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ライティングに必要な思考力 LOPREQ-1

文章力の前に思考力!駆け出しライターに伝えたいライティング思考力「LOPREQ」

「文章力を上げようにも、どうやって上げたら良いか分からない」
「いくら書き直したり見直したりしても、これで良いのか自信が持てない」

ライターの方、またライターを目指している方と話をしているとこういう声をよく耳にします。

表現方法を変えてみたり、インパクトのある言葉を使ってみたり、「とにかく文章力を高めよう!」と努力をしている方も多いことでしょう。しかし残念ながら、文章力は場当たり的な努力で簡単に向上するものではありません。

文章力を高めるためには、文章を書く上での土台となる「思考力」を高めることが必要なのです。そのライティングに必要な思考力は「LOPREQ(ロプレック)」です。

LOPREQとは、LOGIC、PLOT、REACTION、QUESTIONの頭文字を取ったもので、編集プロダクションYOSCAが提唱するものです。

ここではLOPREQを順に解説することで、ライティングに必要な思考力を紹介していきます。これからライターを目指す方、既にライターとして活動している方が是非押さえておきたいポイントに絞っているので、是非ご覧になってください。

理想的なライターのありかたとは?

LOPREQの説明の前に、ライターには何が求められているのか、なぜ思考力が大事なのかについて説明しましょう。

一言で「ライター」といっても、様々な種類のライターがいます。ここでは、小説家や一般ブロガーのように自身の考えを執筆するライターではなく、依頼主の要望に応じて執筆をする「商業ライター」のありかたについて考えていきます。

商業ライターとは

WEBライター、PRライター、ルポライター、雑誌ライターに至るまで、商業ライターの職業は多岐にわたりますが、いずれも依頼主の要望に沿った記事を執筆するという共通点があります。

すべての記事には依頼主が達成したい「目的」があります。商業ライターとは、依頼主の目的達成のために、情報を最適な方法で伝えられるライターであると言えます。

記事の目的

ここでは記事の目的を、「認知」「理解・検討」「行動」の三段階に分けます。これは読者の行動変容の度合いを段階的に整理したものです。

★記事の目的については、弊社のブログ【記事作成のコツまとめ】読者の期待に応える!記事作成7つの手順でもお伝えしていますので、ぜひ参考にしてください。 ライターが達成すべきこと

先述した通り、特に商業ライターは依頼主の依頼主の目的を達成するという使命があります。

それには、まず依頼主がイメージする「記事の目的」を正しく理解すること。そして読者の「情報を知りたい」という願望を満たした上で、読者が記事を読んだ後に想定した反応をしてくれるように「仕掛ける」技術が求められます。そのためには読者の感情の動きや反応の仕組みを理解し、それをもとに記事を作成することが求められます。

ライターにとって最も必要なスキルは「思考力」

ライターに求められるスキルは、以下のようにまとめることができます。この3点は、ライターとして継続的に仕事をしていくために重要なスキルです。

  • 文章力(表現力、企画・編集力、構成力、情報収集力、スピード)
  • マーケティング力
  • 体力

中でも特に大切なのは文章力。「文章力を高める」と聞くと一般的には「主語と述語の関係を明確に」「客観的にわかりやすい表現で」など、言葉そのものの扱い方をイメージするのではないでしょうか。しかし、それだけでは一文を整えることができても、意図した成果を上げる記事には発展しにくいのが現実です。

文章力には、表現力、企画・編集力、構成力、情報収集力、執筆スピードと、多岐にわたるスキルが含まれています。この全ての土台となるのが「思考力」です。「書くことは考えること」とは至るところで言われていますが、「思考力」なくして文章力全体の向上は望めません。

ライティングの作業フローは、以下のようにまとめることができます。

経験の浅いライターほど「執筆」に時間をかけてしまう傾向がありますが、特に時間をかけるべきなのは「準備」と「見直し」の工程です。準備は書き手の視点で、見直しは読者の視点で考える作業です。ここで使うのが「思考力」というわけです。

記事作成(ライティング)に思考力が不可欠である理由を、身につけるメリット、不足によるデメリットの両面から検討してみましょう。

思考力を身につけるメリット

  • 読者の期待を満たすことができる
  • 効果的、効率的に情報収集・執筆することができる
  • 記事の目的を達成できる

思考力不足によるデメリット

  • 読者の想定が不十分で、誰に、何を伝えたいかが不明瞭になる
  • 準備不足で、論理が破綻してしまう
  • 適切な見直し・修正ができない

思考力を身に付ける最大のメリットは、読者の期待を的確に把握することで、記事の目的を達成しやすくなることです。読者ニーズの想定が十分にできていれば、情報収集も執筆もスムーズに進みます。時間に余裕が生まれれば見直しも繰り返し行うことができ、締め切り前に慌てることも少なくなるでしょう。

反対に思考力が不足した状態で執筆しても情報の精度は高まらず、結果として読者にも依頼者にもメリットが感じられない結果となります。これでは、プロのライターとしての仕事ができているとは言えません。

ライティング思考力「LOPREQ」を解説

思考力の必要性は理解したものの、習得するには具体的にどうすれば良いのか?

