Webライティングの書き方・ルールを解説!初心者でも失敗しない4つのコツも
( 最終更新日:2023年3月23日)
Webライティングにお困りの方に向けて、失敗しないためのWebライティングの書き方・記事作成の企画から投稿までの詳しいプロセスを紹介します。
Webライティングの経験がない方、駆け出しのライターさんにお伝えしたい情報をたっぷり詰め込んだので、本記事の内容をぜひ実践に活かしてください!
目次
Webライティングの書き方7つのステップ
Webライティングの具体的な書き方を7つのステップにまとめました。
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上記からもわかる通り、Webライティングは記事を執筆するまでの準備がかなり重要です。準備のクオリティ=記事のクオリティと言っても過言ではありません。記事のイメージがまとまらないまま執筆しないよう注意しましょう。
記事の目的を設定する
読者に響く効果的な文章を執筆するためにも、まずは目的を設定しましょう。
- サービス・商品・企業の認知度を高める
- 顧客との信頼関係を深めファンになってもらう
- ブランディングを強化する
- 自社に合った人材の採用
など様々な目的が考えられますが、一言に集約するなら「読者の考え方に変化をもたらすこと」といえます。単に情報を「認知」してもらうことから、実践や購買といった「行動」してもらうことまで幅があり、その間にも「もっと知りたい!」と興味を持ってもらうなど段階があります。
例を挙げて、記事の目的の違いを見てみましょう。
例1)
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例2)
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例1の記事では、複数のライター講座について知ってもらい、その過程で当社の運営する「あなたのライターキャリア講座」についても認知してもらうことが目的です。そのため、ライター講座の選び方について詳しく説明したり、できるだけ多くの講座を取り上げて良し悪しを紹介したりしています。
一方で、例2の記事の目的は、「あなたのライターキャリア講座」について深く理解してもらい、資料請求やお問い合わせ、お申し込みにつなげることです。こちらでは他の講座と比較するようなことはせず、読者にとって当講座がメリットのあるものだと感じてもらえるよう細部に至るまで紹介する内容となっています。
これらの記事は、いずれも記事の目的を事前に設定した上で執筆しています。記事の目的を設定することで、どんな情報が必要、または不要なのかを判断しやすく、読者が読みやすい記事を執筆できるようにもなるでしょう。
ちなみに、例1の記事では、例2の記事への誘導を図っています。商品やサービスへの申込みや購入などの「行動」を促すには「講座について認知してもらう→講座について深く理解してもらう→講座を検討してもらう→資料請求、お問い合わせなど、お申し込みをしてもらう」といった段階が必要です。
最終的なビジネスのゴールを達成するまでの道筋を描くように、記事ごとに目的を設定していきましょう。
読者を設定する
読者がどのような人物なのかはできるだけ詳細に設定しましょう。
読者の設定がないと、そもそも扱うべき記事内容を間違えてしまったり、説明の仕方が読者に合わないといった問題につながります。
たとえば……
・具体的な説明が知りたいのに概要しか載っていない
・初心者が見る記事なのに専門用語が多すぎて読みづらい
・自分の悩みを解決する情報が知りたかったのに商品の広告しかない
読者がこのように感じた場合、記事からの離脱にもつながります。記事を読んでもらえなければ、前項で設定した「記事の目的」も達成できませんよね。
こうした事態を防ぐには、以下のように読者の状況・悩み・背景をしっかり深掘りしておく必要があります。
・具体的な説明が知りたいのに概要しか載っていない
→想定読者は情報をすぐに実践で使いたいと思っているため、読者の周りで起こりそうな具体例を挙げて使い方をイメージしてもらおう!
・初心者が見る記事なのに専門用語が多すぎて読みづらい
→想定読者はこの分野について知識を持っていない人のため、なるべく簡単な表現を使ってシンプルに伝えよう!
・自分の悩みを解決する情報が知りたかったのに商品の広告しかない
→想定読者は〇〇という悩みを持っているため、まずは悩みに寄り添い、悩みを解決するための具体的な方法として商品を紹介しよう!
