BLOG

  1. 記事作成代行のYOSCA
  2. ブログ
  3. メール・チャット
  4. 即レスの本質は「一次返信」にあり!デキるビジネスパーソンのメール・チャット即レス術

即レスの本質は「一次返信」にあり!デキるビジネスパーソンのメール・チャット即レス術

最終更新日:2025年7月3日)

テキストコミュニケーション関連でよくお聞きするお悩みが、即レスに関するものです。「すぐに返信しないと信用を失うのでは」「どこまで即レスするべきか分からない」といった不安を抱えるビジネスパーソンは一定数いるのではないかなと思います。

今回は、『部下のメールが読みづらい!と感じたときに読む本』の著者であり、法人向け研修「ビジネスメール・チャット添削研修」の講師を務める私が、即レスの実態や具体的な即レステクニックについて解説します。

◉本記事の著者
伊藤謙三
1989年、神奈川県生まれ。青山学院大学経済学部経済学科卒業。 大学卒業後に株式会社YOSCAに入社し、編集者としてメディアの編集ディレクション・ライターの育成に携わる。現在は文章にまつわる講座や研修の開発を担当。2020年に「あなたのライターキャリア講座」、2024年に「ビジネスメール・チャット添削研修」を立ち上げる。著書に『部下のメール・チャットが読みづらい!と感じたときに読む本』がある。

調査データで見る「即レス」の定義

ビジネスシーンでよく聞く「即レス」という言葉。では、実際にどのくらいの時間で返信すれば“即”とみなされるのでしょうか。どうやらその基準は、人によって大きく異なっているようです。

たとえば、2025年にOnebox株式会社が実施した調査「ビジネスメール調査2025」では、全国の会社員300名のうち約40%が「3時間以内の返信」を理想とし、さらにそのうち半数が「1時間以内」を希望しているという結果が出ました。

出典:「ビジネスメール調査2025」 yaritori(ヤリトリ)調べ

このデータを見て、みなさんはどのように感じるでしょうか。「1時間以内の返信を求められても困る」という人もいれば「だいたい1時間以内に返信している」という人もいるように思います。即レスに対する期待感には大きな幅があり、曖昧な基準のまま働くことがストレスの原因となっています。

即レスの基本は「一次返信」

即レスの基本となるテクニックとして「一次返信」というものがあります。こちらは、詳細な回答がすぐにできないときでも、まず「確認しています」や「◯時までに返信します」といった一言を先に伝える方法です。

具体例とともに見てみましょう。お取引先のお客様から自社のスタッフに向けて、メールで質問が来たとします。お客様は、Bプロジェクトの予算について質問しています。メールを受け取ったスタッフはBプロジェクトを担当していないので、即答ができません。

ここで一次返信の出番です。すぐに回答できない場合は、まずその旨を連絡しましょう。今回のケースでは「これより担当者に確認する」「明日改めて連絡する」という旨をまっさきに伝えます。そして、得られた情報をもとに後日正式な回答をします。

なお、一次返信として送るべきメッセージとしては、他のパターンもあります。相手との関係性によって、フォーマルな文章にしたり、カジュアルな文章にしたりできます。例えば社内コミュニケーションなどにおいては、スピードを優先してカジュアルな文言を活用するとよさそうです。

連絡が素早い人、いわゆる即レス系の人は、一次返信を日常的に使用しています。結果として相手は「読んでくれている」「後でちゃんと返ってくる」と感じ、信頼感を持ち続けてくれます。これが即レスの実態であり、即レスの効果です。

組織内で即レス文化を醸成する方法

個人の努力ではなく「組織の文化」として即レスを浸透させることで、コミュニケーションによるストレスは軽減され、組織としての生産性はより高くなっていきます。以下では、組織内で即レス文化を醸成する方法について解説します。

即レスの価値や重要性を周知する

まず、社内で即レスの定義や基準を共通認識として持つことが大切です。例えば「社内の返信は原則2時間以内」「業務時間外は対応不要」といったルールがあると、社員同士の心理的ハードルが下がります。

また、即レスにつながるテクニックの共有も重要です。先ほど取り上げた一次返信というテクニックも、組織内で共有しつつ、お互いに共通の認識をもつことで最大の効果を発揮します。即レスにつながる工夫・テクニックは積極的に組織内で共有するようにしましょう。

返信しやすいメッセージを送る

組織内で即レス文化を醸成するためには、返信を受け取る側の工夫も必要です。相手に即レスを期待する場合は、返信しやすいメッセージを送るようにしましょう。

例えば、メッセージの中で“緊急度”を明示するというテクニックがあります。「急ぎではありません」「明日までで構いません」などと伝えることで、受け手の心理的な負担は大きく軽減されます。反対に、急ぎである場合は「可能であれば今日中にお願いします」とはっきり伝えることで、的確な即レスを引き出すことができます。

また、質問文を「A案とB案、どちらが良いですか?」のように選択式にするのも効果的です。答えやすいメッセージを作ることで、返信のハードルを下げ、即レスされやすくなります。

フランクな文章でOKとする

カッチリしすぎた文章は、スピーディなコミュニケーションの妨げとなることがあります。特に社内コミュニケーション(チャットなど)においては、形式ばったビジネスマナーは取っ払い、フランクな文章でOKとしてしまいましょう。「お世話になっております」のような定型文は不要とし、本題から記載してもらうようにします。

また、絵文字・スタンプの使用を推奨することも即レスのしやすさにつながります。例えば、メッセージの最後に「スタンプによるリアクションのみで結構です」と付け加えたりもします。スタンプによるリアクションでも目的はしっかりと達成されていますので、これも立派な即レスであると言えます。

まとめ:大切なのは「速さ」よりも「誠意」

即レスは、単にスピードだけを求められるものではありません。大切なのは、あなたが「相手ときちんと向き合っている」というメッセージを伝えることです。たとえすぐに具体的な返信ができなくても、「読んでいます」「少しお待ちください」といった一言があるだけで、信頼感は大きく変わります。即レスの技術やツールも役立ちますが、最も大事なのは“誠実な姿勢”です。それこそが、結果的にあなたの評価を高め、信頼関係を築く最短ルートとなるのです。

組織のメール・チャットスキルを高めたい方へ

メール・チャットに関するお役立ち資料「組織のコミュ力を高めるメール・チャット術15箇条(PDF)」を無料でプレゼント中です。以下よりダウンロードし、部下への指導や、ご自身のスキルアップのためにお役立てくださいませ。

The following two tabs change content below.
伊藤謙三
1989年、神奈川県生まれ。青山学院大学経済学部経済学科卒業。 大学卒業後に株式会社YOSCAに入社し、編集者としてメディアの編集ディレクション・ライターの育成に携わる。現在は文章にまつわる講座や研修の開発を担当。2020年に「あなたのライターキャリア講座」、2024年に「ビジネスメール・チャット添削研修」を立ち上げる。 著書に『部下のメール・チャットが読みづらい!と感じたときに読む本』がある。
文章のプロフェッショナルとして、読みやすさ・伝わりやすさにこだわったコンテンツをご用意します。
まずは相談する
文章のプロフェッショナルとして、質の高いコンテンツをご用意します。
まずは相談する