思考力はトレーニングによって習得することが可能です。そこで、ライティングに必要な思考を弊社独自の理論で整理したものが、冒頭で述べた4つの思考力「LOPREQ」なのです。

以降ではLOPREQの4つの項目について、それぞれのポイントを解説していきます。

LOGIC(論理の構築)

LOGICとは、目的を構築するための論理を定め、集めた情報を構造化する能力です。
LOGICを身に付けることで、情報を正しく収集・分類し、目的に応じて適切な論理を組み立てられるようになります。

「論理的である」とは?

「論理的である」とは、物事の筋が通っているということです。文中の、主張と主張を支える情報(理由・根拠・原因・具体例・手段など)とが正しく結びついている状態を言います。この構造が成立していることで、読者が理解・納得して記事を読み進めることができるのです。

文章が論理的であるかどうかは、自身の思い込みを排除してフラットな視点で確認する必要があります。「AだからBである」という主張をする場合、「A」として挙げた理由・根拠・具体例は適切なのか、主張「A」と根拠「B」の結びつきに思い込みや飛躍は無いかを慎重に判断します。人は無意識のうちに「自分の論理が正しい」という思考になりがちです。思い込み、決めつけ、誤った認識を排除して、正確な情報に基づく記事作成をしましょう。

論理の組み立て

・情報収集

執筆の際には、情報をできる限り多く調べ、必要な部分を選定することで質の高い記事になります。更に、集めた多くの情報の中から適切に取捨選択をすることまで含めて情報収集です。ターゲットである読者層と、その読者の期待する情報を細かく推測することで、情報収集の手がかりを得ることができます。

情報収集の際には事実と解釈を混同しないことに注意し、信憑性のある発信元であるかを判断する力も求められます。常にフラットな視点で情報に接することがポイントです。

情報の分類

収集した情報を構造化する際は、まずは漏れなく、ダブりなくを意識して情報の過不足が無いかどうかを確認します。次に、情報をロジックツリーに当てはめて分類し、全体構成をチェックします。階層ごとに情報の粒度を整えることや、情報の要否、有益性という点から検証することができます。情報の取捨選択が必要な場合は、目的の達成に最も近いもの、特にオリジナリティがあるものを選定すると良いでしょう。

PLOT(伝える順番の設計)

PLOTとは、人の感情のパターンを理解し、目的に応じて最適な構成(伝える順番)を設計する能力。
PLOTを身に付けることで、伝える順番の重要性を理解し、目的に応じた記事の設計ができるようになります。

伝える順番が重要な理由

同じ情報であっても、伝える順番によって相手への伝わり方が変わります。

例えばビジネスの場面で重要な「報告」では、結論を先に伝え、その後から理由を説明する手法が適切とされています。例として以下の文章を見てみましょう。

「本日10時から予定しているWebミーティングは中止になりました。取引先のWi-Fi環境に不具合が生じているそうです。夕方には復旧予定で、明日以降であればミーティングが可能とのことです。」

同じ内容で、理由を先に説明すると以下のようになります。

「取引先のWi-Fi環境に不具合が生じているそうです。夕方には復旧予定で、明日以降であればミーティングが可能とのことです。本日10時から予定しているWebミーティングは中止になりました」

このように、同じ内容でも結論が後回しになると、話の要点をなかなか把握できず、受け手にストレスを与えることになります。

記事の場合も同様です。伝える順番を十分に考慮しなければ、同じ内容でも読者に納得してもらえない、または最後まで読んでもらえないことが想定されます。情報伝達においては、目的に応じた伝える順番の設計が重要なのです。

読者の感情の動きを想定し、導く

先述した通り、記事の目的には、「認知」・「理解・検討」・「行動」の三段階があります。読者の行動変容を起こすためには、読者にその記事の目的に応じた反応をしてもらう必要があります。目的に応じた「伝える順番」の基本を確認しておきましょう。

