プレスリリース作成代行の費用相場は?配信費用との違いと外注先の選び方【2026年版】
( 最終更新日:2026年9月10日)
この記事の要点
Q: プレスリリース作成代行の費用相場はいくらですか
A: 原稿の執筆だけなら3万円から10万円、取材込みで8万円から15万円、切り口の設計と配信代行まで含めると10万円から25万円が目安です。PR会社への包括委託は月額30万円からになります。
Q: 見積もりの金額に配信費は含まれますか
A: 作成費と配信費は別の費用です。配信プラットフォームは1回3万円前後の従量課金や月額7万円台からの定額プランが標準で、見積書がどちらを指しているかの確認が欠かせません。
Q: 安い代行に頼むと何が起きますか
A: 安価な代行は本文の執筆だけを担うため、切り口が固まっていないまま頼むと掲載につながらず、配信費と社内の手戻り工数が無駄になります。
プレスリリースの外注相場には、結構ばらつきがあります。3万円、18万円、50万円といった感じです。同じ「プレスリリース1本」のはずなのに、十倍以上の開きが出ます。どれを選べばいいのか判断がつかないまま、結局いちばん安いところに頼んで配信し、それきり何も起きなかったという声も聞きます。
この価格差には理由があります。ただしその理由は、業者の良し悪しや利益率の話ではありません。3万円の見積もりと50万円の見積もりは、そもそも売っているものが違います。ここを分けて理解しないまま比較すると、安く買ったつもりで一番高い買い物をすることになります。
プレスリリース作成代行の費用相場を、依頼できる範囲ごとに整理します。あわせて、作成費とは別に発生する配信費の扱い、そして掲載されるリリースと無視されるリリースを分けているものについても触れていきます。
目次
プレスリリースの外注費用が3万円から50万円まで開く理由
価格差の正体を先に言ってしまうと、上流工程をどこまで含んでいるかの違いです。
プレスリリースを1本世に出すまでには、いくつもの工程があります。何をニュースとして立てるかを決め、誰に届けたいのかを定め、見出しとリード文で記者の関心を引く形に整えます。そのうえで本文を書き、社内の承認を通し、配信先を選んで配信し、配信後の問い合わせにも対応します。
3万円の作成代行が担うのは、このうち「本文を書く」の部分だけであることがほとんどです。発注側が渡した情報を、プレスリリースの体裁に整えて返します。誤字がなく、5W1Hが揃っていて、形式としては正しい原稿が納品されます。
一方で50万円の見積もりには、何をニュースとして立てる(そもそもどのようなニュースを作るか含む)かの検討や、包括的なPR支援(どのメディアのどの枠を狙うかの設計、記者へのアプローチなど)が含まれています。手を動かす量ではなく、判断する範囲が異なるためです。
そして、広報担当者が本当に困っているのは前者ではなく後者です。YOSCAがプレスリリースの作成・配信に関わる広報・マーケティング担当者にWebアンケート調査を実施したところ、負担が大きい工程として最も多く挙がったのは約73%の「ニュース性のある切り口・見出しを決める」でした。執筆そのものより、書き始める前の判断でつまずいている人のほうが多いわけです。
プレスリリース業務で「もっとも負担が大きい・つまずく」工程(複数回答)
▸ ニュース性のある切り口・見出しを決める
▸ 原稿の執筆・推敲(社内チェック対応を含む)
▸ 配信先メディアの選定・リスト作成
▸ 上長・法務など社内承認フローの調整
▸ 配信後のメディア対応・効果測定
YOSCAによる独自調査(2026年実施・プレスリリースの作成・配信に関わる広報・マーケティング担当者110名・複数回答)
二番目に多かった「原稿の執筆・推敲」は約61%でした。一位は書き始める前の判断、二位は執筆そのものです。そして安価な作成代行が引き受けてくれるのは、たいてい二番目のほうだけです。
安い見積もりが悪いわけではありません。切り口が固まっていて、あとは形にするだけという状態なら、3万円の作成代行は合理的な選択になります。問題は、切り口が固まっていない状態でそこに頼んでしまうことです。
作成代行の費用相場をタイプ別に見る
依頼できる範囲によって、代行サービスは大きく三つのタイプに分かれます。それぞれの相場と、任せられることの境界を見ていきます。

原稿作成のみを頼む場合は3万円から10万円
フリーランスのライターやクラウドソーシング経由の記事作成代行が中心となる価格帯です。発注側が用意した素材をもとに、800字から1200字程度のリリース原稿を仕上げます。
