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Webライターの単価の相場や上げ方、単価交渉のポイントを解説

最終更新日:2023年4月6日)

Webライターとして長く活動していくためには、単価を上げていく必要があります。

・単価を上げたいけどどうしたら良いのかわからない
・交渉タイミングや具体的な方法がわからない
こうした悩みを抱えるライターさんは多いです。

本記事では、Webライターが単価を上げるためのポイントや最適なタイミングなどについて解説します。単価を上げるための具体的な方法についてもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

Webライティング案件の単価相場

まずは、Webライティング案件の単価相場を説明します。文字単価・記事単価・時給単価別に、単価に対応する案件内容とともにまとめました。

文字単価の相場

文字単価は「1文字あたり〇円」という基準で計算されます。例えば1文字0.5円で3,000文字の記事を納品した場合、報酬は1,500円になります。

あくまでも一例ですが、文字単価ごとの案件内容の目安は下記のとおりです。

文字単価案件内容
~1円調べれば誰でも書ける内容1,000~2,000文字程度のことが多い
1~2円調べれば誰でも書ける内容2,000~5,000文字程度のことが多い
2~3円比較的調べることに手間がかかる内容
3,000~10,000文字程度のことが多い
3~5円専門的な知識を要する内容5,000文字以上
5円~専門的な知識を要する内容ライターに資格などが求められる

記事単価の相場

記事単価は「1記事あたり〇円」で計算します。多くの場合、目安となる記事の文字数が指定され、指定された文字数の範囲内であれば一律で報酬が支払われます。例えば3,500~4,000文字の記事で記事単価8,000円と決められている場合、3,500文字でも4,000文字でも同様に8,000円となります。

記事単価は文字数や報酬に幅がありますが、大抵の場合下記のように記事の内容や専門性の高さで決められることが多いです。

記事単価記事の種類・内容
500円モニター記事(自分の体感を述べる程度)
3,000円まとめ記事(調べれば書ける内容)
3,000~数万円SEO記事(SEOライティングのスキルが必要)
1~3万円インタビュー・取材記事(インタビューや取材をおこなうため時間がかかる)
1~10万円医療系などの専門記事(資格が必要など)セールスライティング

時給単価の相場

企業に在籍して常駐で対応するアルバイトやパート、正社員や契約社員の場合は時給単価を基準とする傾向にあります。ただし、Webライティング案件で時給単価を基準とする案件はあまりありません。

時給単価を基準とする場合は、ライターの技術や任される工程によって単価が変わります。

時給単価記業務内容
1,000~2,000円前後記事執筆
3,000~5,000円前後編集・企画・進行管理

Webライティング案件の単価の決まり方

クライアントは、Webライターに依頼するときの単価を、主に以下の3つの基準で決めます。

  1. ライティングスキル
  2. 専門度
  3. 実績

ライティングスキル

ライティングを依頼する側にとって修正の手間は頭痛の種。最初からクオリティの高い記事を書けるライターに依頼すれば修正の手間が省ける分、高い単価を払いたいと考えます。

Webライターは、大前提としてわかりやすく、読みやすい文章を書くことが求められます。しかし文章のわかりやすさ、読みやすさはいくつも記事を書いてフィードバックを受け、修正していけば身につく技術です。

また、ライティングスキルは、主に過去実績や口コミ、テスト記事で判断されます。

専門度

特定の分野に対して専門的知識を有するライターは希少なため、依頼できるライターが限られます。ある程度単価が高くても依頼したい、または、依頼せざるを得なくなるため、単価は高くなる傾向にあります。

特に、専門分野の資格を持っている人は、その分野において深い知識を持っている根拠となるため重宝されます。金融分野の専門資格であるファイナンシャルプランナーの資格や、不動産分野の宅地建物取引士などは代表的です。

また、グルメライター、旅行ライターなど得意分野に特化しているWebライターや、SEOライティング、セールスライティングなど技術に特化しているライターも専門性が高いと判断され、単価が上がる傾向にあります。

参考情報

実績

単価を決めるもうひとつの基準は実績です。

専門性やスキルを可視化したものが実績です。実績次第で単価も変わってきます。記事を作成したことによる効果(PVや、CV推移、検索順位など具体的な数字があるとなおよし)も伝えられると理想です。

また、公開できる記事の実績が少なくても、「Webライター経験〇年以上」と経験年数を基準としている案件もあります。前述したように基本的なライティングの技術は経験を重ねる中で身につけられます。ある程度の年数を重ねている人はそれだけ経験を積んでいて、文章力において信頼できると見てもらえるため、発注元のクライアントとしても単価の高い案件を任せやすいといえるでしょう。

