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ページランクとは?仕組みや調べ方、改善のポイントを徹底解説

ページランクとは?仕組みや調べ方、改善のポイントを徹底解説

最終更新日:2024年5月14日)

検索エンジンがウェブサイトを評価する基準のひとつに、「ページランク」と呼ばれる要素があります。ページランクはウェブサイト全体(ドメイン)の評価に影響するため、SEO対策で軽視することはできません。

ページランクはどのような指標であり、どのように改善をすればよいのでしょうか。本記事では、ページランクの仕組みや調べ方、改善する方法などを紹介します。

◉本記事の著者
片山雄平
1988年生まれのフリーライター兼編集者。2012年からフリーライターとして活動し、2015年には編集者として株式会社YOSCAに参画。金融やビジネス、資産運用系のジャンルを中心に、5,000本以上の執筆・編集経験を持つ。他にも中小企業への取材や他ライターのディレクション等、様々な形でコンテンツ制作に携わっている。

ページランク(PageRank)とは?

ページランクとは、Googleの検索エンジンがウェブサイトを評価する指標のひとつです。Google独自のアルゴリズムである「PageRank™」は、被リンクの数や質からページランクを評価しており、このスコアが高いほど検索上位を獲得しやすい傾向があります。

<PageRank™アルゴリズムについて>
Google では、200 以上の基準と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。特許を取得した PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最も良い情報源として投票されているかを分析します。

引用:Google「Google が掲げる 10 の事実

上記の通り、Googleは200以上の基準からウェブサイトを評価しているため、ページランクだけで検索順位が決まることはありません。ただし、ウェブ上での人気度や信頼性を表していることから、ページランクの向上は重要なSEO施策と考えられます。

2016年4月からページランクは非公開になった

2024年4月現在、Googleのページランクを運営者が確認することはできません。以前は「TBPR(Toolbar PageRank)」と呼ばれるツールでスコア(0~10の11段階)を確認できましたが、2016年4月からは同サービスが廃止されました。

ただし、Googleは依然としてページランクを重視しており、評価を細分化した「Real PageRank」によって、ウェブサイトを評価していると言われています。

ページランクの仕組み

ページランクの仕組みは公開されていませんが、Googleは2006年にランキングを作成するシステムの特許を取得しています。

参考:Google Patents「US9165040B1 – Producing a ranking for pages using distances in a web-link graph

かつては「被リンクの数」と「リンク元のページランク」でスコアが算出されていましたが、上記のシステムでは「シードセットからの距離」も計算式に含まれています。シードセットとは、Googleから信頼性が認められたウェブサイト群であり、以下のものが該当すると考えられます。

  • 学術機関のウェブサイト
  • 公的機関のウェブサイト
  • 大手のメディア
  • 良質な被リンクの多いウェブサイト

2006年以降、ページランクに関する新たな特許は取得されていないため、現在でもシードセットからの距離は重要な指標といえるでしょう。具体的にどのような仕組みになっているのか、以下では3つの要素に分けて解説します。

1.ナチュラルリンクの数が多いほど評価される

一般的に、被リンクの数は多いほど望ましいとされますが、どのような被リンクも評価されるわけではありません。Googleは検索エンジンの質を保つために、検索結果の操作を目的にしたリンクをペナルティの対象にしています。

<リンクスパムについて>
Google は、ウェブページの関連性を判断するための要素としてリンクを使用しています。Google 検索の検索結果ランキングを操作することを目的としたリンクは、リンクスパムと見なされる場合があります。これには、自分のサイトへのリンクを操作する行為も、自分のサイトからのリンクを操作する行為も含まれます。

引用:Google検索セントラル「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー | Google 検索セントラル  |  ドキュメント  |  Google for Developers

したがって、ページランクの向上を目的とした被リンクは、自然な形で獲得しなければなりません。自然な形とは、自サイトを訪れたユーザーが関心をもち、参考資料などとして活用されるようなケースを指します。

一般的に、自然な流れで獲得した被リンクは「ナチュラルリンク」と呼ばれています。ナチュラルリンクを増やす施策については、下記のページをぜひ参考にしてください。

参考記事

2.リンク元のページランクが高いほど評価される

同じ被リンクでも、リンク元のページランクによってSEO効果は変わります。そのため、ページランクが低いウェブサイトからの被リンクを集めても、期待しているほどの効果は表れないかもしれません。

具体的な仕組みは公開されていませんが、以下ではページランクのイメージ図を紹介します。

例外もありますが、基本的には被リンクを多く集めている(=ページランクが高い)ウェブサイトから被リンクをされると、自サイトのページランクは上がります。図にすると以下のような構造なので、検索エンジンによるランクづけは「民主主義の選挙」と仕組みが似ています。

上図のように、ページランク(被リンクの評価)はウェブサイト間で流動的に受け渡されていくことから、この構造は「リンクジュース」と呼ばれることもあります。

3.シードセットからの距離が近いほど評価される

シードセットからの距離とは、Googleが信頼するウェブサイト群から見たときに、自サイトが「何階層目の被リンクに該当するか」を表す指標です。たとえば、以下の図では3階層目にあるウェブサイトよりも、2階層目にあるウェブサイトのほうが高い評価を得やすくなります。

