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文字数はSEOにどう影響する?検索上位を狙うポイントと考え方

文字数はSEOにどう影響する?検索上位を狙うポイントと考え方

ひとつのテーマでコンテンツ製作をするときに、悩みやすいポイントのひとつが「文字数」です。検索エンジンは内容が充実したコンテンツを評価しますが、SEOと文字数に関係はあるのでしょうか。

本記事では、SEOコンテンツの製作に10年以上携わってきた現役ライターが、SEOと文字数の関係をまとめました。文字数で悩んだときの考え方についても、これまでの経験をもとに解説します。

◉本記事の著者
片山雄平
1988年生まれのフリーライター兼編集者。2012年からフリーライターとして活動し、2015年には編集者として株式会社YOSCAに参画。金融やビジネス、資産運用系のジャンルを中心に、5,000本以上の執筆・編集経験を持つ。他にも中小企業への取材や他ライターのディレクション等、様々な形でコンテンツ制作に携わっている。

文字数がSEOに直接影響することはない

結論からいうと、コンテンツの文字数がSEOに直接影響することはありません。検索エンジンのアルゴリズムは、文字数でコンテンツの優劣を決める仕組みにはなっていないためです。

Googleのサーチ・アドボケイトであるジョン・ミュラー氏は、2016年に公開した動画で以下のように語っています。

<ジョン・ミュラー氏による見解(日本語訳)>
私たち(Google)は、ウェブサイトの単語を数えて「100語では足りない」「100~500語なら大丈夫」「500語以上」のように評価するアルゴリズムはもっていません。ページ全体を確認して、ユーザーにとって「本当に魅力的であるか」「キーワードと関連性がある検索結果になっているか」という視点で評価しています。この条件を満たしていれば、コンテンツが長いか短いか、たくさんの画像があるかなどは全く問題にはなりません。

参考動画:YouTube「English Google Webmaster Central office-hours hangout
(※上記の日本語訳は、本記事の筆者が翻訳したもの)

上記の日本語訳から、Googleは「ユーザーファースト」と「検索クエリとの関連性」を重視していることがわかります。この2つを満たすコンテンツであれば、無理に文字数を増やさなくても一定の評価は受けられると考えられます。

SEO対策ではなぜ文字数が意識されるのか?5つの理由

直接的な影響はないといっても、SEO対策で文字数が意識されるケースは珍しくありません。競合分析ができるSEOツールにも、上位コンテンツの文字数が表示されるサービスはいくつか見られます。

SEO対策ではなぜ文字数が意識されるのか、以下では5つの理由を紹介します。

理由1.文字数と被リンク数には相関関係があるため

以下のグラフは、SEOツールを手がけるAhrefs社がブログ上で公表しているものです。横軸は「文字数(Word count)」、縦軸は「参照ドメイン数(Average Referring Domains)」であり、文字数と被リンク数の相関関係を表したものになっています。

(引用:Ahrefs「How Long Should Blog Posts Be? [The Real Answer]

グラフを見るとわかるように、コンテンツの文字数が多いほど被リンク数は増える傾向があります。ただし、これは因果関係ではないため、必ずしも「文字数を増やす=被リンクが増える」という図式は成り立ちません。

文字数を増やすほど被リンクが増えやすいのは、後述の「理由2」が関係していると考えられます。

理由2.網羅性のあるコンテンツが評価されるため

現在の検索エンジンは、ユーザーの検索意図を網羅するコンテンツを評価する傾向があります。Googleのガイドラインにも、コンテンツを自己評価する際には「包括的であるか」を確認する必要があると明記されています。

<コンテンツの自己評価の基準(※一部抜粋)>
コンテンツには、特定のトピックに対して実質的な内容を伴う詳細または包括的な説明が記載されていますか。コンテンツには、自明の事柄だけでなく、洞察に富んだ分析内容や興味深い情報が含まれていますか。

引用:Google検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル  |  ドキュメント  |  Google for Developers

たとえば、本記事は「SEO 文字数」の検索クエリを想定したものですが、「文字数がSEOに影響するか?」を説明しただけでは、ユーザーの検索意図を満たすことはできません。網羅的なコンテンツにするには、ある程度の文字数を費やして以下のような情報を追加する必要があります。

  • なぜ文字数がSEOに影響しないといえるのか?
  • SEOコンテンツの文字数はどう考えればよいか?
  • 文字数以外ではどのようなSEO対策を意識すればよいか?

