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【例文あり】誠意が伝わる訂正メールの書き方|請求書・見積書の計算ミス編

最終更新日:2026年1月29日)

送信ボタンを押した直後に「あっ!」と気づく、背筋が凍るような瞬間。請求書の金額間違いや、見積もりの計算ミスに気づいたとき、焦りや不安で頭が真っ白になってしまう経験は誰にでもあるものです。

株式会社インボイスが公表した経理担当者を対象としたミスに関する実態調査によると、最も多く発生しているミスは「請求書の処理ミス(計上漏れ・仕訳間違い)」であり、その主な原因の約4割が「手入力などのアナログ作業」にあることがわかりました。

「信用を失ってしまうのではないか」と怖くなる気持ちは痛いほどわかります。しかし、ビジネスにおいてミスは避けられないもの。重要なのは、その後の「リカバリーの早さと誠実さ」です。

今回は、『部下のメールが読みづらい!と感じたときに読む本』の著者であり、法人向け研修「ビジネスメール・チャット添削研修」の講師を務める私が、信頼を損なわないための訂正メールの書き方と、再発防止のポイントを解説します。

◉本記事の著者
伊藤謙三

1989年、神奈川県生まれ。青山学院大学経済学部経済学科卒業。 大学卒業後に株式会社YOSCAに入社し、編集者としてメディアの編集ディレクション・ライターの育成に携わる。現在は文章にまつわる講座や研修の開発を担当。2020年に「あなたのライターキャリア講座」、2024年に「ビジネスメール・チャット添削研修」を立ち上げる。著書に『部下のメール・チャットが読みづらい!と感じたときに読む本』がある。

訂正メールで最も重要なのは「スピード」と「再発防止」

金額や数値のミスが発覚した際、最も避けるべきなのは「怒られるのが怖いから」と報告を遅らせたり、隠そうとしたりすることです。対応が遅れれば遅れるほど、取引先の業務(支払い処理や予算管理など)に影響が及び、結果として信用を大きく損なうことになります。

訂正メールを送る際の鉄則は以下の3点です。

  • 即座に連絡する:気づいた時点ですぐに一報を入れます。メールだけでなく、急ぎの場合は電話も併用しましょう。
  • 原因を簡潔に説明する:言い訳ではなく「なぜ間違えたのか」という客観的な事実を伝えます。
  • 再発防止策を提示する:「次は気をつけます」という精神論ではなく、具体的な対策を添えることで信頼回復につながります。

ケーススタディ:請求書の金額間違いを訂正する場合

悪い例:言い訳が目立つメール

まずは、相手に不信感を与えてしまいかねないNG例を見てみましょう。

件名:請求書の件

〇〇株式会社
〇〇様

お世話になっております。
先ほどお送りした請求書ですが、金額が間違っていました。
他の業務が立て込んでおり、確認がおろそかになってしまいました。
正しいものを再送しますので、差し替えをお願いします。

すみませんが、よろしくお願いします。

【NGポイント】
「他の業務が立て込んでおり」といったこちらの事情は、相手には関係のないことです。言い訳がましく聞こえるうえに、「忙しいとまたミスをするのではないか」という不安を与えてしまいます。また、件名も具体的でなく、重要度が伝わりません。

良い例:誠意と対策が伝わるメール

次に、信頼を取り戻すための正しい訂正メールの構成です。

件名:【重要・訂正】〇月分請求書の内容訂正のお詫びと再送について

〇〇株式会社
経理部 〇〇様

いつも大変お世話になっております。
株式会社YOSCAの伊藤です。

本日〇時に送付いたしました「〇月分請求書(No.2025-001)」の記載内容に誤りがございました。
多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。

