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インタビュー記事の書き方マニュアル〜取材の事前準備から原稿の執筆方法まで〜

最終更新日:2021年8月2日)

コンテンツ制作を続ける中で誰もがぶつかる壁のひとつが「ネタ切れ」。その打開策としてまず考えつくのが、誰かに取材をしてその人が持つ知見をもとに記事を作るインタビュー記事の作成です。
でも、ちょっと待ってください。「とりあえず話を聞いてみよう」と軽い気持ちで進めようとはしていませんか?さらに言えば、取材対象者の知名度に頼って読者を得ようとしてはいませんか?

取材対象者が有益な情報を持つ人物だったとしても、書き手がきちんと準備したうえでインタビューに取り組み、記事としてその魅力を伝えられなければ意味がありません。そして、その人物がよほどの著名人であったとしても、準備が甘ければそのバリューは一時的にしか効果を発揮してくれないでしょう。

本稿では、弊社のコンテンツ制作の経験をもとに、インタビュー記事の書き方、作り方を「事前準備編」「インタビュー編」「原稿執筆編」の3つに分けて徹底解説したいと思います。

事前準備編

取材対象者がインタビューに応対してくれる時間は限られています。その限られた時間の中で有益な情報を得るためには、事前準備が大切です。「事前準備編」では、取材当日までに行うべき作業についてを解説します。

依頼書の送付

取材を申し込むには、まず電話やメールで相手にコンタクトをとる必要があります。あらかじめ取材依頼書(企画書、申込書とも呼ばれる)を用意しておき、すぐにメール添付やFAX送付できる状態にしておきましょう。

なお、取材を申し込んだ相手から即答でOKをもらえるケースは稀です。対象者が企業人であれば、上長などへの確認が必要になることもあるからです。個人の方でも、自身の仕事やプライベートへの影響を考慮してから、取材を受けるかどうかを判断するでしょう。

このとき、情報がしっかりと整理された依頼書を用意しておけば、取材相手も社内確認や内容検討がしやすくなります。同時に、インタビューをする側の熱意も伝わりますので、結果的に取材を受けてもらえる可能性が高くなるはずです。

以下に、弊社で活用している依頼書のテンプレート及び記入例をご用意いたしました。ダウンロードしてご自由にお使いくださいませ。

★取材依頼書(テンプレート)

★取材依頼書(記入例)

質問リストと質問状の作成

取材対象者に対する質問内容は、事前に必ずリスト化しておきます。そして同時に、話の核となる質問を抜粋して質問状としてまとめ、インタビュー前に送付しておきましょう。

取材対象者としては、インタビューの場ですぐに考えて答えるのは難しいですし、毎回その場で考えていては時間もかかってしまいます。質問状は、取材対象者に全体の進行をイメージしてもらうためのものです。記載する質問数は多すぎず少なすぎず、5〜10個程度にしておきましょう

予習・下調べ

インタビューの前に、扱うテーマや取材対象者について予習しておきましょう。特に、専門性の高い分野について取材する場合や、取材対象者が技術者など深い知識の持ち主である場合は、その分野の用語等は一通り押さえておかないと話についていけなくなるでしょう

取材相手に補足説明してもらうことはNGではありませんが、そればかりになると相手も話す気が失せてしまいます。テーマに関連する用語や取材対象者の企業情報、過去のインタビュー記事などは最低限調べておきましょう。

持ち物の準備

以下、取材当日に最低限必要な持ち物をまとめました。ほかにも持っておくと便利なアイテムは色々とありますが、以下で紹介する持ち物は「最低限必要なもの」としてお考えください。

・名刺

自分の氏名や所属が書いてある名刺を用意しましょう。挨拶のタイミングで、名刺に書かれた内容をもとに話が盛り上がることもよくあります。名刺は多めに用意しておくことをおすすめします。

・時計

こちらは腕時計で問題ありません。ただし、インタビューの場ではあからさまに腕時計を覗き込むのはNG。腕から外して机に置き、さりげなく時間をチェックするようにしましょう。

・ICレコーダー/スマートフォン

どちらも、インタビュー内容を録音するために使います。どちらかの録音が失敗しても大丈夫なように、2つの機材を使って録音するのがベターです。スマホはマナーモードではなく機内モードにして、着信や通知は完全オフに設定しましょう。