単価の高い案件の特徴

単価の高い案件の特徴は下記の3つが挙げられます。

  1. 専門的知識やスキルが必要なもの
  2. 広告記事としての価値が高いもの
  3. 一次情報(独自の体験談など)が必要なもの

すべてを兼ね備えている必要はなく、また上記の条件であっても単価が高いとは限りませんが、1つの基準として意識してみると良いでしょう。

専門的知識やスキルが必要な記事の作成は、前の段落で説明したとおり、専門度が記事単価に直結します。例えば、現役エンジニアがプログラミングの技術について書く記事などは、1文字3〜5円など比較的高い単価が設定されています。専門性の高い記事は書ける人材が限られるため、単価を高くして書ける人材を募集することが多いです。

広告記事としての価値が高いものとは、商品やサービスの紹介記事、比較記事などです。記事を通して、読者が顧客に転換する確率が高い記事を作成できるライターは重宝され、単価も高くなります。

最後に、一次情報(独自の体験談など)が必要な記事は、専門家へのインタビューやライター自身の特別な実体験を記事にしたものです。希少価値の高い記事を作成できるため高単価になりやすいです。

Webライターが単価を上げる2つの方法

Webライターが単価を上げる方法は以下の2つです。

  • 新規に単価の高い案件を獲得する
  • 既存案件の単価を交渉する

上述のとおり、Webライティング案件を発注するクライアントには単価を決めるうえである程度の基準があります。現在担当している案件の内容が単価に見合わないようであれば、交渉してみると単価を上げられるかもしれません。交渉が失敗、またはできない場合は、新しく単価の見合案件を探すしかりません。

単価の高い新規案件を見つけるにも、単価交渉にもコツがあります。それぞれ解説していきましょう。

単価の高い案件の見つけ方

高単価案件を扱っているサイトに登録する

高単価のライター案件を扱っているサイトに登録すると、単価の高い案件を見つけやすくなります。Webライターの案件を扱っているサイトはいくつかありますが、中でも特に高単価の案件が多い傾向にあるサイトを3つご紹介します。

EDILENT(CROCO株式会社)

EDILENTは記事作成を依頼したい企業とライターとをマッチングするプラットフォームです。ライティングに関するさまざまな仕事が登録されており、キャッチコピーなどのコピーライティング分野からプレスリリース作成などの記事作成まで、幅広いジャンルのライター案件があります。継続案件も多数あり、数万単位の案件もあります。

ライターが企業の募集するプロジェクトに応募する「公募型」か、企業がライターをスカウトする「オファー型」があります。双方が合意し、マッチングすれば仕事がスタートする仕組みになっています。

複業クラウド(株式会社AnotherWorks)

複業クラウドは複業を探す人材と企業とのマッチングプラットフォームです。仕事をいくつか掛け持ち(=複業)する人のためのサービスで、ライター案件のほかSNS運用やディレクション、エンジニア案件などもあります。

ライター案件に関しては1記事1,000円、時給1,500円程度から1記事10,000円程度まで幅広く揃っています。記事の構成や編集を任されるなど、上流工程のライター案件に挑戦できる可能性があるのも特徴です。

CrowdLinks(株式会社クラウドワークス)

CrowdLinks(クラウドリンクス)はハイクラスの副業・フリーランスマッチングサービスです。こちらもライター案件以外にセールスやエンジニア案件があります。

ライター案件はそれほど多くないですが、文字単価2円以上、記事単価数万円の専門性の高い案件が多い傾向にあります。

SNSで探す

SNSで高単価の案件を募集していることもあります。特にTwitterでは企業の取締役や編集長が直接自分のアカウントで募集をかけていることがあります。実際に応募内容を見てみると、クラウドソーシングサービスでは見つけにくいような専門性の高さが求められる案件や、急ぎのため単価を上げてでも書いてもらいたい案件(納期が迫っている案件など)のときに募集しています。#ライティング案件」「#ライター募集」などのキーワードで検索してみると見つけやすいです。

単価の高い案件を獲得するために必要なこと

単価の高い案件を獲得する時に必要なことをご紹介します。以下で紹介することを踏まえれば、案件獲得の確率が上がるでしょう。

実績をつくる

まずは発注元クライアントに見せられる実績が必要です。

案件を発注するクライアントは、Webライターの実績を依頼するかどうかの判断材料にします。経験年数や実際に手がけた記事があれば実績として見せられるので、低単価でもまずは数をこなして実績をつくりましょう。

