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キーワード出現率とは?SEO効果や調べ方、優先したい対策を解説

キーワード出現率とは?SEO効果や調べ方、優先したい対策を解説

最終更新日:2024年5月7日)

かつてのSEO対策は、キーワード(検索クエリ)を含めるほど有利とされてきました。しかし、検索エンジンのアルゴリズムが進歩したことで、有効な施策は変わってきています。

2024年現在、キーワード出現率を高める施策にはどれくらいの効果があるのでしょうか。本記事では、キーワード出現率を高める効果や調べ方、SEO対策で意識したいポイントなどを解説します。

◉本記事の著者
片山雄平
1988年生まれのフリーライター兼編集者。2012年からフリーライターとして活動し、2015年には編集者として株式会社YOSCAに参画。金融やビジネス、資産運用系のジャンルを中心に、5,000本以上の執筆・編集経験を持つ。他にも中小企業への取材や他ライターのディレクション等、様々な形でコンテンツ制作に携わっている。

SEO対策でキーワード出現率を意識する必要はない

結論からいうと、キーワード出現率を増やすSEO施策は古いものになっています。Googleなどの検索エンジンは、キーワード出現率よりもコンテンツの質を重視しているためです。

ただし、対策キーワードが一度も含まれないコンテンツは、テーマの軸や伝えたいポイントが曖昧になってしまいます。そのため、ユーザーが知りたがっている情報(検索意図)に合わせて、適度に対策キーワードをつかうことが望ましいでしょう。

参考として、以下ではキーワード出現率を1~3%と仮定して、使用回数の目安を簡単にまとめました。

コンテンツの単語数キーワード使用回数の目安
100単語1~3回
300単語3~9回
500単語5~15回
1,000単語10~30回
2,000単語20~60回
3,000単語30~90回

なお、コンテンツの内容によって適した使用回数は異なるので、上の表はあくまで参考程度に留めてください。

キーワード出現率とは

キーワード出現率とは、ひとつのコンテンツの中で特定のキーワードが「どれくらいの割合で出現するか」を表す指標です。キーワード比率やキーワード出現頻度と呼ばれることもあり、通常は以下の式によって計算されます。

キーワード出現率(%)=キーワード出現回数÷総単語数

仮に総単語数が500語のコンテンツでキーワードが10回登場した場合、キーワード出現率は2%(10回÷500語)になります。なお、総単語数の代わりに文字数を使用すると、計算結果が変わってしまうので注意してください。

SEO対策の場合、特定のキーワードには「検索クエリ」や「複合キーワード」を用いることが一般的です。

(※)検索エンジンに入力されるキーワードを「検索クエリ」、メインである先頭のキーワードと組み合わせて使用される検索キーワードを「複合キーワード」という。

キーワード出現率を増やすとSEO効果はある?

2024年4月現在、キーワード出現率を増やすだけのSEO対策は効果がないとされています。なぜSEO効果が期待できないのか、ここからは検索エンジンの変化や仕組みについて解説します。

以前はキーワード出現率5~7%が目安だった

一説によると、検索エンジンのアルゴリズムは以下のように変化しています。

<1990年代>

アルゴリズムの精度が低く、検索クエリを多く含むコンテンツが評価されていた。

<2000年代>

徐々にキーワード出現率の重要度が低下。特にキーワードを詰め込んだだけの低品質なコンテンツは、ペナルティによって検索順位が下げられる。

<2010年以降>

キーワード出現率の重要度がさらに低下する。2014年にはGoogleのサーチ・アドボケイトであるジョン・ミュラー氏が、「キーワード出現率には特に注目していない」と発言した。

<ジョン・ミュラー氏の発言>
(原文)QUOTE:  “Keyword density, in general, is something I wouldn’t focus on. Search engines have kind of moved on from there.

(日本語訳)一般的に、キーワードの密度は我々が重視する要素ではありません。検索エンジンは、キーワード出現率を重視する仕組みからさらに進化しました。

引用:SEO CONSULTANCY「What is the best keyword density percentage for SEO?

2000年代には、最適なキーワード出現率についての議論が多方面で交わされ、一般的な見解では5~7%が目安とされました。しかし、2010年からは検索エンジンの進歩にともなって、キーワード出現率の重要性が大きく低下しています。

現在では文脈に合ったキーワードの使用が基本に

2010年以降、Googleは文脈に合ったキーワードの使用を推奨しています。また、過剰なキーワードの使用はスパムとみなされ、検索順位低下などのペナルティ対象になる可能性があります。

<Googleによるスパムの解釈(キーワードの乱用について)>
キーワードの乱用とは、Google 検索結果のランキングを操作する目的で、ウェブページにキーワードや数字を詰め込むことです。キーワードの乱用では、不自然にリストやグループの形式を使ったり、関連性のない場所でキーワードが記載されたりする傾向があります。キーワードの乱用の例としては、次のようなものが挙げられます。