・PC/ノートとペン

相手の話をメモするために必須です。PCはブラインドタッチができる場合のみ使用しましょう。入力のために相手から目線を逸らすのを極力避けるためです。ノートとペンでメモする場合、使い古したボロボロのものでは悪印象です。新品である必要はありませんが、きれいなものを用意しましょう。

・カメラ

スマートフォンで代用するのではなく、カメラを持参しましょう。撮影技術を持っているなら一眼レフなど高機能カメラがよいですが、無理をすることはありません。
なお、落ち着いて取材を進めたいなら、カメラマン役を別に立て、複数名で取材にあたるとよいでしょう。取材中の会話の様子など、カメラ前で構えていない自然な表情を撮影することができ、写真の構図にもバリエーションが増えます。

事前準備の2つの心得

【1】5W1Hで記事作成のゴールを把握すべし

どのような記事でもそうですが、書き手が作成する記事の持つ役割を理解していないとよいものは出来上がりません。事前準備を進める中で、5W1Hを使って記事の目的や読者像を明らかにしましょう。記事作成のゴールをイメージしてからインタビューに臨むことが大切です。

What:何をテーマとして扱うのか。
Who:誰をターゲットとするのか。
Why:何を理由/目的として記事を作るのか。
Where:どのメディア/媒体で記事を掲載するのか。
When:どの時期を狙って記事を掲載するのか。
How:どのような構成・内容で記事を作るのか。

【2】下調べは徹底的に行うべし

読者が取材対象者から聞きたいのは、その分野に詳しい人間しか持ち得ない知見をもとにした情報です。下調べが不足したままインタビューに臨み、表面的な情報しか集められなかった場合、出来上がる記事も浅い情報になってしまいます。インタビューを通じて読者の求める情報を得るために、下調べは徹底的に行いましょう。それが書き手にとっての自信にもつながり、インタビュー時に堂々と質問できるようになるはずです。

取材対象者のSNSをチェックするのも有効です。SNSは取材対象者の興味関心・主張がリアルに掴めます。「Twitterを拝見しました!」という切り口から話題を広げていく、という方法もアリでしょう。

インタビュー編

ここからは、インタビュー当日のノウハウをご紹介します。インタビューをスムーズに進めたいのであれば、質問内容や進行手順だけではなく、服装や話し方・立ち居振る舞いにも気を配りましょう。取材対象者から深い話を引き出すためには、書き手に対して安心感を抱いてもらうことが大切です。

当日の服装・身だしなみ

インタビューはビジネスの場です。TPOにあった服を選び、身だしなみも清潔で爽やかな印象となるよう心がけましょう。「私が写真に写るわけではないし、何でもいいや」でインタビューに臨むのは、写真を撮られることを考え気を配って準備している取材対象者に失礼です。

基本はオフィスに対応できる服装で臨みます。スーツのほか、ジャケットとパンツの素材やカラーが異なるジャケパンスタイルなど、オフィスカジュアルでも問題ありません。ライターの業界では、堅実な印象のスーツスタイルより、少しラフな印象のオフィスカジュアルのほうが話しやすい空気感を演出できるため、よく着用されています。取材対象者の企業ホームページなどを見てオフィスの雰囲気をチェックしておけば、それがフォーマルさ加減の目安となるでしょう

待ち合わせ

当日は、待ち合わせ時間の30分前には取材場所へと到着するように移動しましょう。遅刻してしまうと相手に迷惑をかけるだけでなく、インタビュアー自身も気が動転してしまい、落ち着いて質問ができなくなってしまうかもしれません。限られた取材時間を無駄にしないよう、早め早めに行動しましょう。

複数名の取材陣で取材にあたる場合は、メンバーが全員そろってから受付に向かうようにします。先に受付をしていたらすぐに取材対象者が出てきてしまい、意図せずインタビューが始まってしまった、というケースが過去にありました。こうなると、あとから来た取材メンバーは話に追いつくのが大変です。メンバーが全員そろってから受付に向かうようにしましょう。

インタビューの始め方

挨拶と名刺交換が済んだからといって、いきなりインタビューを始めてはいけません。このタイミングで、企画の趣旨とインタビューの進行について改めて説明するようにしましょう。取材対象者とインタビュアー、両者で改めて確認しておくことでスムーズな進行につながります。