<認知>情報を知ってもらう

情報を知りたいという読者の期待を満たすことで、記事に目を向けてもらうことができます。記事を読み進めてもらう為に、結論や本題をまっさきに述べましょう。

<理解・検討>情報を自分事としてとらえ、認識を改めてもらう

記事にのめりこんでもらう必要があるため、読者の感情を揺さぶるような内容、最後まで読みたくなる工夫をします。「知りたい」という読者の期待を満たしつつ、共感を誘う内容を意識的に織り交ぜて記事の設計をしましょう。

<行動>お問い合わせや購入をしてもらう

記事に更に深くのめりこんでもらう必要があります。読者の感情を導き、強く揺さぶるような記述を加えて記事の設計をします。最終的に読者の背中を押して行動へと促す文言も付け加えます。

文章の型

目的に合わせて情報の順序を検討する際、既によく知られている文章の型(テンプレート)に当てはめると迷わず構成できます。

文章の型には、逆三角形型、PREP法、情報列挙型、問題解決型、起承転結型など、広く認知されたものが多数あります。それぞれに特長があり、目的に応じた文章構成のヒントとなるので、知識として備えておくと安心です。

例えば「逆三角形型」は、要点を端的に伝える構成になっているので「認知」を目的とした記事に適しています。

PREP法」も要点を冒頭で伝えるので「認知」の目的に合致しますが、終盤にかけて納得性を高めていく構成であることから「理解・検討」の記事にも用途を拡大していくことが可能です。

ちなみに、「文章の型」については弊社が公開している90分完結のオンライン講座「1秒1文字!悩まず書ける ノンストップライティング」でも詳しく取り上げています。

REACTION(反応の予測)

REACTIONとは、読者の感情の動きを予測し、狙った方向へ誘導できているかどうかを確認する能力。
REACTIONを身に付けることで、読者の感情を理解し、想定どおりに導けているかどうかをチェックできるようになります。

読者の感情に着目した見直し方法

PLOTでは執筆前の段階で、読者に抱いてもらいたい感情を想定しました。REACTIONは執筆後に、読者が記事を読みながら抱くであろう感情を想定する作業です。

同じ記事でも、読者の興味関心の度合いや、情報との関連性の有無で受け取り方は大きく異なります。読者の属性、年齢・性別・居住地などパーソナリティの部分も大きく影響します。ターゲットである読者層が、その記事に対してどのような感情を持つか、という点に着目して記事の見直しをする必要があります。

読者の感情を完全に読むこと、コントロールすることは難しいもの。ただ、読者の感情に配慮し思いに寄り添うことは記事のクオリティに反映されるため決しておろそかにはできません。

伝え方の工夫と注意点

一つの記事の中で、読者の感情は様々に変動します。読者の感情を動かす三要素に沿って確認しましょう。

【内容】

ターゲットである読者の不安や悩み、疑問や課題に関わる情報であれば自然と感情が動きます。文章のテクニックはもちろん重要ですが、まず前提として読者の悩みや不安、課題を解決するために記事を執筆するという真摯な姿勢が求められます。

【順番】

「PLOT」の項目でお伝えした通り、伝える順番によって印象は大きく変わります。例えば、ネガティブな情報の後にポジティブな情報を出すと、そのギャップで感情が動く場合があります。これを「コントラスト効果」いいます。こうした手法を始め、情報の並べ方次第で読者の感情の盛り上げることができます。

【表現】

表現を工夫することで印象に残りやすい文章を作成することができます。具体的な数字を加える、繰り返し表現を使うなど、表現技法として確立している手法は多数あります。これらを適度に活用することで記事にのめり込んでもらうことが可能になります。

反発や批判を想定

没入とは反対の、反発、批判という反応も想定しておく必要があります。記事を読む中で「混乱」「失望」「拒絶」といった読者の心が離れるような感情が生じることが原因です。具体的には、読みづらい、期待はずれ、不快感などの感情で、読者が「期待に反して、有益な情報を得られなかった」と感じ、記事への没入度が急激に下がる原因となります。

さらに、不用意な表現をすることで読者の拒絶の感情が高まり、批判や炎上といった強い反応を招くこともあります。炎上に至ってしまうと、本来の記事の目的が達成されなくなってしまいます。記事に対して不利益な拒絶が生じると予想される場合は、あらかじめ削除や書き直しの対応も検討しましょう。

QUESTION(疑問の解消)