低単価の案件ではなくても、ブログやSNSを運用するのもおすすめです。ブログやSNSの運用であれば、企業案件の経験がなくても自分の技量を証明できます。

ブログやSNS運用をきっかけに単価の高い案件を依頼されるには、記事や投稿の質、継続日数、閲覧数、フォロワー数などが評価のポイントとなるでしょう。

参考記事

効果的なアピールをする

単価の高い案件を獲得するには、単価にふさわしいスキルや経験を持っていることが伝わる効果的なアピールが大切です。

プロフィールやスキルシートを提出するときには、自分に何ができるかを具体的にアピールしましょう。自分のブログや案件の実績などをまとめたポートフォリオがあれば、よりわかりやすいです。

さらに案件を獲得しやすくするには、発注元クライアントの条件と自分のスキルや経験がマッチしている点をアピールするのもポイントです。例えば金融分野のライティング案件であれば実績の中でも金融分野の実績を提示する、納期が短い案件でもフレキシブルに対応できる、など具体的にアピールしましょう。

参考記事

専門性を身につける

本記事内で何度も出てきますが、Webライティング案件の単価は専門性に大きく左右されます。ただし、専門性といっても、単価の高い案件を獲得しやすいジャンルやスキルがあります。

特に商品やサービスの購入につながる「セールスライティング」や、専門家などから話を引き出す「取材スキル」などは、単価の高い案件に多く求められる専門性の高いスキルといえます。

また、特定分野の専門性を裏付ける資格の取得や、専門分野における日頃の定期的な発信の実績も単価が高くなりやすいでしょう。有資格者のみを募集する案件や長期的に活躍できるライターを募集する案件は、単価を高く設定していることが多いです。

Webライターが単価交渉する時の心構え

Webライターが単価を上げるもうひとつの方法は、既存案件の単価を交渉することです。まずは、単価交渉をする前の心構えについて知っておきましょう。

単価交渉はしたほうが良い

そもそも単価を上げる交渉をしてもいいのか、と迷うライターの方もいるかもしれませんが、ライターとして成長したいと思っているのであれば単価交渉はしたほうが良いでしょう。

これまで述べてきたように、単価の高さは記事のクオリティやライターのスキル・経験に比例します。自分の価値を安売りしないためにも、ライターとして成長したい、稼ぎたいと考えているのであれば、単価交渉をする価値は充分にあるといえます。

また、クライアントも、理由が明確なら単価交渉されることを嫌には感じません。むしろ継続的に付き合っていきたいと考えているライターさんとは良好な関係を築きたいため、相談をもらえたほうが望ましい場合もあります。

参考記事

単価交渉しやすいタイミングを狙う

単価を交渉する時は、交渉しやすいタイミングで提案しましょう。単価交渉しやすいタイミングは、主に下記の2つです。

信頼関係が築けている時

発注元のクライアントと信頼関係が築けている時は、単価交渉しやすいです。特にこれからも継続して案件を依頼したい、と言われた時などは交渉しやすいでしょう。継続して案件を依頼されるということは、それだけ信頼関係ができている証でもあります。目安として3ヵ月継続して依頼されている時は、信頼されていると見て良いでしょう。

信頼関係を築くためには、最低限相手が期待しているレベルの成果物を納品する、納期を守る、こまめにコミュニケーションをとる、などの基本的なマナーができていることが大前提です。

他社からの案件依頼が増えている時

他社から案件の依頼が増えてきたと感じたら、単価交渉のタイミングです。

案件が増えているということはそれだけ自分のライターとしての価値も上がっているということです。効率よく稼ぐためには単価の高い案件の優先順位が高くなるため、低単価の案件は断るか単価交渉するタイミングといえます。

単価交渉に応じたいと思わせるライターになる

単価を上げてもらうためには、クライアントに「この人になら単価を上げてでもお願いしたい」と思わせることが重要です。クライアントとの相性にもよるので一概にはいえませんが、クライアントが単価交渉に応じたい、と思えるライターの特徴として下記のような点が挙げられます。

ライターとしての基礎を備えている

ライターに限らずすべての仕事にいえることですが、きちんと報連相(報告・連絡・相談)ができる、納期に遅れない、丁寧な仕事ができる、といった基礎を備えていることが大切です。

特にWebライティング案件において、仕事の丁寧さは大きなポイントです。レギュレーション違反があったりメディアの主旨と異なる内容になっていたりすると、クライアント側で修正しなければなりません。なるべく編集の手を煩わせないクオリティの記事を書けることも、単価を上げたいと思わせる要因のひとつです。