最初はアイスブレイクを兼ねて「普段はどのようなお仕事をされているのですか?」などと聞いてみるとよいでしょう。取材を受けてくれたからといって、取材対象者が話の得意な方とは限りません。まずは簡単な会話から入ることで相手との会話のペースを探り、話しやすい空気感を作ることから始めます。

インタビューの進め方

アイスブレイクが済んだら、いよいよ質問状に沿って質問を進めていきます。その際、手元には質問リストを用意しておき、関連する質問をどんどん投げかけていきましょう。気持ちよくインタビューを受けてもらうためには、会話のテンポのよさが何より重要です

インタビュー取材に慣れるとその場で臨機応変に質問を紡ぐことができるのですが、慣れないうちはそうもいかないでしょう。この場合はあらかじめ質問リストを作り、いつでも質問できるよう準備をしておくことで、話の盛り上がりをキープできます。

インタビュー中は姿勢を正して笑顔を意識し、相手が聞き取りやすい声量で話しましょう。目線は常に相手に向け、PCやノートを見るのは最低限に抑えます。PCにメモする場合は、タイプミスをしても気にせず、削除することより入力することを重視します。一方で、ノートにメモする場合は相手の目に入る可能性があるため、あまりに字が汚いと悪印象です。自分用のメモではありますが、丁寧さを意識しながら書きましょう。

インタビューの終わらせ方

用意した質問をあらかた聞き終わったら、取材対象者や同行者に対して「インタビューが終わりに近づいている」という合図を送ります。例えば、最終質問の前に「それでは最後の質問とさせていただきます」と前置きをして終了間近であることを示唆する、などといった方法が考えられます。

これにより、取材対象者も伝えたいことを伝え切ろうとしてくれます。同行者がいる場合は、合図を出したうえで最後に「〇〇さん(同行者)から何か伺いたいことはありますか?」と話を振ってみましょう。インタビュアーが忘れている質問などがあった場合はリカバリーしてくれるかもしれません。

インタビューの4つの心得

【1】インタビューは「目的」ではなく「手段」である

慣れないうちは、インタビューの場そのものを滞りなく進めることに腐心しがちです。しかし、インタビューはあくまで良質なコンテンツを作るための手段のひとつ。取材対象者に気を遣って無理に盛り上げたり、相手によく見られようとしたりする必要はありません。聞きにくい質問であっても躊躇せず貪欲に、読者のためになる情報を獲得しにいく攻めの姿勢を持ちましょう。

【2】取材対象者に「記事の目的」を理解してもらうべし

取材対象者から情報を引き出すためには、5W1Hを意識して臨むと共に、記事作成の動機や目的、想定読者、読者に持ってもらいたい感想などをはっきりと伝え、理解してもらいましょう。

【3】知ったかぶりはせずに質問し尽くすべし

インタビュー中に知らない情報が出てきたら、どんどん深掘りして質問を重ねていきましょう。逆に、既に知っている話であってもしっかりと聞きましょう。「何となくは知っている情報だから……」「あとで調べればいいから……」などといったように中途半端な理解のままでは、”取材対象者の独自の知見を活かす”というインタビュー記事の意義と矛盾してしまいます。もちろん、最低限の下調べはしたうえで、知ったかぶりはせずに何でも聞いてしまいましょう。

【4】相槌のレパートリーは複数持っておくべし

インタビューの場を盛り上げ会話をスムーズに進めるために、相槌のレパートリーをたくさん持っておくとよいでしょう。「はい」「なるほど」「そうですね」「わかります」などの相槌により「あなたの話をしっかりと聞いていますよ」と感じてもらうことで、取材対象者は安心してお話ができるようになります。

ただし、「なるほど」「わかります」などの同意の相槌は、多用しすぎると次の質問につなげにくくなるので注意が必要です。そのほかにも、うなずく動作や、相手が言ったことをそのまま繰り返すオウム返し(相手の発言をそのまま繰り返すテクニック)にも、相槌と同じ効果が期待できます。

原稿執筆編

インタビューが無事に終わったら、最後に残る作業は原稿の執筆です。インタビューによって得られた有益な情報を、記事としてまとめていきましょう。以降では、原稿を執筆する際にやるべき作業や、書き方のコツなどについて解説します。

テープ起こし

まずは、インタビュー内容を文字化するテープ起こしを行います。個人的には、誰かに見せるわけではないのであれば、記事に必要な部分だけを書き起こせばよいと思います。インタビュー内容をすべて正確に書き起こすのは非常に大変であり、相当な時間がかかります。例えば1時間のインタビューの場合、全文をテープ起こしするなら約3〜4時間程度はかかると考えてよいでしょう。

