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検索ボリュームの調べ方とは?SEO戦略に活かす5つのポイント

検索ボリュームの調べ方とは?SEO戦略に活かす5つのポイント

最終更新日:2024年3月7日)

SEO対策をする上で、検索ボリュームの調査や分析は欠かせません。特に開設から間もないウェブサイトや、コンテンツが不足している場合は、検索ボリュームをもとに戦略を組み立てることが重要です。

本記事では、検索ボリュームの概要や調べ方に加えて、SEO戦略に活かすテクニックをまとめました。調査・分析に活用できる具体的なツールや、ビッグワードを狙うまでのプロセスについても紹介しています。

基礎知識から学べる構成になっているので、これからSEO対策を始める方もぜひ参考にしてください。

◉本記事の著者
片山雄平
1988年生まれのフリーライター兼編集者。2012年からフリーライターとして活動し、2015年には編集者として株式会社YOSCAに参画。金融やビジネス、資産運用系のジャンルを中心に、5,000本以上の執筆・編集経験を持つ。他にも中小企業への取材や他ライターのディレクション等、様々な形でコンテンツ制作に携わっている。
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検索ボリュームとは?対策キーワードの判断材料

検索ボリュームとは、Googleなどの検索エンジンで特定のキーワードが検索された回数を表したものです。通常は1ヵ月間のデータが収集されており、たとえば検索ボリュームが5,000の場合は、1ヵ月間で5,000回検索されていることを意味します。

検索ボリュームは、言い換えるとユーザーの関心や興味の度合いを示す指標なので、SEO対策ではキーワード選定の判断材料になります。特に開設から間もないウェブサイトでは、検索ボリュームをもとに今後の戦略を考えることが重要です。

なお、検索エンジンに入力されるキーワードは、「検索クエリ」と呼ばれることもあります。本ブログでは、検索クエリを使った実践的なテクニックもまとめているので、SEO対策に興味のある方はぜひご覧ください。

参考記事

検索ボリュームを調べるまでの3ステップ

検索ボリュームを調べる前には、候補となるキーワードを選ぶプロセスが必要です。具体的には、メインキーワードと複合キーワードを洗い出してから、SEO対策のキーワードを決めて検索ボリュームを調査します。

以下では3つのステップに分けて、検索ボリュームを調べるまでの準備を紹介します。

1.メインキーワードの洗い出し

まずは、ウェブサイト全体の方向性を決めるメインキーワードを洗い出します。発信したい情報や、ターゲットとなるユーザー層を意識して、核となる1語を選定しましょう。

たとえば、旅行関連のウェブサイトであれば、「国内旅行」や「海外旅行」のようなメインキーワードを選びます。地域のように一つの分野に特化している場合は、「京都旅行」や「韓国旅行」といったキーワードを選んでも構いません。

ただし、メインキーワードの範囲が狭すぎると、コンテンツのテーマを広げることが難しくなるので注意してください。

2.複合キーワードの洗い出し

次はメインキーワードをもとに、2語や3語の組み合わせである複合キーワードを洗い出します。旅行を例にすると、「国内旅行 家族連れ」や「海外旅行 安全なスポット」などが挙げられます。

複合キーワードの洗い出しでは、キーワード分析ができるSEOツールが役に立ちます。たとえば、メインキーワードのサジェストワードや共起語を調べると、ウェブ上でのニーズが多い複合キーワードを分析しやすくなるでしょう。

将来的にカバーする範囲を意識して、対策すべき複合キーワードを選定してみてください。なお、サジェストワードや共起語を使ったSEO対策については、以下の記事でも詳しく解説しています。

参考記事

3.対策キーワードを決めて検索ボリュームを調査

対策すべき複合キーワードが決まったら、専用のSEOツールで検索ボリュームを調査します。一時的なトレンドで検索されるキーワードもあるため、1ヵ月あたりの検索ボリュームに加えて、直近数ヵ月や1年間の推移も確認しましょう。