シードセットからの距離を近づけるには、公的機関などから参照されるデータを公開したり、注目されるトピックを発信したりなどの工夫が必要です。

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ページランクの調べ方は?確認できるツール3選

2024年現在、Googleのツールでページランクを調べることはできませんが、別のツールでは類似したスコアを確認できます。以下では、ページランクを確認できる3つのツールを紹介します。

ドメインと各コンテンツのページランクを調査/Moz

(引用:SEOMoz「Moz – SEO Software for Smarter Marketing」)

米国のSEOMoz社が提供するMozは、ドメインパワーや競合サイトの分析ができるSEOツールです。調べたいドメインを入力すると、ウェブサイト全体(ドメイン)のページランクである「Domain Authority」と、ページごとの「Page Authority(PA)」が表示されます。

<ページランクを確認する手順>
手順1.トップページにアクセスする
手順2.右上の「Log in」を選択する
手順3.「Sign up」を選択し、有料会員登録を済ませる
手順4.ログインをする
手順5.ドメインを入力して「Search」を選択する
手順6. 「Domain Authority」と「Page Authority」を確認する

2024年4月時点での利用料金は月額99ドルから、日本円に換算すると毎月約15,000円から利用できます。

※1ドル=156円として計算(2024年4月時点での為替レート)。

初心者でも包括的なSEO分析ができる/ahrefs

(引用:フルスピード「SEOの被リンク分析・競合調査ツール | Ahrefs(エイチレフス)」)

シンガポールのAhrefs社が開発した、包括的なSEO分析ができるツールです。初心者でも使いやすいUIであり、ドメイン単位やページ単位での分析ができます。

<ページランクを確認する手順>
手順1.トップページにアクセスする
手順2.会員登録をして有料プランを申し込む
手順3.ログインする
手順4.ドメインまたはURLを入力し、「Search」を選択する
手順5.上部に表示される「DR」と「UR」を確認する

DR(Domain Rank)はドメインごとのページランク、UR(URL Rank)はコンテンツごとのページランクです。いずれもスコアが100に近いほど、良質な被リンクを多く獲得していることを表します。

利用料金は月額12,500円から、2024年現在では4つのプランが展開されています。

被リンクの質と量をスコア化してくれる/Majestic

(引用:Majestic「SEO 被リンクチェッカーとリンク構築ツールセット | Majestic.com」)

英国のMajestic社が提供する、主にSEOの競合分析が行えるツールです。ページランクについては、被リンクの質を表す「TF(トラストフロー)」と、量を表す「CF(サイテーションフロー)」に分けて表示されます。

<ページランクを確認する手順>
手順1.トップページにアクセスする
手順2.会員登録をして、有料プランに申し込む
手順3.入力欄にURLを入力する
手順4.「TF」と「CF」を確認する

用途に合わせて3つのプランが展開されており、お手頃なLITEプランは月額49.99ドルから利用できます。

ページランクを高める6つの方法

自サイトのページランクを高めるには、自然な形で被リンクを増やす必要があります。売買などで一時的に被リンクを増やす方法は、長期的なSEO効果が見込めないためです。

ここからは6つの方法に分けて、ページランクを高める実践的なテクニックを紹介します。

1.有益かつ独自性のあるコンテンツを発信する

ページランクを高めるには、外部サイトの運営者やユーザーからの被リンクを集める必要があります。そのため、まずは自サイトのコンテンツを充実させることから考えましょう。

有益かつ独自性のあるコンテンツには、以下のような特徴があります。

<良質なコンテンツの特徴>
・E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を満たしている
・外部サイトにはない情報が盛り込まれている
・図表で理解を助けるなど、ユーザーファーストが意識されている
・基礎知識に加えて、実践的なテクニックが紹介されている
・最新情報が反映されている

なかでもE-E-A-Tは、Googleの品質評価ガイドラインにも記載されている重要な要素です。コンテンツ製作の基本となるため、SEO対策に取り組んでいる方は下記のページもチェックしてみてください。

参考記事

2.一次情報を積極的に掲載する

一次情報を掲載すると、コンテンツの信頼性を担保でき、かつ最新の情報をとり入れやすくなります。一次情報とは、実際に体験をした人や調査を行った人が発信した情報です。

本記事でも信頼性を高める目的で、Googleによる一次情報を掲載しています。ウェブ上では誰もが情報を発信できるからこそ、運営者は正しい情報のみを掲載することが重要になります。

Googleが「シードセットからの距離」でページランクを計算している理由も、信頼性を担保する取り組みのひとつと考えられます。情報の信頼性はどのようなジャンルにも求められるので、一次情報は積極的に掲載しましょう。

