多いですよね。
宮嵜 YOSCA立ち上げ当初は、試行錯誤でしたね。最初の1年くらいは週一で編集者ミーティングをしながら「質のいい記事はどうすれば作れるか」や「そもそも質のいい記事とは何か」ということを話し合っていましたね。
ーー3年前から私もYOSCAでライターとして関わらせてもらっていますが、必ずフィードバックがあることに個人的にはすごく驚きました。当時複数の会社で仕事をしていましたが、ここまで丁寧にフィードバックしてくれるものなのか、と。そこで意外と基礎的な部分が抜けてたな、という気づきがあったり。
宮嵜 これはYOSCAの特徴かもしれませんが、ライターさんへのフィードバックは可能な限り丁寧にやっていますね。コミュニケーションを密に取って、記事の品質を上げる努力をしていました。
そうやってコミュニケーションをしっかりとることによって、ライターさん自身もYOSCAに愛着をもってくれている気がしますね。
→後編「数千のライターを見てきた二人が語る“良いライターの条件”とは」に続きます。
取材・文/園田菜々
写真/哀川空
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