人柄が良くて仕事しやすい

発注元のクライアントも人間なので、せっかくなら気持ちよく仕事できる人と一緒に仕事をしたいと考えています。

特にWebライティング案件は、編集の指摘に従って修正する場面も多数あります。ある程度力がついてきた自信のあるWebライターにとっては、不本意に感じられる修正指示がくることもあるでしょう。そういう時のやりとりでも気持ちよく対応できる人柄の良い人と一緒のほうが、仕事がしやすく単価を上げても良いと思えるでしょう。

継続して仕事を任せたい

継続して仕事を任せたい、と思える人柄や仕事の質を兼ね備えたライターであれば、単価交渉に応じたいと思うでしょう。自分がクライアントだったら仕事を任せたいと思える人材かどうか、客観的に自分を分析してみると良いかもしれません。

ずば抜けたスキルがある

他の人とは異なるずば抜けたスキルがある人は、単価交渉に応じたいと思わせてくれます。SEOライティングやセールスライティングなどのWebライター特有のスキルに特化している、特定の分野で圧倒的な成果を出している、といった他の人にはなかなか真似できないようなスキルを持っている人は重宝されます。

納品スピードが速い

納品スピードが速いと重宝されやすく、単価を上げてでも継続して仕事を依頼したいと思われやすいです。

Webライターは納品するところまでが仕事ですが、実際に記事をあげるまでには記事のクオリティをチェックし、構成をつくったり挿入する写真や画像を用意したり、入稿作業をおこなったりと、いくつもの作業工程があります。どこかで納期が遅れてしまうと、作業スケジュールが乱れてしまいます。

そのため納期は設定されているものの、前倒しで納品できるくらいスピードが速いライターなら単価を上げてでもお願いしたいと思われるでしょう。トラブルがあって急に記事が必要になったという際にもお声がかかりやすく、なおかつ急ぎの案件だけあって単価交渉もしやすいかもしれません。本当に焦っている時は、依頼主としても利益度外視でとにかく記事を用意したいと思うものです。

ただし、納品スピードが速くても修正箇所が多いと結局作業に遅れが出るので、速さも質も同時に維持する必要があります。

Webライターが単価交渉を成功させるためのコツ

Webライターが単価交渉を成功させるためのコツを4つにまとめました。必ず単価を上げられるとは限りませんが、実践すれば単価交渉を成功に近づけることができるでしょう。

単価を上げてほしい理由を率直に伝える

単価を上げてほしい理由は、変に隠したりせずに率直に伝えましょう。

本業として仕事していくうえで金銭的に不安がある、といった個人的な都合でも構いませんし、内容が単価に見合わないと感じているならそのまま伝えると良いです。特にWebライティング案件の単価はある程度の目安はあっても、単価を決めるための明確な基準がないため、適切な単価かどうかを判断しにくいでしょう。

また、自分が執筆を担当した経験のないクライアントの場合、執筆や調査にどれくらいの時間がかかるのかを把握しておらず、一般的な相場で単価を決めていることもあります。

実際に現場で作業しているライターが率直に伝えることで、クライアントも単価が作業量に見合っていない事実に気づくことができます。

単価を上げるメリットを伝える

単価を上げるとどんなメリットがあるのか、発注元クライアントに明確に伝えましょう。

クライアントにとって単価が上がることは、基本的には好ましくありません。単価が上がれば1記事に時間をかけられるからクオリティが上がる、など自分が携わることでクライアントが得られるメリットを伝えます。自分にとってもどんなメリットがあって単価を上げたいと思っているのかを率直に伝えると良いでしょう。

ダメだった場合の保険をかける

単価交渉が成功する方法を駆使しても、単価交渉は成功しないことの方がむしろ多いでしょう。

交渉が失敗して案件が終了とならないよう、普段から信頼関係をつくっておきましょう。継続して仕事をしたい意思を伝えるなどしておけば、たとえ交渉が失敗したとしても今までの仕事を継続することはできます。

Webライターとしてのスキルを高めて単価を上げよう

単価の高い案件を獲得するには、高単価の案件を見極めると同時に自分のライターとしての経験・スキルを高める必要があります。既存案件の単価を交渉するのにも、ライターとしての基礎基本、単価交渉に応じたいとクライアントが思えるような仕事の質が求められるでしょう。

スキルや経験、仕事の質は、努力次第で高められます。単価の高い案件を受注できるライターになるために、Webライターとしてのスキルを高めていきましょう。

株式会社YOSCAでは、「あなたのライターキャリア講座」を開催しています。実践を通じてプロのWebライターから丁寧な添削を受けられるので、初心者はもちろんこれからより高い単価の案件にチャレンジしたいWebライターの方にもおすすめです。Webライターとしてのスキルアップに、ぜひ活用してみてください。

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YOSCAブログ編集部
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