この価格帯で成立するのは、発注側の情報が整っているときです。何を発表するのか、なぜ今なのか、読み手にとって何が新しいのかが社内で言語化されていれば、あとは文章の技術で仕上げられます。逆にその素材が曖昧なまま渡すと、返ってくるのは曖昧な原稿です。ライターの力量ではなく、材料の問題です。
取材が付くかどうかでも金額が変わります。担当者へのヒアリングを30分から1時間おこなったうえで書く場合は、8万円から15万円程度まで上がることが一般的です。
作成と配信代行をセットで頼む場合は10万円から25万円
原稿の作成に加えて、配信サービスへの入稿作業やメディアリストの作成までを引き受けるタイプです。制作会社や編集プロダクション、中小規模のPR支援会社がこの価格帯に多く並びます。
ここから、企画への関与が始まります。担当者へのヒアリングを通じて発表内容の中から報道価値のある要素を抜き出し、見出しの立て方を提案します。どの業界メディアなら関心を持ちそうかも一緒に考えます。1本ごとの単価で見ると割高に感じますが、切り口の設計が含まれている点が前の価格帯との差です。
継続的に発信する会社であれば、月に2本から3本を前提とした年間契約を組むことで、1本あたりの単価が下がる場合もあります。
PR会社への包括委託は月額30万円から
広報活動そのものを外部の体制として持つ形です。リリース制作は業務の一部にすぎず、メディアリレーションの構築、記者への個別アプローチ、取材の獲得、危機管理までが業務範囲に入ります。月額30万円から80万円程度、大手であればそれ以上の契約もあります。
この価格帯を検討するのは、広報を経営課題として位置づけている会社です。特定の記者との関係を築いて継続的に取り上げてもらう、上場やIRを見据えて対外的な情報露出量を計画的に増やす、といった目的があるなら投資として見合います。
裏を返せば、年に数本のリリースを世に出したいだけの段階では、月額の固定費が成果に結びつきにくくなります。その場合は1本ごとの作成代行から始めるほうが、費用と目的が噛み合います。相場の高低ではなく、自社が何を求めているかで選ぶ範囲が決まります。
配信サービスの料金は外注費とは別に発生する
見積もりを比較するときに見落とされやすいのが、ここです。
プレスリリースの「作成」と「配信」は、別の費用です。原稿ができあがっても、それを記者の目に触れる場所へ届ける手段が別途必要になります。配信プラットフォームを使う場合、1回あたり3万円前後の従量課金、あるいは月額7万円台から8万円台の定額プランというのが主要サービス(PR TIMES、@Press、valuepressなど)の標準的な料金体系です。
つまり、記事作成の外注に3万円を払っても、それだけでは何も配信されません。配信費を足すと実際の支出は6万円前後になります。
制作会社に依頼する場合、配信費の扱いは三通りに分かれます。見積もりに含まれているか、実費として別途請求されるか、自社のアカウントで配信するので対象外か。この三つのどれなのかを最初に確認しておくと、後から金額が動く事態を避けられます。
もう一点、配信サービスを使わずに記者クラブへ投げ込む、あるいは個別の記者へメールで送るという手段もあります。この場合は配信費がかからない代わりに、宛先リストを持っているかどうかが結果を左右します。リストの有無は外注先を選ぶうえで大きな判断材料になります。
安く作った原稿がかえって高くつく理由
3万円で原稿を作り、3万円で配信して、合計6万円。それでも掲載はゼロでした。この6万円は、どこへ行ったのでしょうか。
広報の費用対効果を測るとき、支出だけを見ていると判断を誤ります。実際に外注を経験した担当者からは、期待とのギャップを指摘する声が多く挙がっています。最も多かったのは約66%の「記事化・メディア掲載がほとんどなかった」でした。
外注したプレスリリースで実際に起きた「期待とのギャップ」(複数回答)
▸ 記事化・メディア掲載がほとんどなかった
▸ 社内修正・差し戻しが多く、手戻り工数がかかった
▸ 修正回数・配信費などの追加料金で当初見積もりを超えた
▸ 自社の強みや業界の文脈が原稿に反映されていなかった
▸ 納期遅れで配信タイミングを逃した
YOSCAによる独自調査(2026年実施・プレスリリースの作成・配信に関わる広報・マーケティング担当者110名・複数回答)
掲載されなくても配信費は発生する
配信サービスの費用は、メディアへの掲載を保証するための費用ではありません。記者の受信箱に入った時点で役目は終わっています。その先で開かれるか、読まれるか、記事になるかは原稿の中身が決めます。