3.内部リンクでユーザーの利便性を高める

内部リンクとは、同一のウェブサイト内でコンテンツ同士をつなぐ取り組みです。本記事でも、ナチュラルリンクやE-E-A-Tの項目で内部リンクを掲載しています。

適切な内部リンクを設置すると、ユーザーが関心をもちそうな情報を提供できるため、被リンクを獲得することにつながります。また、サイト回遊率や滞在時間が改善し、長期的なSEO効果が期待できる場合もあるでしょう。

内部リンク施策については、下記のページで詳しくまとめています。

参考記事

4.相互リンクの機会を増やす

複数のウェブサイト間でお互いをリンクする「相互リンク」も、ページランクの向上につながります。関連性の高いウェブサイト間で相互リンクを結ぶと、いずれかに訪れたユーザーが行き交う機会を増やせるため、アクセス数やCV数の改善にも役立ちます。

ただし、過度な相互リンク施策はペナルティの対象になる恐れがあるため、正しい方向性で計画を立てなければなりません。相互リンク施策の基礎知識やテクニックを知りたい方は、下記のページをぜひ参考にしてください。

参考記事

5.古いコンテンツをリライトする

ウェブサイトを長く運営していると、コンテンツの情報が古くなったり、リンク切れのページがでてきたりします。そのまま放置すると、検索エンジンの評価が下がるだけではなく、ユーザーの利便性も悪化してしまうため、古いコンテンツはこまめに更新しましょう。

ユーザーを意識したリライトのテクニックについては、下記の記事で詳しく解説をしています。

参考記事

なお、すでに類似するテーマで新しいコンテンツを製作している場合は、古いページからリダイレクトさせる方法もひとつの選択肢です。

6.SNSを活用する

拡散力が高いSNSの運用も、被リンクの獲得につながる施策です。

SEOの観点では、共有機能による被リンクの獲得は無効とされています。しかし、関心をもったユーザーが自サイトに訪問し、ウェブサイトなどで紹介をしてくれるかもしれません。

新しいコンテンツをアップしたり、コンテンツ自体にシェアボタンを設置したりなど、SNSにはさまざまな活用方法があります。ただし、サービスによってユーザー層や雰囲気は異なるので、運用の前には各SNSの特徴を分析してください。

ページランク施策の注意点

ページランクを高めることだけに目が向くと、本来の目的を見失うことがあります。ここからは、ページランク施策で注意したいポイントやリスクについて解説します。

過度な施策はペナルティの対象になる

被リンクの獲得のみを目指すなど、過度な施策はGoogleのペナルティ対象になる恐れがあります。検索エンジンからペナルティを受けると、検索結果に反映されなくなったり、検索順位を下げられたりするリスクがあるので、極端なSEO対策は望ましくありません。

具体的にどのような行為が禁止されているのか、以下では一例を紹介します。

<Googleがスパムリンクとみなす行為の例>
・金銭のやり取りによる被リンクの獲得
・過度な相互リンク
・自動化されたプログラムをつかった被リンクの獲得
・質の低いブックマークサイトからの被リンク
・コメント欄などで作為的に記載された被リンク

参考:Google検索セントラル「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー | Google 検索セントラル  |  ドキュメント  |  Google for Developers

検索エンジンは、ユーザーにとって利用しやすいサービスであることが前提です。そのため、ユーザーファーストの考え方から離れたSEO施策は、ペナルティの対象になる可能性があります。

この方向性はしばらく続くことが予想されるので、まずは被リンクを増やすことよりも、有益かつ独自性のあるコンテンツ製作を意識してください。

ページランクはあくまで指標のひとつでしかない

本記事で紹介したページランクは、あくまで良質な被リンクをどれだけ集めているかを示す指標です。Googleなどの検索エンジンは、さまざまな要素から検索順位を決めているため、ページランクのみに絞ったSEO対策は望ましくありません。

アクセス数やCV数を増やすには、ユーザーファーストのコンテンツ製作が基本になります。ウェブサイトの特性にもよりますが、被リンクの獲得だけを目指す施策より、ユーザー属性を分析してコンテンツの方向性を考えるほうが、有益なSEO対策になる可能性があります。

ページランクを上げることはひとつの手段なので、ウェブサイト運営の目的を見誤らないように注意してください。

サイトを運営する目的に沿ったSEO対策を考えよう

ページランクを意識すると、「なぜ良質な被リンクが少ないのか」を意識しながら施策にとり組めます。また、外部サイトと比較をしながら自サイトの課題を洗い出すようになるため、SEO対策の方向性がわかりやすくなるでしょう。

ただし、ページランクはあくまで指標のひとつです。被リンクの獲得だけに目を向けると、ペナルティを受けるリスクも高まるので、計画を立てる前には「運営の目的」を今一度確認してください。

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片山 雄平
1988年生まれのフリーライター兼編集者。2012年からフリーライターとして活動し、2015年には編集者として株式会社YOSCAに参画。金融やビジネス、資産運用系のジャンルを中心に、5,000本以上の執筆・編集経験を持つ。他にも中小企業への取材や他ライターのディレクション等、様々な形でコンテンツ制作に携わっている。