【受講生が紹介】宣伝会議「編集・ライター養成講座」の評判/体験談┃あなたのライターキャリア講座との比較も
( 最終更新日:2023年11月27日)
宣伝会議の「編集・ライター養成講座 総合コース」は、現在47期目を数える講座です。長年行われており、かつ卒業生の活躍も目覚ましい講座です。そうした実績から、ライターや編集者の講座といえば真っ先に名前が上がることも多い講座でもあります。かくいうライター歴3年目の私も、卒業生の一人。46期生として受講し、つい最近カリキュラムを修了しました。
そこで今回は実体験をもとに、講座の特徴や実際に受けてみて感じたことをお伝えします。また、本ブログを運営する株式会社YOSCAが提供しており、私も以前受講した「あなたのライターキャリア講座」との比較も行いつつ、相対的に宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」の魅力や特徴をご紹介していきます。
目次
宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」の概要
コース内容
宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」は、読者が読みたくなるコンテンツを提供し続ける書き手となることを目指す講座です。編集・ライター養成とある通り、受講生にはライターとしてのスキルアップを目指す方だけでなく、編集者としてのスキルを伸ばそうと参加する方も多くいます。
宣伝会議の開催している「編集・ライター養成講座」には、即戦力コースやライター独り立ちコースなど、総合コース以外のコースもあります。それらのコースに対して、総合コースはその名の通り、活躍できるライターや編集者となるために必要な基礎スキルを総合的に学んでいくコースです。
具体的には、「企画力」、「取材力」、「文章力」の3つの力を身につけることを目指していきます。文章力を向上させるための講義もありますが、どちらかというと綺麗な文章を書くことを学ぶというよりも、文章の内容自体を良いものにするための考え方やテクニックを学んでいくこととなります。カリキュラムは半年間で、全40回。年末年始やGW、お盆などは除いた毎週土曜日の午後、基本的に2時間×2コマの講義が行われます。
料金
受講料は申込金20,000円を含んだ、170,000円(税込 187,000円)となっています。一括払いのほか、教育ローンを利用した分割払いやクレジットカード払いも可能です。
学習スタイルと特徴
①講師陣が豪華
講師には、ライターのバイブルともいえる『書く仕事がしたい』の著者である佐藤友美さんや日経BP総合研究所・客員研究員であり、テレビ出演も数多くされている品田英雄さんなど、錚々たる面々が名を連ねています。
<講師陣 ※46期実績>
- 日経BP総合研究所 客員研究員:品田英雄さん
- テックベンチャー総研 代表取締役CEO/ジャーナリスト:山口一臣さん
- NewsPick Studios 代表取締役CEO:金泉俊輔さん
- ライター・コラムニスト:佐藤友美さん
- 博報堂 執行役員/博報堂ケトル 取締役・クリエイティブディレクター・編集者:嶋浩一郎さん
- 文章表現インストラクター:山田ズーニーさん
- 『プレジデントオンライン』編集長:星野貴彦さん
- 『dancyu』編集長:植野広生さん
- ジャーナリスト/前『Business Insider Japan』統括編集長/『AERA』元編集長:浜田敬子さん
- CAM 専務執行役員『新R25』編集長:渡辺将基さん
- ブックライター:上阪徹さん
- フリー編集者、コンテンツディレクター:能勢邦子さん
- 編集者/ノオト 代表取締役 品川経済新聞編集長:宮脇淳さん
- ゲーム作家/ライター/デジタルハリウッド大学教授:米光一成さん
- 編集者:石原卓さん
- ノンフィクションライター:石川拓治さん
- ドキュメンタリスト:瀬戸山玄さん
- 放送作家:石田章洋さん
- スポーツライター:木崎伸也さん
- かぎろい出版マーケティング 代表理事 出版プロデューサー:西浦孝次さん
- 報道イノベーション研究所 代表取締役 ジャーナリスト/大和大学 社会学部 教授:松林薫さん
- タレント/元アナウンサー:上田まりえさん
- ヤマハ発動機 クリエイティブ本部 プランニングデザイン部 マネージャー/ICコンサルタント・ブランディングアドバイザー:山下和行さん
- 一橋大学 経営管理研究科 教授:松井剛さん
- 写真家/日本広告写真家協会 業務執行理事副会長:善本喜一郎さん
- 細山田デザイン事務所 アートディレクター、エディトリアルデザイナー:細山田光宣さん
- チューブグラフィックス 代表取締役:木村博之さん
- 共同制作社 代表取締役社長:木下彰二さん
みなさんがよく見ているメディアに関わる方や、名前を見聞きしたことのある方も多いのではないでしょうか。宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」は、彼らのようなメディアの第一線で活躍する講師陣たちによる講義が受けられる、稀有な講座といえます。
②オンラインと対面のハイブリッド