・実質的な付加価値のない電話番号の羅列
・ウェブページが特定の都市や地域に関する検索結果の上位に掲載されるようにするために、都市名や地域名を羅列したテキストのブロック
・同じ単語や語句を不自然なほど繰り返すこと

引用:Google検索セントラル「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー | Google 検索セントラル  |  ドキュメント  |  Google for Developers

むやみにキーワードを増やす施策は「キーワードスタッフィング」と呼ばれており、度合いによっては検索結果から除外される可能性もあります。そのため、現在のSEO対策では自然な文章を心がけて、読みやすく有益なコンテンツにすることが重要です。

株式会社YOSCAへSEOコンテンツの制作についてお問い合わせ

上位コンテンツのキーワード出現率を調査

現在はキーワード出現率を意識する必要はないものの、検索上位コンテンツの傾向が気になる方もいらっしゃるでしょう。以下では3つの検索クエリを対象に、検索上位5位までのキーワード出現率を調査しました(※2024年5月1日現在)。

検索クエリについては、生成AI(ChatGPT3.5)が指定したものをピックアップしています。

キーワードキャンプ 東京ペット 自然食ヨガ 初心者
検索順位以下、キーワード出現率
1位キャンプ:3.33%
東京:7.93%
ペット:0.71%未満
自然食:0.71%未満
ヨガ:4.85%
初心者:1.53%
2位キャンプ:2.80%
東京:1.38%
ペット:0.99%未満
自然食:0.99%未満
ヨガ:4.52%
初心者:1.61%
3位キャンプ:3.91%
東京:1.67%
ペット:0.78%未満
自然食:0.78%未満
ヨガ:4.0%
初心者:4.0%
4位キャンプ:1.97%
東京:2.11%
ペット:0.91%未満
自然食:1.22%
ヨガ:2.31%
初心者:0.69%未満
5位キャンプ:6.43%
東京:1.24%
ペット:0.78%未満
自然食:0.78%未満
ヨガ:1.35%
初心者:0.61%未満

(※末尾に「未満」がついているものは、ページ内の使用回数ランキングが20位未満の単語)

参考として、当社が検索順位5位(※2024年5月1日時点)を獲得している下記のコンテンツについても、同様の調査を行ってみました。

参考記事

対策キーワードは「ロングテール SEO」を想定していますが、いずれの語句もキーワード出現率は2.79%です。ここまでの調査結果から、以前は目安とされていた5~7%を目指す必要性はないことがわかります。

キーワード出現率の調べ方は?2つの無料ツールと手順

自サイトや競合サイトのキーワード出現率は、どのような方法で調べればよいのでしょうか。ここからは、キーワード出現率を調べられる2つの無料ツールと、実際の利用手順を紹介します。

1.ファンキーレイティング [FunkeyRating]

(引用:FunMaker「ファンキーレイティング[FunkeyRating] | 出現率チェックができる無料SEO対策ツール」)

システム開発などを手がける、アンドバリュー株式会社が無料公開しているツールです。URLを入力すると、出現率が高い上位20位のキーワードが表示されます。

<キーワード出現率を調べる手順>
手順1:調べたいコンテンツのURLを取得する
手順2:ツールのトップページにアクセスする
手順3:入力欄に取得したURLを入力する
手順4:「チェック」を選択する

チェックを選択する前に「ターゲットのキーワード」を入力しておくと、結果画面でキーワードがマーキングされ、目標値までの増加数(減少数)も表示されます。なお、ページ上部の「テキストを入力」を選択すれば、テキストデータでの分析も可能です。

2.キーワード出現率チェック(ohotuku.jp)

(引用:ohotuku.jp「キーワード出現率チェック|SEOチェックのためのSEOツール集 ohotuku.jp」)

SEO業者の株式会社ディーボが提供する、シンプルなUIの無料ツールです。調査したいウェブサイトのURLを入力すると、最大で上位50位までの使用キーワードが表示されます。

<キーワード出現率を調べる手順>
手順1:調べたいコンテンツのURLを取得する
手順2:ツールのトップページにアクセスする
手順3:入力欄に取得したURLを入力する
手順4:「チェックする」を選択する

キーワードや出現率目標を入力すると、対象のキーワードがマーキングされ、目標値までの追加数(削除数)も表示されます。

キーワード出現率より優先したい要素3つ

検索上位を獲得するには、どのような点を意識してSEO対策をすればよいでしょうか。以下では、キーワード出現率より優先したい要素について解説します。

1.有益かつ読みやすいコンテンツか

検索エンジンから評価されるには、独自性のある有益なコンテンツを提供することが前提条件です。ほとんどのユーザーは、何らかの疑問や悩みを解消するために検索エンジンを利用するため、検索意図に応えていないものは優れたコンテンツといえません。