使用するツールによっては、将来の予測データも確認できます。

検索ボリュームの調べ方は?無料で使えるツール5選

対策キーワードの検索ボリュームを調べるには、専用のSEOツールを使います。ツールによって収集できるデータに違いがあるため、特徴を比較した上でツールを選ぶことが重要です。

ここからは、検索ボリュームを無料で調査できるツールを紹介します。

Googleトレンド/地域別のデータや関連トピックも表示

引用:Google「Google トレンド

Googleトレンドは、Google検索における特定期間の検索ボリュームを調査できるツールです。キーワードの人気度がグラフで示されるのに加えて、地域別の検索ボリュームや、関連するトピックも表示されます。

<Googleトレンドでの検索ボリュームの調べ方>
手順1:Googleトレンドにアクセスする
手順2:入力欄に調査したいキーワードを入力する

検索ボリュームの時間軸については、過去1時間~過去5年間(7種類)の範囲で選べます。期間の指定もできるため、検索ボリュームの推移も簡単に調べられます。

Googleキーワードプランナー/3ヵ月や前年比の推移を調査

引用:Google 広告「キーワード プランナーで最適なキーワード選択

Googleキーワードプランナーは、月間平均の検索ボリュームに加えて、広告の入札単価や競合性なども調査できるツールです。Google広告アカウントは必要ですが、基本的な機能は無料の範囲で使えます。

<Googleキーワードプランナーでの検索ボリュームの調べ方>
手順1:Googleキーワードプランナーにログインする
手順2:「新しいキーワードを見つける」を選択する
手順3:調査したいキーワードキーワードを入力する
手順4:「結果を表示」をクリックする

結果を表示すると、候補となるキーワードの一覧と検索ボリュームが表示され、3ヵ月や前年からの推移も確認できます。

Google Search Console/各ページのインプレッションを分析

引用:Google「Google Search Console

Google Search Consoleは、ウェブサイト全体の検索パフォーマンスを分析できるツールです。ウェブサイトを連携すると、コンテンツごとの検索エンジンにおける表示回数やクリック数、表示順位の推移などを確認できます。

<Google Search Consoleでの検索ボリュームの調べ方>
手順1:Google Search Consoleにログインする
手順2:ドメインを入力し、ウェブサイトと連携させる
手順3:メニューから「検索パフォーマンス」を選択する
手順4:「ページ」を選択して、検索ボリュームなどを調査する

各ページのインプレッションについては、検索キーワードごとに分析することも可能です。

Ubersuggest/複合キーワードの洗い出しに活用

引用:NEILPATEL「Ubersuggest

Ubersuggestは、特定のキーワードやドメイン(ウェブサイト)の調査ができるツールです。無料での利用は1日3回までですが、入力したキーワードに加えてサジェストワードの分析もできるため、複合キーワードを洗い出すプロセスで役立ちます。

<Ubersuggestでの検索ボリュームの調べ方>
手順1:Ubersuggestにログインする
手順2:「キーワードリサーチ」を選択する
手順3:「キーワード候補」を選択する
手順4:調査したいキーワードを入力する

Ubersuggestでは検索ボリュームのほか、検索エンジンで上位表示を目指す難易度や、クリック単価なども表示されます。多角的なSEO分析ができるため、ウェブサイト全体の戦略を立てる際にも活用できるでしょう。

aramakijake.jp/GoogleとYahooの検索数を同時に調査

引用:ディーボ「キーワード検索数 チェックツール|無料SEOツール aramakijake.jp

aramakijake.jpは、特定キーワードの推定検索ボリュームや、競合検索数の予測データを調査できるツールです。検索ボリュームについては、Googleに加えてYahoo! JAPANのデータも確認できます。

<aramakijake.jpでの検索ボリュームの調べ方>
手順1:aramakijake.jpにアクセスする
手順2:「検索数予測ツール」を選択する
手順3:調査したいキーワードを入力する

上記のほか、aramakijake.jpでは表示順位別のボリューム数や、キーワードの関連語も表示されます。シンプルな仕組みであり、かつ全機能を無料で利用できるため、手軽にSEO分析をしたい方に向いています。