講義は、東京・青山にある宣伝会議の教室での受講とzoomを利用したオンライン受講のハイブリッドで実施されます。講義内容によっては、教室での講義がなくオンラインのみで行われることも。
また、文章力向上のための少人数クラスには、オンラインのみの授業と教室のみの授業がありました。地方や海外に住んでいるなどの理由で、教室での受講が難しい場合は注意が必要です。宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」では、受講を検討している人向けの説明会を行っています。もし「この人の講義は絶対に受けたい!」という講師がいる場合は説明会に参加し、受講を決める前に希望の講師の講義へのオンライン参加が可能なのか、確認しておいた方が良いかもしれません。
③学んだことを課題を通じて実践できる
宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」では、座学で話を聞くだけでなく、いくつかの課題が出されます。その課題を通じて自分で実際にコンテンツ作りの過程を経験しながら学ぶことができるのです。
その数々の課題の集大成となるのが卒業制作。卒業制作では、6000文字程度の記事を自分一人でイチから制作します。それまで講座で学んできた、企画立てから取材、執筆、校正などをすべて実践することとなります。この卒業制作が最優秀賞に選ばれると、宣伝会議社が運営する「アドタイ」へ掲載され、ライターとしての実績をつけることができます。残念ながら最優秀賞を受賞することができなかった場合も、noteや自身のサイトで公開できるため、ポートフォリオとしても活用が可能です。何より、企画立てからコンテンツ作りを行う経験は、自らの大きな糧となるでしょう。
宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」の評判
宣伝会議社が運営しているnote内の受講生の声を含め、いくつかの口コミがネット上に公開されています。それらの投稿に書かれていた、ポジティブな評価は以下の通りです。
- 講義がハイレベル
- 実践的なスキルを学ぶことができる
- 互いに高め合える仲間と出会えた
- 人脈作りにつながった
- 業界事情を学ぶことができた
- ポートフォリオを作成できた
おおむね、講義内容やカリキュラムについて満足しているとの意見でした。また、同期というともに切磋琢磨できる仲間に出会えたことや講師陣とのつながりができたことに受講した価値を感じているという評価も多く見られました。
一方で、「修了したからといって突然プロになれるわけではなかった」といった意見もいくつかありました。講座では基礎的な知識やテクニックを学べるものの、それだけでプロになるのは難しいそうです。講座で学んだことを活かしつつ、日々文章を書くことで自らのスキルを高め続けていく必要があるとのこと。また、企画の提案や自らができることのアピールなど、仕事につながるような行動を起こすことも必要になってくるようです。
現役ライターの私が、宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」を受けてよかったこと
ここからは、私自身が受講して感じたことや得たものについてお伝えできればと思います。
一流の講師陣の知見を吸収できる
講師陣が長年の経験で培った知見を惜しむことなく教えてくれました。実際の仕事で起きた出来事なども交えながら、ライターや編集者として活躍するためのノウハウを伝えてくださり、こんなことまで聞いていいのだろうかと思う場面もあったのを覚えています。
また、失敗談や仕事の中で焦った出来事などをお話してくださる講師の方も多かったです。学びを得られたのはもちろんのこと、個人的には「こんなすごい人たちも最初からすごかったわけではなく、失敗を重ねながらも努力を続けて今の立場を手に入れたんだ」と強く感じられたのも大きな収穫でした。勇気をもらえるとともに、自分のモチベーションにもつながったように思います。
講義には毎回テーマが決められており、大きく分けると「企画」、「取材」、「文章」、「知識・スキル」などのジャンルに分かれていました。また、カリキュラムは全40回あるものの、ほとんどの講師は講義を行うのは一度だけです。たとえば同じ企画に関する「講義」であっても、講義で語られる内容は講師により千差万別。一方でそのなかでも、ある講師が別の講師と同じことをおっしゃっていたり、一見すると違ったことに思えるものの根本では同じことをおっしゃっていることが何度かありました。
多くの講師の方が共通してお話されていたことは、おそらく普遍的な事柄のはず。ライターとして活躍するために普遍的に必要なことを学べたのは、非常に貴重な機会だったなと感じています。
同期のつながりができる
受講生は20代〜50代と年齢層も幅広く、現在の職業もさまざま。ライターや編集者をこれから目指す人、すでに活動している人、企業の広報やマーケティングに携わる人などが中心です。私が通っていた46期には、自分の好きを活かして独自の立場を築いているインフルエンサーや、誰もが知っているような有名な書籍の編集担当の方などもいて、個性的で努力家な彼らから非常に刺激をもらえました。社会人になると、自社や自らが所属する業界の人などとのつながりが多くなり、それ以外の方と関係を築く機会が減ってしまうように思います。そんななかで、宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」の受講を通じて、同期のメンバーたちとのつながりができたのはとてもうれしいことでした。