記事を書く際は読者の情報を詳細に設定しておき、記事を通して読者と正しくコミュニケーションを取れるように準備しましょう。
扱うトピックを決める
扱うトピックの基準は「読者が必要としている情報かどうか?」です。
読者はたくさんの記事を行きつ戻りつすることは避けたいはず。つまりは一つの記事だけを読んで全ての問題を解決することを望むはずです。記事内では読者が必要としている情報をできるだけ網羅することが求められます。そうした読者の課題解決への姿勢こそが、ひいては記事を検索結果で上位表示するためのSEO対策としても役立ちます。
たくさんのトピックを手元に集めるには「情報収集」が不可欠です。
情報収集の仕方には
- Web検索(SNSや口コミも含む)
- 行政機関の公開資料・民間の調査データ
- 書籍・新聞
- 自分で体験・経験する
- 周囲の人や有識者にインタビュー
- アンケートを取る
などがあります。読者の求めるトピックをたくさんリストアップするには、ChatGPTなどのチャットAIにアシストしてもらうことも今後は有効となってくるでしょう。
一方で、体験やそれに基づく考察は人間のライターの強みです。
Googleの検索品質評価ガイドラインでも、旧来の「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」(E-A-T)に「Experience(経験)」も加わったE-E-A-Tが重要とされるようになりました。
これまで必要だった正確な情報だけでなく、読者にとって有益な「リアルな体験」を盛り込むことが競合記事との差別化にもつながります。
記事構成を決める
記事構成の作成はWebライティングにおいて最も重要な工程です。記事の目的・想定読者・扱うトピックを設定したら、それらに基づいて記事の構成を考えていきます。
Webライティングの大まかな構成は
- リード文
- 本文
- まとめ文
が基本です。
以下で本文パートの構成作りの代表的な3つのコツを紹介しましょう。詳しい記事構成の作り方は、以下の参考記事にて詳細にまとまているので、興味のある方はご覧ください。
重要なトピックほど先に伝える
読者は自分にとって重要な情報、つまり自分の疑問に対する解決策(結論)を早く知りたがっています。読者の設定で分析した読者の悩みや疑問をもとに、伝えるべきトピックに優先順位をつけて並べ替えましょう。
一目で見てわかりやすい見出しを付ける
読者は、Web記事を読む際に見出しだけを流し見したり、気になるトピックのみを読むこともしばしば。そのため、タイトル・見出しだけでも記事の内容がなんとなく把握できるのが理想です。シンプルすぎても長すぎても、読者の混乱を招いたり魅力のなさにつながります。
段落ごとの内容まで簡単にまとめておく
記事の見出しだけをざっくりとまとめて執筆に入る方は多いのではないでしょうか。見出しを配置して記事の流れが把握できたと思っていても、執筆してみると意外と本文の流れまではイメージできていない場合もあります。箇条書き程度でも、その段落で何を伝えるか・どの順番で伝えるかまで決めておきましょう。
執筆する
記事の内容を明確に決めたら、執筆作業では本文を肉付けしていくのみです。
執筆作業中は、良くも悪くも記事の全体像よりも一つ一つの文に注目しがちです。誤字脱字や文末表現が連続してリズムが悪くなっていないかなど、細かなミスに注意しましょう。
読みにくい文章を回避するために意識すべきポイントは以下の3点です。
- 1文は40~70字以内にする
1文があまりにも長すぎると主語述語の距離が遠くなったり、意味を理解しづらい文章になります。短く切れるところは切り、シンプルな文章を目指しましょう。 - 文末表現の連続を避ける
「〜です」や「〜ます」など同じ文末表現が3連続以上になると、文章のリズムが悪くなってしまいます。適宜、語順を入れ替えるなどで連続を避けましょう。 - 読点のリズムに注意する
読点は1文あたりに2〜3個程度にしましょう。読点が多すぎると1文がぶつ切りになり、読みづらさ・リズムの悪さにつながります。
句読点の使い方については以下の記事も参考になります。使い方にお悩みの方は、あわせてご覧ください。
推敲する
推敲とは、文章の誤りを修正し、記事内容が適切かどうか検討する作業を指します。
推敲は執筆の翌日以降にするか、第三者に内容のチェックを依頼してみることもおすすめです。執筆直後は記事に目が慣れているため、チェックが甘くなってしまうことがあります。
推敲する際の具体的なチェックポイントは主に以下の5つです。