ここで音声入力機能などを活用できればよいのですが、残念ながら現時点では実用的な機能とは言えません。私も何度か試していますが、複数名の会話であることや、空間全体を録音するインタビューでは雑音が多いことから、精度が低くなってしまうようです。

文章構成作り

原稿本文の執筆を始める前に、まずは「どのような内容を/どのような順序で書いていくか」という方針を決めていきましょう。記事の骨組みを作るイメージで、情報を箇条書きでまとめ、仮の見出しを置いていきます。このとき、インタビューの場を再現しようとしたり、そのために話した順に内容を記載したりする必要はありません。読者が読みやすいように、そして伝えたいことが伝わるように情報を並べ替え、構成していきます。

インタビュー記事の代表的な表現方法として「Q&Aスタイル」「一人称スタイル」「三人称スタイル」の3つがあります。

Q&Aスタイル

インタビュアーと取材対象者の一対一の会話形式で、質問と回答が繰り返されます。多数ある質問と回答が、内容のつながりを持ってスムーズに流れていくよう組み立てていきます。
派生形として、質問だけでなく感想なども盛り込む対談形式があります。この場合は、口語的な表現を用いながら、臨場感のある記事にするとよいでしょう

【文章例】

今回は記事作成のコツについて、創業よりライター育成に力を注ぐ株式会社YOSCAの伊藤さんに伺いました。

――記事作成に取り組むときは、まずどこから始めればよいのでしょうか?

伊藤:まずは、読者の姿を具体的にイメージすることから始めましょう。

――なるほど、いきなり記事を書き始めるわけではないのですね。

伊藤:そうです。そもそも記事というものは〜〜〜

一人称スタイル

インタビュアーの存在は記事に表さず、取材対象者が読者に語りかけるように表現する方法です。取材対象者と読者の距離感が近くなるため、記事に親しみやすさが生まれます。このスタイルで執筆する場合は、取材対象者本人になりきって書きましょう。

【文章例】

みなさんはじめまして、株式会社YOSCA編集者の伊藤謙三です。今回は、弊社のコンテンツ制作の経験をもとにして、記事執筆に取り組まれるみなさんに役立つ情報をご紹介したいと思います。
記事作成に取り組むとき、まずやるべきは読者の姿をイメージすることです。そもそも記事というものは〜〜〜

三人称スタイル

第三者の視点で文章を書き、取材対象者の話は「」(かぎ括弧)などで表現する方法です。ライターの視点を軸に記事内容が展開されます。補足情報やインタビュアーの解釈なども書き加えられるため、内容を論理的に整理しやすいです

【文章例】

記事を作成する際に、まずはとのような作業を行うべきなのでしょうか。編集プロダクションとして数多くのコンテンツを作成してきた株式会社YOSCA編集者・伊藤謙三さんは「まずは読者の姿をはっきりとイメージすることから始めましょう」と説明しています。そもそも記事というものは〜〜〜

執筆・見直し

文章構成と表現の方向性が決まったら、構成に沿って執筆していきます。あとで見直しをすると割り切って、とにかくまずは最後まで書き切りましょう
タイトルや見出しなどは、執筆後に考えた方が情報が整理され、適切なワードを見つけやすくなります。執筆前や途中で悩まず後回しにし、どんどん書き進めましょう。

原稿確認

原稿を書き上げたら取材対象者へ記事を共有し、内容に問題はないか、情報に過不足はないかを確認してもらいましょう。記事が世に出てから共有して、もし「私はこんなこと言っていない!」という意見が出てしまうと大変です。修正が可能な段階で共有しておきましょう。

とはいえ、もし修正希望があったとしても、必ずしもすべてを指示通りに修正しなければならないわけではありません。取材対象者の修正の意図をしっかりと確認し、こちらから提案をしながら、記事の趣旨に反しないように修正しましょう。時には、取材対象者に理解を求めることも必要になります。そのためにも、取材申し込み時には企画内容をはっきりと伝えておくことが重要になるのです。