検索ボリュームがSEO対策で必要になる理由

本格的なSEO対策では、さまざまな観点から自身のコンテンツや競合サイトを分析する必要があります。その中でも、検索ボリュームに着目する必要性はどこにあるのでしょうか。

ここからは、検索ボリュームがSEO対策で必要になる2つの理由を紹介します。

検索ボリュームに合わせてSEO戦略を組み立てるため

ウェブサイトのSEO戦略は、対策キーワードの検索ボリュームに合わせて組み立てる必要があります。

たとえば、検索ボリュームが大きいキーワードは多くのユーザーを引き寄せる可能性がある一方で、競争が激しい傾向にあります。検索順位が下位に沈むようであれば、検索エンジンからの流入はほとんど見込めないため、製作コストや労力が無駄になるかもしれません。

このようなキーワードで上位表示を狙うには、ウェブサイト全体の信頼性や権威性を高める必要があります。具体的には、質の高いコンテンツの提供、バックリンクの獲得、ユーザーエクスペリエンスの向上など、総合的なSEO対策が必要になるでしょう。

そのため、ドメインパワーが低いウェブサイトでは、検索ボリュームの低いキーワードから狙う戦略が基本とされています。

ユーザーが使いやすいウェブサイト構造にするため

検索ボリュームを意識した戦略は、ユーザーファーストのウェブサイト構造にもつながります。たとえば、「トップページ」「カテゴリーページ(まとめ記事)」「個別記事ページ」から構成されるウェブサイトについて考えましょう。

検索ボリュームが大きいキーワードは、多くのユーザーを惹きつける可能性があるため、カテゴリーページなどの上層ページで扱う戦略が有効です。一方で、検索ボリュームが小さいキーワードは、特定のニーズに応える個別記事ページにまとめると、シンプルで分かりやすいウェブサイト構造になります。

ウェブサイト構造を最適化すると、トップページからアクセスしたユーザーや、内部リンクを辿って情報収集をするユーザーの利便性が上がります。結果として、滞在時間やアクセス数が増加するため、ウェブサイトのドメインパワーを高める効果が期待できます。

検索ボリュームからSEO戦略を立てるポイント

検索ボリュームは単に調査をするだけではなく、得られたデータから有効な戦略を立てることが重要です。どのように戦略を組み立てれば良いのか、ここからは検索ボリュームを活用する実践的なテクニックを紹介します。

1.検索ボリュームの目安を理解する

検索ボリュームが多いか少ないかは、そのキーワードのジャンルや関連する市場、話題性などによって変わります。数字だけでの判断は難しいですが、以下のようにある程度の目安を設定しておくと、分かりやすいSEO戦略を立てられるでしょう。

<検索ボリュームによるキーワードの分類>
ビッグワード:月間数千回~数万回の検索ボリューム
ミドルワード:月間数百回~数千回の検索ボリューム
ロングテールキーワード:月間1,000回未満の検索ボリューム

上記の検索ボリュームはあくまで目安なので、実際にSEOツールで分析をしながら、検索ニーズの多さや競合性を判断してみてください。

2.初期はロングテールキーワードから対策する

開設から間もないウェブサイトでは、ロングテールキーワードから戦略を立てる方法が有効です。ロングテールキーワードで上位表示がされるようになると、ユーザーの滞在時間やアクセス数が増加し、徐々にドメインパワーが向上します。

ある程度のインプレッションを獲得できたら、ロングテールキーワード同士で内部リンクを設置して、回遊率を高めるような対策も図れます。ロングテールSEOについて詳しく知りたい方は、下記の記事もチェックしてみてください。

参考記事

3.内部リンクでつなげてコンテンツを充実させる

上記でも触れましたが、コンテンツの数が増えてきたら内部リンクを設置して、ウェブサイト全体の利便性を高めましょう。

内部リンクを効果的に設置すると、ユーザーは求めている情報を探しやすくなります。また、クローラー(※)による索引付けの手助けにもなるため、一定程度のSEO効果を期待できます。