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文章の細かいミスだけでなく、記事全体を読み通して感じた違和感や情報の不足感がないかなどを確認し、読者にとってベストな状態を目指しましょう。
記事を公開する
Web記事を公開する際は、誤字脱字など基本的なミスがないかの最終確認も行ないつつ、記事の見やすさにも配慮しましょう。
具体的には、
- 画像を配置して記事内容を一目でわかりやすくする
- 重要な情報は太字やハイライトを付ける
- PCでのプレビューだけでなく、スマホサイズでのプレビューも確認する
といった点です。
文章のクオリティが高くても、視覚的に見づらい・読みにくい記事はもったいないですよね。こうした工夫も読者への思いやりのひとつです。
また、サイト内に関連記事があれば内部リンクを貼って案内してあげましょう。
内部リンクを貼ると、
- 関連性の高いリンクを貼ることでページの評価が高まりSEO対策になる
- 読者が知りたい情報をさらに提供しWebサイトの滞在時間を長くできる
など、Webサイト全体のクオリティアップにもつながります。
これらの工夫を終えたら、いよいよ記事公開です。公開後も放置せず、定期的にリライトしたり新しい情報を追加するなどさらに良質な記事を目指しましょう。
Webライティングで意識したい書き方4つのコツ
常に結論を意識する
Webライティングでは、重要な情報を先に伝えるのがコツです。記事全体の結論はもちろん、段落ごとに伝えたい結論も先に述べておきましょう。
Web記事を読む読者は
- 記事を少し読んで「違うな」と感じたらすぐ離脱してしまう
- 簡単かつ早く情報を手に入れたいと思っている
という特徴があります。
記事の離脱率を下げるためにも、結論を先に述べて読者の満足度を高める工夫が大切です。
一文一義を意識する
一文一義(いちぶんいちぎ)とは、1つの文に対して1つの情報を書くという意味です。一文に情報を詰め込みすぎず、できるだけシンプルに短くまとめましょう。執筆のコツでも「1文は40〜70字以内にする」とお伝えしたように、長すぎる一文・情報量の多すぎる一文は読者にとってストレスになります。
1つのトピックに対して多くの情報を伝えたい場合は、文章とあわせて箇条書きや表といった視覚的な伝え方を使うのも有効です。
難しい言葉・専門用語を使わない
読者にもよりますが、記事内では難しい言葉や専門用語はできるだけ使わない方が望ましいです。
皆さんも、その分野について精通している人と話すときと、まったくの素人と話すときとでは、物事の説明の仕方を変えるのではないでしょうか?読者がどのような前提知識を持って記事を読むかを想定し、情報の伝え方を工夫しましょう。
難しい言葉・わかりづらい専門用語を避けるひとつの基準として「中学生が読んでも理解できるかどうか」があります。難解な熟語や漢字表記の使いすぎも読みにくさや理解しにくさにつながるため、適宜変更するのがおすすめです。
視覚的な読みやすさも意識する
記事を執筆していると「テキスト」で伝えることに集中しがちですが、記事内にある画像やイラストは読者の視線を集める効果があります。また、適度な目の休憩にもなるため、より読みやすい記事にもなります。
特にシステムの仕組みや作業フロー、商品同士の比較といった情報は図示した方が一目で理解しやすいです。グラフでデータを示すのも有効です。テキストだけにこだわらず、視覚的な工夫も利用しましょう。
また、画像を他サイトから引用する場合は出典URLを示すことも忘れずに。
実践!メディア別Webライティングのテクニック集
ここからは、Webライティングを実践で活かすためにメディアごとの書き方のコツを紹介します。
Webライティングの考え方を活かせるメディアは主に以下の5つです。
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オウンドメディア・ブログ
企業のオウンドメディアやブログでは、SEOを意識するのが重要です。検索ユーザーの目につかず読んでもらえなければ、記事作成の意味がありません。
記事タイトルに対策したいキーワードを盛り込む、競合ページの内容を盗用しない、といった当たり前のSEO知識は持っておきましょう。
また、最も重要なのは、SEOのために文章を書くのではなく、読者の疑問・課題に対して説得力のある解決策を提示することです。SEOのテクニックに引っ張られすぎないよう注意しましょう。