また、Googleはコンテンツの内容に加えて、UX(ユーザーエクスペリエンス)の重要性も説いています。

<UXの重要性について>
世の中にはサイトがあふれています。優れたコンテンツを作成するだけでなく、他のサイトに差をつけることがきわめて重要です。では、どうすればよいでしょうか。その方法のひとつは、素晴らしいユーザー エクスペリエンス(UX)を提供することです。

引用:Google AdSense「ウェブサイトの UX 戦略を見直す方法

UXとは、ユーザーの体験を表す用語です。UXを満たすと、コンテンツを読んだユーザーは「スムーズに最後まで読めた」「楽しく読み進められた」といった感想をもつため、サイト内回遊率や滞在時間を改善することにつながります。

そのため、SEO対策では「読みやすいコンテンツにすること」も意識しなければなりません。キーワードを適切につかうだけではなく、箇条書きや図表なども活用しながら、コンテンツ全体の見せ方にもこだわりましょう。

2.良質な被リンクを獲得できるか

被リンクの質と数も、コンテンツの評価を決める重要な指標です。運営年数が長く信頼度の高いサイトから参考資料として引用されるなど、良質な被リンクを獲得するほど、ウェブサイト全体(ドメイン)の評価は上がるといわれています。

ただし、過度な被リンク施策はペナルティの対象になるため、ナチュラルリンク(自然な形での被リンク)を獲得する必要があります。ナチュラルリンクの増やし方については、下記の記事をぜひ参考にしてください。

参考記事

3.タグを活用できているか

本文のキーワード出現率を意識する必要はありませんが、主要なタグにはキーワードを入れることが望ましいといわれています。主要なタグとは、「タイトル」「見出し」「メタディスクリプション」の3つです。

これらのタグは、コンテンツの内容を端的に表すだけではなく、クローラー(※)にページ情報を伝える役割も果たしています。そのため、主要なタグをうまく活用すると、ユーザーと検索エンジンの両方に「どのような情報・価値があるコンテンツなのか」を伝えやすくなります。

(※)検索エンジンの表示順位を決めるために、ウェブサイトを巡回してデータ化するボットのこと。

タグにキーワードを入れるポイント

コンテンツの主要なタグには、どのような形でキーワードを入れるべきでしょうか。ここからは3つの要素にわけて、タグにキーワードを入れるポイントについて解説します。

タイトル(titleタグ)

タイトルにキーワードが含まれていないと、コンテンツの内容をイメージすることは難しくなります。タイトルはユーザーに「なにを知れるのか」を伝えるタグなので、対策キーワードは必ず入れましょう。

また、わかりやすいタイトルを設定するには、以下のポイントを意識することが重要です。

<タイトル設定時のポイント>
・対策キーワードは左側(先頭の近く)にもってくる
・別のコンテンツで同じ対策キーワードをつかうことは避ける
・不要な情報は入れず、要点を表す語句で構成する

本記事のタイトルも、対策キーワードである「キーワード出現率」を先頭にしています。

見出し(hタグ)

h2やh3などの見出しも、左詰めに対策キーワードを入れることが望ましいとされています。必ず守るべきルールではありませんが、特にh2については「(対策キーワード)の〇〇」の形式にすると、内容をイメージしやすくなるためです。

ただし、本文の内容に合わせることが前提なので、無理に対策キーワードを入れる必要はありません。本記事でも、「キーワード出現率」を入れることが難しい見出しについては、わかりやすさを優先しています。

メタディスクリプション(meta descriptionタグ)

検索結果に表示されるメタディスクリプションは、コンテンツの内容を端的に表すものです。このタグにも対策キーワードを入れると、ユーザーが内容をイメージしやすくなります。

また、メタディスクリプションには共起語やサジェストワードも入れることが理想とされています。共起語やサジェストワードの概要を知りたい方は、下記の記事も併せてチェックしてみてください。

参考記事

Googleサジェストを完全解説 − SEO対策での活用方法も紹介

キーワード出現率よりユーザーファーストを優先しよう

SEO戦略のなかで、キーワード出現率の優先度は低いといえます。ただし、コンテンツのジャンルや内容によっては、検索上位コンテンツのキーワード出現率を分析すると、参考データとして活用できることもあるでしょう。

いずれにせよ、SEO対策の優先事項はユーザーファーストであり、有益かつ読みやすいコンテンツが評価されます。キーワード出現率はあくまで参考程度に留めて、関心をひきやすいコンテンツ製作を目指しましょう。

実際の施策でお困りのことがございましたら、ぜひ当社にご相談くださいませ。YOSCAでは経験豊富な編集者や専門ライターが、SEOコンテンツの製作をお手伝いさせていただきます。

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片山 雄平
1988年生まれのフリーライター兼編集者。2012年からフリーライターとして活動し、2015年には編集者として株式会社YOSCAに参画。金融やビジネス、資産運用系のジャンルを中心に、5,000本以上の執筆・編集経験を持つ。他にも中小企業への取材や他ライターのディレクション等、様々な形でコンテンツ制作に携わっている。