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AIで書かせた文章、どこから直す? コンテンツ担当者が押さえておくべき手直しの優先順位

最終更新日:2026年4月24日)

AI生成ツールで文章を作らせたはいいけれど、どこから手を入れればいいのか分からない。そんな経験はありませんか。「なんとなく違和感があるが、言葉にできない」「全体を読み直してざっくり修正したら1時間が過ぎていた」。こうした状況は、多くのコンテンツ担当者が経験しています。

AI文章の手直しに時間を取られる最大の原因は何か。それは「どこから直すか」の優先順位が決まっていないことです。構成から表現まで、すべてを同時に修正しようとするから、作業が終わりません。優先順位を決めるだけで、手直しの効率は劇的に改善します。

実は、ここまでの導入文もAIが生成したものです。普段からAIに触れている方なら、特有のAIっぽさを感じ取ったかもしれません。本記事では、その違和感の正体と、具体的な手直しのステップを解説します。

◉本記事の著者
宮嵜幸志 
編集プロダクションYOSCA代表 兼 星天出版編集者。10年以上に渡りライティング学習について研究。自らも執筆する傍ら、60冊以上のライティング本による学習から、「ライター」「編集」と名がつくセミナーやライター講座・スクールを30以上受講し、ライティングスキルの研鑽を積む。ライティングセミナーの講師としても活動。『入門 SEOに効くWebライティング サイトの価値を高める正しいコンテンツの作り方(出版社:SBクリエイティブ)』 を上梓。 ▶X(Twitter)

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手直しに入る前に確認したいこと

記事を生成させる前に、この3点を決めていたか確認してください。
1.メインの想定読者は誰か
2.記事で最も伝えたいことは何か
3.読者が読み終えたあと、どういう状態になっていてほしいか

この3点が決まっていなかった場合、手直しより先にやることがあります。それは記事構成を作ることです。どのように作成したらいいのか見当がつかなければ、AIとの壁打ちから始めると良いでしょう。「こういうテーマで書きたいのだが、この想定読者でいいと思う?」「記事で伝えたいことは◯◯なのだけど、もっと優先的に伝えたほうが良いことはある?」などと問いかけながら方向性を絞り込んでいきます。その過程で、記事の輪郭が見えてくるのです。

3点が定まったら、AIに記事構成を生成させます。ただし、一発目の構成がそのまま使えることはほぼありません。叩き台として使いながら、何度も調整してください。「この章はいらない」「この順番を逆にしたい」「〇〇の具体例をこの見出しに入れたい」など、何度も精査していき、満足できる構成に近づけていきます。構成作成に時間をかければかけるほど、記事のクオリティは上がります。テーマだけ渡してAIに生成させた文章を手直しするより、しっかり練った構成をもとに生成された文章を手直しするほうが、効率も仕上がりも格段に良くなります。

ちなみに、プロのライターの場合、執筆テーマのリサーチをする過程で、最も伝えたいことを軸にした構成が頭のなかでできあげっていきます。AIに記事構成をゼロから生成させるとかえって非効率なので、およそ記事構成を組み立てたうえで、さらにブラッシュアップする際にAIを使用することが多いです。

それでは構成が整ったうえでのAI文章の手直し方法について見ていきましょう。

ファクトチェックをする

AIが誤った数値、古い情報、不正確な固有名詞を生成することは珍しくありません。こうしたデータは必ず確認してください。

まず、数値・統計をチェックすることから始めます。たとえば「マーケティングオートメーション導入企業の74%がリード獲得に成功している」という文があったら、本当にそんなデータがあるのかと疑いましょう。引用できる情報ソースを見つけられなければ、その数値は記事から削除する判断基準を持ってください。存在しない数字は、記事の信頼性を根こそぎ奪います。

年号や調査時期も要注意です。「2020年の〇〇社のレポートによると」と書かれていても、もう数年前のデータです。今も通用する情報か、それとも新しいデータが出ているか確認してから掲載してください。

引用・出典の確認も必須です。AIが「〇〇の研究では」「〇〇によると」と書いていた場合、本当にその文献が存在するのか、引用元は正確かを確認します。存在しない引用は、記事の信頼を失わせます。引用が必要なら、自分で一次ソースを確認したうえで書き直す慎重さを持ってください。

固有名詞をチェックすることも忘れずにしましょう。企業名のスペル、人名の漢字、製品名の正式名称など、AIはこうした細かい部分でミスを犯します。一通り目を通して、固有名詞が正しく書かれているか確認しましょう。

ファクトチェックは、個人の判断や解釈が入らない作業です。「直せばいい」「合っていればいい」という思考になりやすいのですが、ここの手を抜くと、後々大きな企業リスクになる可能性があります。公開後に「この数値、実は違いました」なんて訂正を入れるのは、ブランドの信頼低下につながるのです。

記事全体の流れを確認する

事前に記事構成を作り、それに沿って生成してもらっても、仕上がりが読みづらくなることはよくあります。段落ごとの情報がぶつ切りで並んでいたり、隣り合う段落で同じ内容を繰り返していたりするケースです。

まず、各段落が前後の文脈とつながっているかを確認してください。段落Aで「〇〇という課題がある」と書いたなら、段落Bはその解決策や理由につながっているか。話題が急に変わっていたら、つなぎの一文を入れるか、段落の順番を入れ替えてください。

次に、同じ内容の繰り返しがないか確認します。AIは同じ情報を別の角度から繰り返す傾向があります。「コンテンツマーケティングは継続が大切です」と書いた段落と、「継続的な発信を心がけることが重要です」と書いた段落が別々に存在していたら、どちらかを削るか統合してください。同じ内容の繰り返しは、記事内容の薄さを露呈し、読了率を落とします。