SEOライティング、オウンドメディアの立ち上げについてさらに知りたい方はこちらの記事もチェックしてみてください。
メルマガ
メルマガの開封率は一般的に37.4%、その後のクリック率はたったの4.84%(※1)です。メルマガは人によっては毎日さまざまな企業から大量に届くため、よほど魅力を感じなければ見てもらえません。まずは読まれることが重要です。
開封率アップのコツは、タイトルにあります。読者が魅力的なメルマガだと感じてクリックしてくれるかどうかはほとんどタイトル次第です。
タイトル付けのコツは3つあります。
- 限定性がある→「残り○席」「緊急」「先着○名様」など
- 具体性がある→「○月○日○時より」「○%が知らない」など
- 利益がある→「たった5分でわかる!」「〇〇な方必見!」など
タイトルでは一瞬で読者に読むメリットを伝え、興味を引きましょう。
本文の考え方は基本的にWebライティングの流れと重なりますが、さらに詳しい運用の仕方やメルマガの企画まで以下の記事で紹介しています。
(※1)平均メール開封率レポート 【2022年版】 業種別・地域別(国別)の最新情報
SNS(Twitter・Instagram)
SNSでの情報発信で重要なのは、短くシンプルに、読み手にメリットのある情報、またはリアクションしたくなる情報を発信することです。TwitterやInstagramの投稿はタイムライン上でどんどん流されていきます。流し読みでも読者の目に留まるためには、端的にメッセージを伝えましょう。
意識すべきコツは
- 結論を先に書く
- 1投稿につき1メッセージに絞る
- 画像や【】などの記号で読みやすくする
です。
どれもWebライティングにおける重要なポイントを凝縮したものになります。
簡単に見えるSNS投稿ですが、読者の設定や投稿の目的も考慮して、フォロワーとのコミュニケーションに活かしましょう。
記事広告
記事広告では、CV(コンバージョン)をより意識しましょう。コンバージョンとは日本語で「成果」を指し、Webライティングではサービスや商品の購入・お問い合わせなどが成果にあたります。
基本的な流れ・考え方はWebライティングの書き方の通りですが、記事広告ではサービス・商品を使うことで得られる利益や未来をより明確に描きましょう。
単なる商品の説明にとどまらず、
- サービス・商品を利用する効果
- 具体的な使用イメージ
- 他のお客様からの評価や感想
などを掲載し、より強くそのサービス・商品が欲しい!という感情を引き出せます。
また、CVへの動線を記事の中に配置しましょう。ボタンやバナーがあれば、記事の途中であっても気になった読者がクリックできます。
LP(ランディングページ)
LP(ランディングページ)は、文字通り「読者がリンク先で降り立った(ランディングした)ページ」です。主に広告やバナーなどをクリックした時に表示されるページで、サービス・商品を購入してもらうことを目的としたページを指すことが多いです。売上に直結するページとあって、ウェブ担当者が特に力を入れるページであるともいえます。
このような商品を販売するページのライティングは、しばしば「セールスライティング」とも呼ばれます。ここでは「セールスライティング」の有名な型(テンプレート)を2つご紹介しましょう。
①新PASONAの法則
新PASONAの法則は広告でよく使われる構成で、詳細は以下の通りです。
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②QUESTの法則
QUESTの法則も新PASONAの法則と同じく広告でよく使われます。より悩みを明確に持っている読者に広告を打つときに有効です。詳細は以下の通りです。
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まとめ
本記事では、Webライティングの書き方やコツについて詳しく解説しました。
Webライティングはうまく使えば企業イメージアップ・売り上げアップ・採用の成功などさまざまな効果をもたらします。しかし、闇雲に記事を量産しても、何が効果的なのかを見極めるのは難しいですよね。
どのメディアを使うにしても、「誰のどのような悩みが解決できる記事なのか」をしっかりと提示するのがWebライティングの基本的な考え方です。読者の満足度は、企業への信頼や好意にもつながります。
Webライティングの書き方・ルールを使って、より良い記事作成に役立ててください!
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