原稿執筆の3つの心得

【1】会話をそのまま書くだけでは意味がない

インタビュー記事は、会話をそのまま書いただけでは意味がありません。会話をそのまま記事にしても、読みやすくなることはまずないでしょう。取材対象者の発言を並べ替え、発言内容を補足し、読みやすいよう手を加えるのは悪いことではありません。むしろ必要な作業であり、ここでライターの手腕が発揮されると言っても過言ではありません。もし会話をそのまま扱いたいなら、記事ではなく動画コンテンツとして制作したほうがよいでしょう。

【2】書く内容は必ず選別・整理すべし

インタビュー記事の価値は、インタビュアーが取材対象者から有益な情報を引き出し、それを論理的にわかりやすく、魅力的に構成して言語化することで生まれます。ライターにとって、情報の取捨選択と整理は必須にして最重要な作業です。決して手を抜かないようにしましょう。

情報を取捨選択する際は、取材対象者目線ではなく「読者目線」で取り組むことが大切です。例えば、自社ブランドについてをテーマにインタビューすれば、取材対象者は当然ブランドに対する思い入れやこだわりを語るでしょう。しかし、記事に必要なのは「どれだけ思い入れがあるか、こだわっているか」という取材対象者の情熱ではなく、その思い入れやこだわりが技術やサービス、デザインを通じてどうブランドに反映され、ユーザー(読者)へのメリットにつながるのかということです。インタビュー時の話のボリュームや盛り上がりに惑わされず、読者の期待を満たす記事を作るために情報を選別していきましょう

【3】執筆よりも見直しに注力すべし

記事をスムーズに書くにはコツがあります。インタビュー記事に限ったことではありませんが、記事作成は執筆3割・見直し7割くらいで取り組むとよいでしょう。まずは集中して原稿を書き上げ、その後見直しする時間を十分に設けます。
なお、執筆した直後に見直しをしても、内容を完全に理解しているライターでは読みにくさや情報不足、表現の違和感に気づきません。数時間後、または翌日など時間を空けてからチェックするようにしましょう。

まとめ

良質なコンテンツを生み出し続けるのはとても難しいもの。世のメディア担当者は大変な苦労をしながら作業を進めていることでしょう。そんな苦しい状況を打破するため、取材やインタビューはとても有効な方法であると言えるでしょう。

一方で、対面でのコミュニケーションスキルや特有の表現方法など、通常の記事作成よりも技術が必要であるのも事実です。慣れないうちはそれなりの苦労をしながら進めることになりますが、スキルを身につければ、取材すればするほど扱う情報の幅が広がり、新しいコンテンツを生み出せるようになるでしょう。ぜひ、本記事を参考にチャレンジしてみてくださいね。

【参考】インタビュースキルを磨きたい方へ

ここまで、インタビューの事前準備から、インタビュー本番の流れ、原稿の執筆方法まで紹介してまいりました。この工程のなかで、もっとも技術が求められるのが「インタビュー本番」です。いかに読者に面白いと思ってもらえる情報をインタビューを通して伺えるのか、インタビュアーの腕の見せ所です。

しかし、なかなかインタビューのトレーニングができる場所は多くありません。いくつかインタビュー講座は存在しますが、インタビューの実践トレーニングまで行っているものは、さらに少なくなります。そこで、インタビューの実践トレーニングを積める講座を紹介します。それがVRで学ぶインタビュートレーニング講座です。

VRで学ぶインタビュートレーニング講座


この講座は、インタビューでよく起こる6つのシチュエーション(取材相手が取材に慣れていない、取材相手が取材慣れしている、取材相手が無口、取材相手がおしゃべり、取材時間が急遽短くなってしまった、取材相手を不快にさせてしまった)をVR上で体感することができます。NGパターンとOKパターンを学ぶことができ、また、テロップに合わせて声を出し、インタビューの疑似体験することも可能です。

インタビュースキルを磨くには「場数を踏む」ことに尽きます。インタビュースキルを磨きたい方は、ぜひご覧になってみてください。

編集協力:佐藤千夏

★当社は取材記事作成を含め記事作成に関するあらゆるご要望にお応えしてまいります。

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伊藤謙三
横浜出身。青山学院大学経済学部卒業後、フリーランス活動を経て編集者・ディレクターとして株式会社YOSCAに入社。2020年に「あなたのライターキャリア講座」を立ち上げ、講座の運営・開発を担当している。ライター向けPodcast「フリーライターのよりどころラジオ」のMCも務める。趣味は音楽鑑賞、スケートボード、麻雀。
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