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読者の利益になる記事とは?YOSCAが考える「読者へのお約束」

読者の利益になる記事とは?YOSCAが考える「読者へのお約束」

最終更新日:2021年3月19日)

2019年11月21日に第3回「編集者サロン」が行われました。
編集者サロンは、YOSCAの編集者がオンライン上で集まり、議題に沿って意見を交換し合う交流会です。

今回のテーマは「読者の利益になる記事とはどのようなものか」
YOSCAのお客様は発信側に立つクライアントです。しかし、クライアントに納品した記事がもっとも価値を発揮するのは、コンテンツとして読者のもとへ届けられたときです。

そこで、クライアントへ納品する記事が最終的には読者にとって価値のあるものとなるように、YOSCAはどのような記事を発信してくべきかを改めて整理するため、各編集者から意見を伺いました。

読者の利益になる記事の要件は?

まずは、各編集者が読者目線で記事を書くために普段から意識していること、それぞれが思う読者のメリットになる記事の要件を聞いてみました。

・編集者Kさん
読者の期待=何かしらの情報を得たいと考えると、読者は目的の情報を得られなければすぐに次のページへ移ります。つまり、ページを開いている時間がそれほど長くない。これを考慮すると、読者のメリットになる記事のポイントとしては次のようなことが挙げられると思います。
・必要な情報がページ上部にある
・不要な情報がない
・見出しでおおよその記事の内容がわかる
・画像や表を活用する(レイアウトの工夫により、読者が知りたい情報を探しやすくする)」

またKさんからは、読者のメリットを最優先するなら、文字数を固定することにはあまり意味がないのではという指摘もありました。

「例えば、5つのテーマを渡されてぞれぞれ3,000文字で執筆してほしいというような場合です。テーマによっては3,000文字を担保するために、重要度の高くない情報まで盛り込まなければならないケースも。これでは、読者のメリットになる記事とはいえませんよね」

たしかに、必要な情報がすぐに得られることを読者の利益と考えると、個々のキーワードや記事の内容に合わせて文字数を変更できるほうが、読者にとってメリットは大きいといえそうです。

〇読者目線とクライアント目線のどちらを優先する?

最終的にYOSCAの記事を読んでくれるのは読者ですが、お客様がクライアントである以上、クライアントの要望を無視するわけにはいかないという側面もあります。

実際の記事制作の場面で、読者のためになる記事とクライアントの要望とが合致しないとき、それぞれどのように対応しているのかも聞いてみました。

・編集者Sさん
「クライアントから依頼があった記事に関して、基本的にクライアントの要望を優先していています。発信者として読者により近いクライアントのほうが、読者のことをわかっているという前提で執筆・編集にあたっているからです」

基本的にはクライアントの意向に従う、というSさん。一方で、自身が読者だと想定するとパッと見て何が書いてあるかわかることが重要だと考えているため、最初に結論が書いてあることは常に意識しているし、クライアントにも提案はしているといいます。

・編集者Kさん
「基本的には想定読者をイメージし、読者目線で構成や導入を考えて記事を組み立てるスタンスです。クライアントにとって重要な指標であるコンバージョンですが、ここばかりに目を向けている担当者の方とは認識がズレることもありました」

読者目線を重視するKさんは、とある案件を進めていく中でクライアントと食い違いが起こり、思わぬフィードバックをもらったことがあったと話してくれました。

また、別の案件では、読者目線に立つと広告と記事の流れが不自然に思うように感じたものの、記事の合間にPR要素を入れ込む指定があり、それに合わせて記事の流れを調整したケースもあったそうです。

読者の利益になる記事のためにしてはいけないことは?

ここで、「読者目線ではない記事だからといって読者のメリットにならないとは、必ずしもいえないのでは」と編集者Iさん。

たとえば、商業系のLP記事などでは、契約や購入などにつなげるため、ある意味では読者を誘導するような記事の流れに持っていくこともありますよね。

意図してあるところに読者の興味を引くと考えると、このような記事は読者目線とは相反するように見えます。しかし、記事を読むことで契約や購入に至ったことが読者の幸せにつながるのであれば、記事を通して読者に価値を提供できた、と言えます。

そこで今度は、読者の利益になる記事を書くために何をすべきか、ではなく「何をしてはいけないか、ライターや編集者としてしたくないことは何か」を各編集者に挙げてもらいました。

*虚構や詐欺に近い内容、公序良俗に反する内容を記載する
例)
・母数が極端に少ないアンケート調査など、適当なデータを載せる⇒情報が不正確
・タイトルと記事の内容が異なる(タイトルで煽りすぎている)⇒情報が不正確(不十分)
*正しくない・不明瞭な日本語表現を用いる⇒読みづらい、伝わりにくい
*専門用語が多用されている⇒伝わりにくい
*段落ごとに文字のボリュームが極端に異なり、バランスが悪い⇒情報量に偏り
*画像が多すぎて中身がない⇒情報が薄い(不十分)

“情報を知りたい”というニーズを満たす「YOSCAの読者へのお約束」

今回のサロンを通して見えてきたのは、まず前提として、読者は何かしらの情報を知りたいという期待を持って記事を読むこと。その期待、ニーズを満たすためには、必要な情報が網羅されていること(内容)必要な情報がわかりやすく記載されていること(見た目も含め)の2つの要素があることです。

ここまでを踏まえ、読者の利益になる記事を提供するためにYOSCAがどんな記事を作っていきたいのか、いわば「YOSCAが作成する記事の読者へのお約束」を再確認しました。

  1. 読者の知りたい情報が正確に記載され、かつ充実していること
  2. 読者の知りたい情報が探しやすくわかりやすい構成、見出し、レイアウトであること
  3. 正しい日本語表現やリズムを意識し、読者が知りたい情報を読みやすくまとめること

今回のテーマは深い内容だっただけに、1時間では細部まで議論できなかった部分もありました。また、YOSCAの各編集者から自分が編集者として納品したくない記事を挙げてもらい、そこから要素を抜き出していくのもおもしろいといった提案もあり、今後よりいっそう議論を深めていき、記事クオリティの向上につなげていきたいと思います。

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YOSCAブログ編集部
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