なお、網羅性のあるコンテンツとは、あらゆる情報を詰め込んだ記事ではありません。網羅性を高めるには、ユーザーが求める特定のトピックだけを深堀りし、有益な情報を過不足なく掲載することが重要です。

関連性の低い情報が増えすぎると、かえってユーザーの利便性が損なわれるので注意してください。

理由3.競合サイトを基準に構成を考えるため

現在のSEO対策では、上位コンテンツの傾向がひとつの基準とされています。実際に、上位コンテンツの見出しを抽出し、ユーザーの検索意図を踏まえて細部を調整するパターンは多いでしょう。SEOツールや生成AIなどを利用した場合も、基本的には同様の流れで構成が提案されます。

競合サイトを基準にすると、コンテンツ全体のボリュームも寄せることになるため、文字数も比較要素のひとつになります。

理由4.予算や工期の目安になるため

コンテンツ製作を外注する企業にとって、文字数や予算や工期の目安になります。

たとえば、文字単価5円(1文字あたり5円)で外注に出す場合は、3,000文字で15,000円、5,000文字で25,000円のように予算が決まります。工期についても、「5,000文字で1~2日」のように大まかな目安を設定できるため、大量製作時のスケジュールを読みやすくなるでしょう。

当社のご依頼についても、文字数と本数をご指定されるクライアント様は多く見られます。しかし、適した文字数はテーマによって変わるため、本来であれば一括りにすることは望ましくありません。

当社はどのようなご依頼でも柔軟にご対応をしておりますので、「テーマごとに文字数を変えてほしい」「文字数を設定してほしい」などのご要望についても、お気軽にご相談くださいませ。

理由5.さまざまな検索クエリに対応するため

文字数を増やすと、ひとつのコンテンツで複数の検索クエリに対応できることがあります。

たとえば、「SEO対策 10万円以下」を検索クエリとする場合、訪問するユーザーは予算に合った施策を探しています。そのため、「30万円以下でできるSEO対策」や「50万円以下でできるSEO対策」などをコンテンツに含めると、検索意図を満たしやすくなる可能性が考えられます。

通常、複数の検索クエリに対応するには、競合サイトより多くのボリュームが必要です。そのため、競合サイトのボリュームを調査し、そのデータに合わせて大まかな文字数を設定することがあります。

株式会社YOSCAへSEOコンテンツの制作についてお問い合わせ

上位コンテンツの文字数は多いのか?SEOへの影響を調査

SEOコンテンツで文字数を重視する必要はありませんが、大まかな目安を知りたい方もいらっしゃるでしょう。参考として、ここからは2024年4月30日時点でのデータをもとに、検索上位コンテンツの文字数を比較しました。

検索クエリについては、ジャンルを指定しない形で生成AI(ChatGPT3.5)に提案させたものをピックアップしています。

検索クエリ天気予報観光スポット科学技術ニュース
検索順位以下、検索上位コンテンツの文字数
1位3,673文字1,021文字8,156文字
2位2,949文字3,803文字7,052文字
3位8文字1,938文字5,556文字
4位1,958文字530文字6,090文字
5位109文字532文字11,742文字
6位174文字900文字2,798文字
7位4,169文字1,016文字7,453文字
8位3,663文字11,665文字68文字
9位87文字2,193文字1,898文字
10位2,715文字2,679文字3,203文字
平均1,789文字6,619文字4,683文字

(※平均は検索上位20サイトの文字数を平均したもの)

検索クエリ歴史的事件株価のチャートサッカーの試合結果
検索順位以下、検索上位コンテンツの文字数
1位20,405文字2,829文字2,069文字
2位8,506文字4,293文字1,120文字
3位2,529文字870文字2,657文字
4位2,358文字2,374文字1,314文字
5位197文字1,520文字784文字
6位11,540文字6,793文字3,729文字
7位183文字3,085文字1,198文字
8位8,434文字3,428文字654文字
9位4,874文字2,839文字5,782文字
10位2,212文字4,180文字1,793文字
平均7,723文字3,950文字2,601文字

(※平均は検索上位20サイトの文字数を平均したもの)

「天気予報」や「株価のチャート」のように、ビジュアル的な情報が求められている検索クエリでは、検索上位コンテンツの文字数が少ない傾向にあります。一方で、詳細な情報が求められる「科学技術ニュース」や「歴史的事件」では、10,000文字を超えるような検索上位コンテンツも見られました。

つまり、最適な文字数はユーザーが求める情報の質で変わります。したがって、構成を考えるときにはユーザーの検索意図を踏まえて、「どのような情報を掲載するか」「情報をどのように伝えるか(文字または図表など)」を考える必要があるでしょう。

SEOの文字数で悩んだときの考え方3つ

実際にSEOコンテンツを製作すると、ボリュームの増えすぎ・減りすぎでバランスがとれなくなるケースはありがちです。コンテンツの文字数で悩んだ場合は、全体のボリュームをどのように考えればよいのでしょうか。

1.文字数は最初に設定しないことが理想

SEOコンテンツの文字数は、無理に設定する必要はありません。ユーザーが求める情報を過不足なく盛り込む場合、最初から文字数を決めることは難しいためです。

したがって、まずはユーザーの検索意図をきちんと分析し、コンテンツに盛り込む内容だけを考えてみましょう。また、実際に書き起こす過程で加筆修正が必要になることもあるので、構成案の段階でも文字数は必要ありません。

ただし、ひとつの見出しで文字数が増えすぎる(減りすぎる)と、コンテンツ全体のバランスが悪くなります。ユーザーが読みやすくなるように、各見出しのバランスは慎重に調整してください。

2.構成案を作成しながら文字数をカウントする

どうしても文字数の設定が必要な場合は、構成案を作成しながらカウントする方法があります。参考として、以下では本記事の構成を例にして、見出しと文字数を設定してみます。