実は教室の近くに受講生が毎期集っているという伝統的な居酒屋があり、講義後には飲み会が行われていました。講師が来てくれることもあり、真面目な話からとりとめもない話までさまざまなことを語り合う、濃密な時間でした。
また、同期のLINEグループが作られていたりSNSでつながったりと、オンラインで参加している人と交流する機会も多くありました。講義内でもグループワークやペアワークがあり、仲良くなりやすい環境が整っていたと思います。実際に講義の間の休憩時間も、講義が進むほどに賑やかになり、そこかしこで談笑が行われていました。
このつながりはカリキュラムが修了したあとも途切れることなく、同期会が行われるなど交流が続いています。また、講座で学んだことを活かしていくために、同期みんなで文章を書く取り組みも行っています。
仕事につながった
宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」を受講すると、カリキュラムがはじまる少し前に、受講生限定のポータルサイトへの案内が届きます。受講期ごとに開設されており、課題や授業の詳細が案内されるそのサイトには、「この講座の受講生に仕事を依頼したい」という企業の求人が掲載されることがあります。
実際にその求人を機に、ライターや編集者の仕事をスタートさせている同期もいました。私自身も、そうした求人のひとつに応募し、募集を出していた企業といくつかお仕事をさせていただいています。私はその企業とお仕事をするまで、Webでの仕事しかしたことがありませんでした。しかし、書籍などの紙媒体が好きなこともあり、“紙の仕事”にいつか取り組んでみたいとずっと考えていました。そんな憧れでもあった紙媒体の世界で仕事をすることができ、本当に受講してよかったなと感じています。
やはり紙媒体の仕事とWebの仕事では進め方も違うことが多く新鮮かつ勉強になることばかりですし、そこでは編集の仕事にも挑戦しています。自分の仕事の幅を広げられたという意味でも、とてもありがたい機会でした。
また、同期の紹介からも仕事につながりました。宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」の受講料は決して安くはありません。金額面でハードルを感じる方もいるでしょう。私自身も、受講を決める際には少し迷いました。しかし、講義の内容がその価格に十分に値するのはもちろんのこと、受講生限定の求人や同期のつながりを通じて、自分が取り組んでみたかったことに挑戦できたり、新しい仕事が見つかることもあります。そうした機会が得られることを考えると、高くない、むしろ安いくらいなのではないかと受講を終えた今は考えています。
自分が鍛えるべき部分を理解できた
「企画」「取材」「文章」の3つを体系的に学び、かつそれぞれの力について課題を通じてフィードバックを得られることで、自分の弱い部分を理解することにつながりました。具体的には、企画や文章に比べて取材が苦手だということを課題を通じて痛感しました。
なんとなく「得意ではないな」と勘づいていたものの、如実に「弱い」と突きつけられると少しショックではありました。しかし、こうして自分の課題が明確になったことで対策が打てるようになったため、しっかりと自覚できてよかったなと感じています。気づいてからは、自主企画としてインタビューを行い取材の場数を増やし、そこで講座で学んだことを実行していくなど、取材力を高めるための取り組みをはじめました。これから少しずつ、弱点を克服していきたいです。
こうして自分の弱点を把握する機会を得られたことは、受講してよかったことのひとつだと感じています。
宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」を受ける上で大変だったこと
毎週土曜日に予定を入れられない
講座は原則2時間×2コマで行われます。休憩を含めると毎週土曜日13:30-18:00までと日中の午後は講義で埋まってしまいます。私は基本的に教室受講をしていたこともあり、往復約2時間の移動時間も含めるとほぼ1日がかり。土曜日は、夜しか予定が入れられない状況でした。半年間これが続くので、途中で少ししんどくなることも正直ありました。
ただ、必ず土曜日に受講しなければいけないわけではありません。受講できない場合は1,000円(税込 1,100円)の手数料が発生するものの、録画映像による補講が受けられるので、どうしても予定的に難しい場合はその利用も可能です。実際に私も何度か補講を受講しました。なかには、リアルタイムで講義に出席した上で、復習として補講を受ける人もいるようです。一方ですべての講義で補講があるわけではありません。9割以上の講義は補講での受講が可能でしたが、補講対応していない講義もいくつかありました。そのため仕事などの都合上、毎週土曜日に予定を空けるのが厳しい方は、受講が難しいかもしれません。