最後に、声に出して読んで、意味が取れるか試してください。黙読では気づかない不自然さが、音読で気付けることは珍しくありません。

表現・文体を整える

ここまでで事実確認と記事の流れが整いました。次は表現・文体の調整です。

AIが生成した文章は、どうしても冗長になります。AIは情報の伝え漏れを回避する方向に働くため、情報の網羅性を求めるあまり、同じ情報を別の角度から繰り返してくどくなりがちです。

また、読み手に説明する姿勢が文体に滲み出やすいです。「ことから」「〜といった」「〜ということ」といった説明口調を多用します。

例文:このことから、コンテンツマーケティングを実施することは非常に重要であると言えるでしょう。

ただし、これらの冗長表現は便利なため、人も多用しがちです。詳しい冗長表現の直し方については、以下のブログ記事を参考にしてみてください。

参考記事

さらに、AIが生成した文章は、あらゆるメディアに掲載できそうな「どこにでもある文章」になりやすいのが特徴です。定型フレーズはその象徴で、冒頭の「本記事では〇〇について解説します」や、まとめの段落での「いかがでしたか?」も典型例です。こうした定型フレーズも便利なので、人が多用しがちですが、読者にとっては、同じような書きぶりの記事を読むのは苦痛な体験です。

最後に、「」(カギ括弧)や””(ダブルクォーテーション)の多用です。これらはAIが生成した文章っぽさが最も出る部分です。特にAIは、単語やフレーズを強調する形で使用しがちですが、多用すると読みづらくなります。文章を読みやすくするために使うものという意識で、必要な箇所だけに絞って使うようにしてください。

自分なりの視点や独自の情報を盛り込めないか考える

AIが生成した文章が「どこにでもある文章」になりやすいのは、表現の問題だけではありません。AIが書けるのは、学習データの中から「平均的に正解に近い情報」を組み合わせたものだけです。そのため、AI文章の見直しにあたって、あなたの現場で起きたこと、あなたが見てきたこと、あなたにしか伝えられない視点が入れらないか検討しましょう。

独自の情報を盛り込む方法を3つ挙げます。

まず、自社の事例や実績を入れることです。例えば「AIツールを導入した企業の多くが効果を実感しています」といったような一般論の文章があったとすれば、「当社のクライアントは月3時間の手直し時間を削減できた」という具体例に置き換えましょう。

一般的な記述より、1つの事例の方が格段に説得力があります。さらに「導入後、コンテンツ制作の流れが〇〇から△△に変わった」という過程を示すと、読者は「うちでも同じことができるかな」と現実的に考え始めます。

次に、あなた独自の意見や解釈を加えることです。「〇〇が重要です」という事実の提示だけで終わっている段落には、「だからこう対処すべきだ」「私はこう判断している」という立場を入れてください。読者が求めているのは情報そのものだけでなく、その人の解釈です。著者の視点がある記事には「この人の意見を聞いてみたい」という信頼が生まれます。

最後に、想定読者(メインターゲットとなる読者)が使う言葉を意識することです。あなたの読者は、どのような言葉を普段使っているのかを考えてみてください。営業部向けなら「獲得」「成約」、企画部向けなら「ストーリー」「シナリオ」を使うといったイメージです。読者が普段使っている言葉で書くと、「この人は自分たちのことを分かっている」という信頼が生まれます。

このように独自の視点や情報を加えることで、単なる「いい記事」が「あなたにしか書けない記事」になるのです。

仕組み化して個人の負担を減らす

この記事で紹介したプロセスを毎回同じ手順で実行できるよう仕組み化することで、手直しの負担は大きく減ります。仕組みさえ整えれば、担当者が変わっても同じ品質が出せる状態になります。

まず、記事生成前の準備フェーズをテンプレート化してください。想定読者は誰か、最も伝えたいことは何か、読者が読み終えたあとどういう状態になっていてほしいか——この3点と記事構成の叩き台をセットにして、毎回同じフォーマットで考えるようにします。プロンプトとしてまとめたり、Claudeを使用している方なら、この準備フェーズをskillとして登録しておいたりすると効率的です。

次に、手直しチェックリストを作ってください。この記事で紹介した4つのステップ(ファクトチェック・記事全体の流れ・表現・独自の視点)を毎回確認するリストです。ドキュメントに作っておいてコピーするだけにすれば、漏れもなくなります。

まとめ

AI文章の手直しに時間がかかるのは、どこが悪いかが分かっていないからではありません。どこから手を加えるかの基準がないことが問題です。目についた箇所から直し始めると、細部を整えている間に構成の問題が残ったまま、同じ作業を繰り返すことになります。

手直しで見るべき点は絞られています。事実が正確かどうか、記事全体の流れが読者に伝わる構成になっているか、AIが出しがちな冗長表現が残っていないか。そして、あなたにしかない視点や情報が入っているか。この4点を意識することで、なんとなく直すから抜け出せます。

多くの人がAI文章の手直しに苦労するのは、直すという意識で作業を始めてしまうからです。AIが出力したものは記事の素材であり、完成品ではありません。記事を通して情報を伝え、読者に意識・行動変容をもたらすという編集の意識に切り替えると、何から手をつけるべきかが自然と見えてきます。

いま手元にあるAI生成記事を一つ取り出して、その記事が読者にどのような影響を与えられるのか考えてみてください。AIで生成した記事の手直しのプロセスを効率化したい方は、弊社へご相談ください。コンテンツ制作の仕組みづくりをお手伝いします。

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宮嵜 幸志
編集者 / YOSCA代表 ライタープロデューサーとして試行錯誤中です。 Udemy講師として『1秒1文字!悩まず書ける ノンストップライティング 』、『現役プロライター・編集者に学ぶ 取材・インタビューの実践テクニック100分速習コース』を提供。
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