<本記事の例>
H2:文字数がSEOに直接影響することはない(500文字)
H2:SEO対策ではなぜ文字数が意識されるのか?4つの理由(150文字)
 H3:理由1.文字数と被リンク数には相関関係があるため(300文字)
 H3:理由2.網羅性のあるコンテンツが評価されるため(300文字)
 H3:理由3.競合サイトを基準に構成を考えるため(300文字)
 H3:理由4.予算や工期の目安になるため(300文字)

見出しごとの文字数を設定すれば、コンテンツ全体のボリュームも自然に決まります。各見出しの内容を詰めれば、さらに詳細な文字数を想定できるため、書き起こすときに大きな誤差がでることも防げます。

実際に当社では、見出しごとに内容や文字数を設定し、参考資料まで提示した構成案を作成しております。ご要望に合わせたご提案をさせていただきますので、SEO対策でお悩みの場合はぜひご相談くださいませ。

3.上位コンテンツや競合サイトの平均をとる

予算や工期の問題で、構成案の作成前にボリュームを決める必要がある場合は、検索上位コンテンツや競合サイトの平均文字数を計算しましょう。検索上位コンテンツの文字数については、キーワード分析ができるSEOツールをつかうとわかります。

参考として、以下ではラッコキーワード(※)を利用する場合の手順を紹介します。

(※)国内のラッコ株式会社が提供する、さまざまなSEO分析ができる専用ツール。無料プランでも一部の機能は利用可能。

<ラッコキーワードで文字数を調べる方法>
手順1:トップページにアクセスする
手順2:入力欄に検索クエリを入力する
手順3:「見出し抽出」を選んで虫眼鏡のマークをクリックする
手順4:各コンテンツの「文字数」の欄を確認する

参考:ラッコ株式会社「ラッコキーワード|無料のキーワード分析ツール(サジェスト・共起語・月間検索数など)

コンテンツの内容や形式から、平均値をとるウェブサイトをいくつか厳選すると、イメージに近い文字数を算出することができます。辞書系のウェブサイトなど、傾向の異なるコンテンツが検索上位に含まれる場合は、誤差が生じやすくなるので注意してください。

目安の文字数が決まっている要素もある

コンテンツ全体の文字数はここまでの通りですが、一つひとつの要素を見ると、目安の文字数が決まっているものもあります。どのような要素が該当するのか、以下でわかりやすく解説しましょう。

タイトルは32文字以内

検索エンジンに表示されるページ名は、最大で30文字程度になります。そのため、タイトルは長くても32文字以内に抑えることが理想です。

また、多くのユーザーは左側からページ名を読むため、重要なキーワードはできるだけ左側に寄せましょう。必要に応じて数字や記号(カッコや?など)も入れると、読みやすい(目につきやすい)タイトルを作成できます。

見出しは長すぎず、短すぎない内容に

見出し(Hタグ)については明確な目安はありませんが、「読みやすさ」と「的確さ(内容を端的に表しているか)」を意識することが重要です。50字以上のように長すぎるものは、内容を認識するまでに時間がかかるため、ユーザーの離脱を招きかねません。

参考として、情報の正確性を重視している「Yahoo!ニュース」は、トピックスの見出し文字数を最大15.5文字にしています(※)。ただし、コンテンツの内容によっては20~30字が望ましい場合もあるため、必ずしも大手サイトに準拠する必要はありません。

(※)参考:newsHACK「Yahoo!ニュース トピックスの見出し文字数を最大15.5文字に変更します

実際にコンテンツを投稿し、読みやすさや理解のしやすさを確認した上で、文字数を細かく調整してみてください。

メタディスクリプションは100文字以内

検索結果に表示されるメタディスクリプションは、表示される長さが徐々に短くなっています。2024年4月現在では、80~90文字程度しか表示されないウェブサイトが多いため、長くても100文字以内を目安にするとよいでしょう。

タイトルと同じく、メタディスクリプションでも重要なキーワードや内容を前半に記載することがポイントです。

SEO対策は文字数ではなくユーザーファーストで考えよう

無駄な情報が多くて読みにくいコンテンツは、検索エンジンから評価されにくい傾向があります。つまり、文字数の多さだけで評価されることはないため、SEO対策はユーザーファーストを優先する必要があります。

ユーザーの検索意図を満たすコンテンツ製作については、下記の記事で詳しく解説しています。実践的なテクニックを習得して、検索エンジンを含めた多方面から評価されるコンテンツを目指してください。

参考記事

実際のコンテンツ製作でお困りのことがございましたら、ぜひYOSCAにご相談くださいませ。当社では経験豊富なライター・編集者が、ご要望に合わせて柔軟にご対応するライティングサービスを提供しております。

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片山 雄平
1988年生まれのフリーライター兼編集者。2012年からフリーライターとして活動し、2015年には編集者として株式会社YOSCAに参画。金融やビジネス、資産運用系のジャンルを中心に、5,000本以上の執筆・編集経験を持つ。他にも中小企業への取材や他ライターのディレクション等、様々な形でコンテンツ制作に携わっている。