課題が重なる時期がある
宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」では、卒業制作のほか、カリキュラムのなかで企画を実際に立ててみる課題や、実際にエッセイや人物記事などの文章を書いてみる課題が出題されます。後半になればなるほど課題が多くなるのかと思いきや、そうではありません。課題のピークが訪れたのは3ヶ月目に入る頃でした。ちなみに後半は卒業制作に専念する形となり、文章力を強化するための少人数クラスでの課題が出題されるくらいで、それ以外の課題はほとんどありませんでした。ほぼ1日がかりの講座を受けながら複数の課題をこなさなければならず、この時期は非常に忙しかった記憶があります。
期によって変動があるかもしれませんが、私が受講した46期と同じようなスケジュールであれば、1月からの期であれば3月、7月からの期であれば9月が忙しくなると思われます。特に3月は年度末で、業務が忙しくなる人も多いのではないでしょうか。この時期と繁忙期が被りそうな場合は、受講を次の期とすることを検討するのも選択肢のひとつだと思います。
宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」と「あなたのライターキャリア講座」の違い
ここまで「編集・ライター養成講座 総合コース」で体験してきたことをお伝えしてきましたが、ライター講座はあまたあり、本当にここで良いのかと悩む方も多いのではと思います。
本ブログを運営する株式会社YOSCAは「あなたのライターキャリア講座」というライター講座を提供していて、私も以前受講したことがある講座です。複数のライター講座を受講した観点からお伝えできることもあるので、ぜひ以下もご参考ください。
「あなたのライターキャリア講座」の概要
「あなたのライターキャリア講座」とは、コンテンツ制作会社であり、本ブログの運営企業でもある株式会社YOSCAが提供するライター講座です。この講座は、文章を書くための思考力に比重を置いたライター講座です。全8回・各120分のオンライン講義を通じて、商業ライターとして活躍するための基礎力を学べます。また、「あなたのライター“キャリア”講座」と銘打つだけあって、ライターとしてのキャリアプランを考える講義も。さらに5回の添削課題や1年間のLINEでのサポートも受けることができ、充実した内容となっています。
講義では、あらかじめ作られた講義動画と講師による解説でライティングを学んでいきます。一対一でじっくり学べるマンツーマンコース、講義動画と添削のみのセルフコースがあります。なお、私が受講していた当時は、最大人数5名の集団講義で学ぶスタンダードコースがありましたが、現在はカリキュラムが変更され、こちらのコースはなくなっているようです。本章では、私が受講した当時の経験をもとにしつつ、宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」と「あなたのライターキャリア講座」の違いを紹介します。
予定の柔軟性
宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」は、1月または7月からの開講のみ。かつ毎週土曜日の13:30からと講座の日程が固定で決まっています。カリキュラムが始まったばかりであれば途中からの参加もできるが、それ以前の講義は録画での試聴となってしまいます。
それに対して「あなたのライターキャリア講座」の場合はマンツーマンコース・セルフコースともに、自分の予定に合わせて受講できます。私も当時マンツーマンコースを受講していたため、仕事やプライベートの予定に応じて、受講しやすい日程で講義を組んでいただいていました。どうしても毎週土曜日に予定を空けることが難しい人や予定が読めない人にとっては、「あなたのライターキャリア講座」の方が受講しやすいかもしれません。
担当講師の人数
「あなたのライターキャリア講座」では、最大で講義担当と添削担当の2名が講師を務めます。(※セルフコースの場合は、添削担当のみ)一方宣伝会議の講座の講師は、30名程度。バックグラウンドも多種多様な方々が講義を行います。
担当講師が少ない前者の場合は、より密にコミュニケーションを取れ、自分ならではの文章の癖や学び方などを深く理解してもらえるというメリットがあります。より自分に合ったアドバイスをもらいやすいでしょう。また、担当講師の持つテクニックやライティングへの向き合い方もより深く学ぶことができます。一方で、担当講師と相性が合わなければ講座そのものへ後ろ向きになってしまうかもしれません。
担当講師が多い後者の場合、どうしても一人ひとりから得る学びは相対的に少なくなってしまいます。その一方、私自身もたくさんの講師陣の話を聞き、ライターとして普遍的に必要なスキルや考え方に気づいたように、普遍的な法則を見つけやすいというメリットがあります。また、多くの人の講義を聞くことで、さまざまな人が見つけたテクニックや仕事の進め方から、自分にあったやり方を見つけることもできます。
カリキュラム