だから安い原稿は、原稿代を節約しているように見えて、配信費のほうを無駄にします。同じ3万円の配信費でも、掲載につながる原稿を載せた3万円と、誰にも開かれなかった原稿を載せた3万円では、意味がまったく違います。
手戻りの工数は見積もりに載らない
調査では、社内修正や差し戻しによる手戻り工数を挙げた人が約51%いました。これは金額としてどこにも記録されないコストです。
納品された原稿を担当者が直し、上長に見せ、事業部から事実誤認を指摘され、書き直して、またチェックに回します。この往復に費やした時間は、広報担当者の人件費として確実に発生しています。3万円の外注が、担当者の10時間を奪っていたなら、それはもう安くありません。
追加料金は契約の設計で防げる
当初見積もりを超えたという回答も約42%ありました。多くは修正回数の上限を超えた分の請求か、想定していなかった配信費の計上です。
これは発注時の確認で回避できます。修正は何回まで含まれるのか、回数を超えた場合の単価はいくらか、配信費は誰が負担するのか。契約前にこの三点を書面で押さえておけば、契約後に想定外の請求が生じる余地はほとんどなくなります。
掲載されるリリースと無視されるリリースを分けるもの
記者は一日に何百通ものリリースを受け取っています。開かれるかどうかは、件名と冒頭数行で決まっています。
自社の都合ではなく社会の関心から書き出す
掲載につながりにくいリリースは、書き出しが自社紹介から始まっているケースが目立ちます。会社名、設立年、事業内容。読み手にとってそれは、まだ関心の対象ではありません。
記者が探しているのは、自分の担当領域で今起きている変化です。市場がどう動いているか、その変化を象徴する事例はないか。新製品の発表であっても、それが業界のどんな流れの中にあるのかを一行目で示せていれば、読む理由が生まれます。
数字がない発表は具体性を出しにくい
業界初、大幅な向上、多くのお客様から好評。こうした言葉だけで構成されたリリースは、記者にとって扱いづらいものです。裏を取れないからです。
導入社数、削減率、調達額、対象人数。何らかの数値が入っていれば、記者はそれを起点に記事を組み立てられます。数字は説得の材料であると同時に、記事化の足がかりでもあります。
送り先を絞らない配信は誰にも届かない
全メディアへ一斉配信すれば、どこかが拾ってくれると考えたくなりますが、発表内容と記者の担当領域が合わなければ、読まれにくくなります。誰に向けたのか分からない文章は、どの記者にとっても自分宛てではありません。
業界紙の記者に向けるなら、専門用語を残したまま技術的な詳細を書いたほうが伝わります。一般紙の生活面を狙うなら、専門用語を落として、生活者にとって何が変わるのかを前に出す必要があります。同じ発表内容でも、届けたい相手によって書き分けなければなりません。
外注先を選ぶときに確認したい四つのこと
相場を把握したあとに残るのは、どこへ頼むかという判断です。金額の比較だけでは決められません。見積書からは読み取れない四つの点を、問い合わせの段階で聞いておくと精度が上がります。

取材があるかどうか
ヒアリングの時間が設けられているかは、原稿の質を大きく左右します。メールで資料を送るだけの進行では、書き手は資料に書かれた範囲のことしか書けません。
30分でも担当者と話す時間があれば、資料には出てこない背景が拾えます。なぜこの製品を作ったのか、社内でどんな議論があったのか。そこにニュースの芽が埋まっていることは珍しくありません。
修正回数と追加料金の条件
何回まで無料で直せるのか、超えた場合はいくらかかるのか。プレスリリースは社内の承認を通す過程で修正が積み重なりやすいため、この条件が実際の支出を決めます。
2回までという条件は、一見すると十分に思えます。しかし事業部の確認、法務の確認、役員の確認と回れば、2回では足りない場面が出てきます。自社の承認フローを踏まえて判断してください。
配信費が見積もりに含まれているか
前述のとおり配信の実費が別に発生するため、見積書の金額が作成のみを指しているのか、配信まで含んでいるのかで総額が変わります。ここを確認しないまま並べると、比較の順位が入れ替わることがあります。
配信を自社アカウントでおこなうなら、原稿だけを外注するほうが総額は抑えられます。一方でアカウントを持っていない場合は、配信まで含めて任せられる相手のほうが手間が減ります。
自社の業界を扱った実績があるか
制作実績の本数より、どの領域を扱ってきたかを見てください。金融、医療、製造、SaaSといった専門性の高い分野では、業界の前提を理解しているかどうかで原稿の精度がまったく変わります。