(※)検索エンジンの表示順位を決めるために、専用のロボットがさまざまなウェブサイトを巡回すること。

以下では、内部リンクを設置するときのポイントをまとめました。

<内部リンクの設置で意識したいポイント>
・関連性が高いコンテンツを優先する
・明確なアンカーテキスト(リンクつき文章)にする
・ユーザーが混乱しないように、量より質を重視する
・少ないクリック数で目的のページにたどり着けるように促す

長期的にウェブサイトを運営すると、ページのURLが変わったり、古いコンテンツを削除したりすることもあります。そのため、内部リンクは定期的に見直し、必要に応じて内容を更新してください。

参考記事

4.成長期に差しかかったらミドルワードを狙う

ロングテールキーワードで上位表示を獲得できるようになったら、ミドルワード対策へと切り替えましょう。成長期の段階では、ある程度のドメインパワーが確立されているため、より広いユーザーをターゲットにコンテンツを展開できます。

ミドルワードの選定では、ターゲット層の検索意図と合致するキーワードを見つけることが重要です。ユーザーが「どのような情報を求めているか」を徹底的に分析し、ロングテールキーワードとも関連性があるミドルワードを選びましょう。

コンテンツを製作したら、引き続き内部リンクの強化を続けることで、ビッグワードのSEO対策に挑戦する基盤を固められます。

5.ミドルワードで上位表示されたらビッグワードに切り替える

さらにドメインパワーが確立されたら、ビッグワードでSEO対策をするステップへと移ります。ミドルワードと同様に、ウェブサイト全体との関連性やユーザーが求めている情報を意識しながら、優先的に対策すべきビッグワードを選びましょう。

なお、ビッグワードは競争が激しいため、さまざまな角度からSEO対策をしなければなりません。メタタグなどのオンページSEO(※)や、UI/UXを向上させる施策に加えて、バックリンクを増やすことも必要になります。

(※)自身のウェブサイト内で行うSEO対策のこと。

多くのバックリンクを獲得するには、コンテンツの質にこだわるだけではなく、ある程度のマーケティングも必要です。SNSの活用やディレクトリ登録なども視野に入れて、包括的なSEO戦略を考えてみてください。

検索ボリュームが少なくてもCVは狙える

検索ボリュームが極端に少ないキーワードでも、工夫次第では多くのCV(コンバージョン)を狙えます。

たとえば、「アフリカ旅行 一人旅 史跡巡り」のようなキーワードは、多くのアクセスを生み出すことが難しいかもしれません。ただし、役立つ情報とともに史跡を回れるパッケージなどを紹介すれば、高いCVR(コンバージョン率)を実現できる可能性があります。

商品購入などのCVを重視する場合は、あくまで「セッション数×CVR」が判断指標になります。仮にアクセスなどのセッション数が少なくても、CVRが高ければ一定の成果を見込めます。

そのため、検索ボリュームが少なくても候補から外さずに、まずは「ウェブサイトの目的につながるか」「CVを生み出せるか」を検討してみましょう。

検索ボリュームからウェブサイトの戦略を組み立てよう

検索ボリュームは単に調べるだけではなく、データから傾向や推移を分析して、SEO戦略に活かすことが重要です。正しい手順で戦略を策定できれば、ウェブサイト全体で目指すべき方向性や、必要なコンテンツが明確になります。

アクセス数ではなく、CVを重視するビジネスにおいても、検索ボリュームの分析は欠かせません。シンプルなデータではありますが、工夫次第でさまざまなシーンに役立つため、活用方法までしっかりと理解しておきましょう。

本記事の内容が、貴社のビジネスにプラスとなりましたら幸いです。実際のプロセスで不安や懸念などがございましたら、お気軽にご相談くださいませ。

株式会社YOSCAへSEOコンテンツの制作についてお問い合わせ
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片山 雄平
1988年生まれのフリーライター兼編集者。2012年からフリーライターとして活動し、2015年には編集者として株式会社YOSCAに参画。金融やビジネス、資産運用系のジャンルを中心に、5,000本以上の執筆・編集経験を持つ。他にも中小企業への取材や他ライターのディレクション等、様々な形でコンテンツ制作に携わっている。