宣伝会議の講座では、読者に喜ばれるコンテンツが作れるライター・編集者となることを目指して、「企画」「取材」「執筆」の3つを体系的に学びます。それに対して「あなたのライターキャリア講座」では、ライターとして文章を書く上で必要な思考力や文章力は学べますが、取材や企画については学べません。その一方で、「あなたのライターキャリア講座」でしか学べないこともあります。それは、ライターとしてのキャリアの考え方。キャリアを考える上で重要な概念である「ライフワーク」と「ライスワーク」のバランスなど現実的なお金の面も含めて、キャリアビジョンを描くことができます。私もこのキャリアに関する講義を受講して、自分のありたい姿や今後目指したい方向性の解像度を高めることができました。
課題のフィードバック方法
宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」は、講師陣もたくさんいますが、受講生も100名ほどとたくさんいます。一方、「あなたのライターキャリア講座」は講師は最大2名であるものの受講生も自分だけと大きな違いがあります。この違いは、課題のフィードバック方法にも影響しています。
宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」の場合、提出した課題は全員分まとめて受講生に配布されます。そしてそれを用いながら講義内でフィードバックが行われます。受講生の人数が多い分、一人ひとりに丁寧なフィードバックはないこともありました。しかし他の人の提出した課題やフィードバックを通じて、自分の原稿を見ているだけでは気づけない気づきや学びを得られました。
それに対して「あなたのライターキャリア講座」では、私が受講したのがマンツーマンコースだったこともあり、もちろん他の受講生の提出課題を見ることはなく、他者の原稿を通じて学ぶ機会はありませんでした。当時はスタンダードコースでは他の人の原稿を見れていたようですが、現在はセルフコース or マンツーマンコースとどちらも受講生は自分一人だけのため、他者の原稿を通じて学ぶのは難しいでしょう。一方で、よかった点や改善点など、非常に細かくフィードバックをしてもらえたのはありがたかったです。課題において苦戦した点なども講師に尋ねることができ、多くのことを学べました。
ライター講座を選ぶポイント
カリキュラムを最後までこなせそうか
せっかく受講を始めても、最後まで通えなければその分のお金が無駄になってしまいます。課題が多く講義のボリュームも大きいためか、宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」では、途中で姿を見なくなった人もいました。「通いたい」という気持ちも大切ですが、その時のやる気だけに流されず、仕事の状況や家庭などのプライベートを鑑みて、今の自分が現実的に最後まで通えそうな講座を選びましょう。もし予定が読めないようであれば、できるだけ柔軟性の高い講座を選ぶとよいかもしれません。
自分が学びたいことを学べるか
ライター講座と一言で言っても、学べることは講座により違ってきます。今回紹介した二つの講座でもカリキュラムに違いがありました。そのほかにも、宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」の講師である上阪徹さんが主催する、ブックライティングに特化した「ブックライター塾」、女性向けキャリアスクールSHElikesの「ライティング入門」講座など、さまざまな講座があります。
これらの多種多様な講座のなかから自分に合った講座を見極めるためには、自分がなりたいライター像をある程度持っていることが重要です。漠然とでも目指すライター像を決めてから、ライター講座を選ぶことをおすすめします。
どんなふうに学びたいのか
学べることだけでなく、学びのスタイルもライター講座によって異なります。対面かつ数々の講師から大人数の講師が学ぶタイプの宣伝会議「編集・ライター養成講座 総合コース」とオンラインかつ少数対少数で学ぶ「あなたのライターキャリア講座」。今回紹介したふたつの講座は、ある種対極とも言える講座です。
自分は一人の講師とじっくり学びたいのか、複数の講師の話から学びを得たいのか。また、対面とオンラインどちらで学びたいのかなど、自分の希望する学び方やその優先順位に沿って選びましょう。
まとめ
今回は宣伝会議「編集・ライター養成講座」を受けた実体験を中心に、「あなたのライターキャリア講座」との比較やライター講座を選ぶポイントをお伝えしました。講座で学ぶことは、ライターとして成長し続けていくために重要です。特にフリーライターの場合は、研修などで学ぶ機会がない分、自ら貪欲に学んでスキルをアップデートしていく必要があります。
今回紹介した二つの講座は、どちらも執筆活動をはじめてから受講しましたが、すでにライターとして仕事をしている身であっても得るものが非常に多い講座でした。自分のニーズにきちんと合った講座を見つけることで、たくさんの学びを得られるはず。今回の記事を参考にしつつ、みなさんも自分に合ったライター講座を見つけていただけるとうれしいです。
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