以下の通り訂正させていただきます。

■訂正箇所
請求金額(税込)
【誤】100,000円
【正】110,000円
※消費税計算における税率設定の誤入力が原因でございました。

■対応のお願い
正しい金額を記載した請求書(PDF)を本メールに添付いたしました。
お手数をおかけし大変恐縮ですが、差し替えをお願いできますでしょうか。
※先ほどお送りしたファイルは破棄していただきますようお願い申し上げます。

■再発防止策
今後は同様のミスを防ぐため、システムによる自動計算設定の見直しと、発行前のダブルチェックを徹底いたします。

私の不注意により、〇〇様の業務にお手間を取らせてしまいましたこと、重ねてお詫び申し上げます。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

ポイント解説

件名に【重要・訂正】と入れることで、相手が受信トレイですぐに気づけるようにします。また、どこがどう間違っていたのか(誤・正)を明記し、なぜ間違えたのか(原因)と、これからどうするのか(再発防止策)をセットで伝えることで、誠実な姿勢を示します。

ケーススタディ:見積書の計算ミスを訂正する場合

見積書の段階でのミスも同様に、迅速な訂正が必要です。特に金額が上がる訂正の場合は、相手の予算計画に関わるため、より丁寧な説明が求められます。

見積書訂正の文面例

件名:【お詫びと訂正】「〇〇プロジェクト」御見積書の金額について

(前略)

本日ご提出いたしました御見積書について、一部項目の数量計算に誤りがございました。
混乱を招いてしまい、深くお詫び申し上げます。

■訂正内容
項目:「ディレクション費」
【誤】数量:1 単価:50,000円 小計:50,000円
【正】数量:2 単価:50,000円 小計:100,000円

上記に伴い、御見積総額が「〇〇円」となります。
正しい見積書を改めて添付いたしますので、ご確認いただけますでしょうか。

社内の確認フローを見直し、今後は正確な書類作成に努めてまいります。
本件についてご不明な点がございましたら、伊藤まで直接ご連絡ください。

(後略)

ミスを減らすための「自分ルール」と「確認フロー」

リカバリーの方法を知っておくことは大切ですが、もちろんミスそのものを減らす努力も不可欠です。最後に、私が実践しているミス防止のテクニックをご紹介します。

1. 一晩寝かせる(時間の余裕を持つ)

作成直後は脳が「合っているはずだ」と思い込んでおり、ミスに気づきにくくなっています。可能であれば作成から送信まで時間を空け、リフレッシュした状態で最終確認を行うと、単純な入力ミスに気づきやすくなります。

2. 指差し確認(声に出して読む)

アナログな方法ですが、効果は絶大です。画面上の数字を目で追うだけでなく、「数量、よし。単価、よし。合計、よし」と指を差して声に出すことで、意識が覚醒し、チェックの精度が高まります。

3. ダブルチェックの依頼方法を変える

他者に確認を依頼する際、単に「確認お願いします」と渡していませんか?これでは相手も「ざっと見る」程度になってしまいがちです。「金額の計算部分に不安があるので、そこを重点的に見てください」とポイントを絞って依頼することで、ダブルチェックの効果を最大限に引き出せます。

まとめ

数字の間違いは誰にでも起こり得ます。しかし、その後の対応次第で、相手との信頼関係は「雨降って地固まる」となることもあれば、崩壊してしまうこともあります。

間違いに気づいたら、恐怖心を乗り越えて「即座に・正直に」伝えること。そして、二度と同じミスを繰り返さないための具体的な仕組みを作ること。この2つを徹底して、信頼されるビジネスパーソンを目指しましょう。

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伊藤謙三
1989年、神奈川県生まれ。青山学院大学経済学部経済学科卒業。 大学卒業後に株式会社YOSCAに入社し、編集者としてメディアの編集ディレクション・ライターの育成に携わる。現在は文章にまつわる講座や研修の開発を担当。2020年に「あなたのライターキャリア講座」、2024年に「ビジネスメール・チャット添削研修」を立ち上げる。 著書に『部下のメール・チャットが読みづらい!と感じたときに読む本』がある。
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