業界知識がない書き手に頼むと、事実としては正しいのに、業界の人が読むと違和感のある文章になります。その違和感を修正するのは発注側の仕事になり、手戻りが増えていきます。
外注しても発注側にしか出せない材料がある
外注は、担当者の仕事をゼロにする手段ではありません。減らす手段です。
どれだけ経験のある書き手でも、社内にしかない情報は書けません。開発の経緯、想定している顧客像、社内で反対意見が出た論点、今回の発表が経営計画のどこに位置づくのか。こうした材料は発注側からしか出てきません。
用意しておくと進行が速くなるのは、次の四つです。発表する事実そのもの。その事実がなぜ今なのかという理由。届けたいメディアや読者の像。使ってよい数字と、社外に出せない数字の線引き。
とくに最後の線引きは、あとから揉めやすい部分です。導入企業名を出してよいのか、売上規模に言及してよいのか。書き上がってから削ることになると、原稿の骨格ごと組み直しになる場合があります。
逆に言えば、この四つさえ渡せていれば、切り口の検討から執筆までは外部に委ねられます。担当者に求められる主業務は判断であって、執筆ではありません。
まとめ
プレスリリースの外注で起きている問題は、費用が高いか安いかではありません。買っているものが何なのかを確かめないまま金額だけを比べていることです。3万円は執筆の代金であり、50万円は企画・設計など上流工程まで含んだ代金です。同じ土俵に並べれば、当然のように安いほうが選ばれます。
比較すべきなのは、自社に足りていない工程を埋めてくれるかどうかです。切り口が決まっているなら執筆だけを買えばよく、決まっていないなら企画から任せる必要があります。
多くの会社がここでつまずくのは、切り口が決まっていないことに自分たちで気づけないからです。発表する事実は手元にありますし、書くべき内容も分かっている気がします。その状態を「あとは書くだけ」と認識してしまうと、執筆だけを外注して、届かない原稿ができあがります。しかし社内で言語化しきれていない価値を探り当てる作業こそ、この仕事でいちばん難易度が高い部分です。
見積もりを取る前に、一度自社のリリースを読み返してみてください。一行目が自社紹介から始まっていたら、足りていないのは執筆力ではなく設計です。YOSCAでは、編集者が発表内容を伺ったうえで、報道価値のある切り口の検討から原稿の仕上げまでを一貫してお手伝いしています。どこから外注すべきか迷っている段階でも、状況を伺うところからご相談いただけます。
本記事テーマにおけるよくある質問
Q.プレスリリース1本の作成代行はいくらが妥当ですか
A. 依頼できる範囲によって変わります。素材を渡して原稿の執筆だけを任せる場合は3万円から10万円程度、担当者への取材を含めると8万円から15万円程度が目安です。切り口の検討や配信代行まで含めると10万円から25万円程度になります。自社で決まっている部分と決まっていない部分を切り分けてから見積もりを取ると、比較しやすくなります。
Q.作成代行と配信代行はどう違いますか
A. 作成代行は原稿を書く業務、配信代行は完成した原稿をメディアへ届ける業務です。本記事で触れたとおり費用も別に発生するため、見積書がどちらを指しているのかを確認したうえで比較してください。原稿だけを外注し、配信は自社アカウントでおこなうという分け方もできます。
Q.外注すればメディアに掲載されるようになりますか
A. 掲載を保証できる外注先はありません。掲載の可否を決めるのは記者であり、費用を払った側ではないからです。ただし報道価値のある切り口を立て、数字で裏づけ、届ける相手を絞った原稿は、読まれる確率が上がります。外注で買えるのは掲載そのものではなく、掲載される可能性を高める設計だと考えてください。
Q.一人広報でも外注はできますか
A. 兼務や一人体制の広報では、外注によって負担を減らせる場合があります。前述した発表の理由や公開可能な数値の線引きといった最低限の材料さえ社内から出せれば、企画から執筆までを外部に委ねられます。窓口となる担当者が一人でも、進行の負担は大きく減らせます。
Q.まず何から準備すればよいですか
A. 発表する事実、なぜ今なのかという理由、届けたい相手、公開してよい数字の範囲。この四点をメモ書き程度でまとめておくと、初回の打ち合わせから話が前に進みます。あわせて直近のリリースを何本か共有できれば、自社の書き方の癖や社内承認の通し方まで外注先が把握できます。
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