QUESTIONとは、読者が疑問に思う箇所を探し出し、違和感が出ないようその疑問を取り除く能力。
QUESTIONを身に付けることで、読者が抱く疑問を予測し、疑問が浮かべぬよう修正できるようになります。

読者の疑問を想定し問いをなくす

読者の抱く「問い」とは、REACTONで想定した反発の感情のうちの「混乱」の部分です。記事を読んだ時に浮かぶ疑問や違和感が放置されると読者は混乱を抱えたままとなり、記事の意図を正しく理解できません。また、記事を最後まで読まずに離脱してしまうというケースも想定されます。

文章に問いを投げかける

問いが浮かばないようにするには、読者の視点で読むこと、問いが浮かびそうな個所を見つけて修正することが重要です。

例として「テレワークをすると、作業効率が上がる」という文章に問いを投げかけてみます。

「テレワークって何?」「テレワークをするってどういうこと?」「作業効率って何の?」「なぜテレワークが良いの?」「作業効率が上がるってどういう状態?」「どれくらい効率が上がるの?」……など、自身が知っているかどうかに関わらず、全ての文言に対して問いを投げかけます。このようにあらゆる疑問を想定することで、より読者に伝わりやすい文章になり、同時に不足している情報、追記が必要な情報を洗い出すことができます。

問いが浮かばないように書き直す

問いによって生じた疑問や回答を整理し、その情報をもとに書き直すことで読者の問いが解消されます。LOGIC、PLOTの部分をおろそかにして「なんとなく」で書き進めていると、ここで想定される読者からの問いに耐えられなくなります。リサーチ不足や、事実と解釈の混同、また「増えている」「言われている」などの根拠の明確でない曖昧な表現は、この時点で全てふるいにかけましょう。リサーチの時点で回答ができないものは書き直しをすることも不可能なので、記事の内容を再考する必要があります。

LOPREQの習得で見込める効果

文章には「100%の完成形」がありません。それだけに執筆の際には「情報はこれで足りているのか」「この文章の展開で、意図が伝わるだろうか」「見直しはこれで十分だろうか」という悩みや迷いが付き物です。

LOPREQの習得でこれらがすぐに解決できるわけではありません。しかし、LOPREQに基づいて「準備」、「見直し」をすることで、まずは執筆に必要な工程を漏れなく網羅することができます。これによって、情報の抜け漏れや理論の不備などに自分自身で気づき、修正できるようになります。この作業を繰り返し行うことで自身の文章を客観的に見る力が養われ、結果として読者の反応をより明確に想定し、そのためには何をすべきかという点が把握できるようになるのです。 これは商業ライターとして仕事をする際にはもちろんですが、あらゆる文章を扱う上で土台となるスキルです。この理論を深く理解し、日々実践することで「ライティング思考」を身に付けることができます。

また、LOPREQは「論理的に考え、批判的に確認する」というトレーニングでもあります。これは仕事の場での仕組みの構築や資料作成、また学びの場において本質的な理解を深めるためのヒントとして、幅広く活用することができます。4つの項目を意識的に分類し、実践することで更に理解が深まり、思考力の高まりを実感することでしょう。

LOPREQの学び方

YOSCAでは、このLOPREQを基本としたライティング思考力をオンラインで学べる講座を用意しています。

あなたのライターキャリア講座

すべてオンライン通話で完結する対面型の講座です。クラス制とマンツーマン制があり、10回の講座と課題提出・添削によって、疑問点を都度解消しながら学びを深めることができます。多くのライターを見てきた講師から、直接LOPREQの活用についてアドバイスを受けることも可能です。ライターとしてキャリアアップしたい方にはもちろん、すべての文章を扱う方にお勧めの講座です。

最後に〜学び、実践し、思考力を身に付けよう!〜

ここではLOPREQの概要をお伝えしました。

何よりも重要なのは、この理論を知って満足するのではなく、実践を通して自分なりに解釈を深めて実際の執筆に活かすことです。まずは自身の普段の執筆方法を振り返り、スキルを整理し、不足している要素を補うことからスタートしましょう。

このLOPREQが、今後のライターとしての成長の道標になることを願っています。

編集協力:篠山知音

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阿部道浩

阿部道浩

2011年に慶應義塾大学文学部を卒業後、大学時代からインターンとして参画していたモバイルサイト運営会社に就職。Webコンテンツの制作・編集業務に携わった後、2012年にWebコンテンツ作成を専門とする株式会社YOSCAを代表と二人で立ち上げる。編集業務のほか、営業、マーケティング、編集スタッフのマネジメントを経て、現在はライティング講座の開発・運営を主に行っている。

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